空前の盛り上がりをみせたアメリカン・カスタムカルチャーの祭典 YOKOHAMA HOTROD CUSTOMSHOW2023が開催!

空前の盛り上がりをみせたアメリカン・カスタムカルチャーの祭典「YOKOHAMA HOTROD CUSTOMSHOW2023」についてレポートします。

過去最大級の盛り上がりを見せたHCS

 2023年12月3日(日)に神奈川県横浜市西区にある『パシフィコ横浜』でムーンアイズ主催のYOKOAHA HOTROD CUSTOMSHOW2023(以下:HCS)が好天の中、今年も開催されました。

YOKOHAMA HCSといえば本来はアメリカン・カー・カスタムのショー。2002年からモーターサイクルのエントリーがはじまり、加速度的に盛り上がりを見せたが第1回の1992年は、いうまでもなくアメリカン・カー・オンリー。そのHCSの中心たるオートモーティブで昨年、ベストを獲得した愛知県のパラダイスロードのマシンもライドインに登場です
YOKOHAMA HCSといえば本来はアメリカン・カー・カスタムのショー。2002年からモーターサイクルのエントリーがはじまり、加速度的に盛り上がりを見せたが第1回の1992年は、いうまでもなくアメリカン・カー・オンリー。そのHCSの中心たるオートモーティブで昨年、ベストを獲得した愛知県のパラダイスロードのマシンもライドインに登場です

 昨年、節目となる30周年を迎えた同ショーですが今年は“コロナ禍”の影響も終わり、いよいよ『通常運転』にシフト。昨年はアメリカの運輸会社のストライキの影響でゲストバイクの到着が遅れ、ショーに間に合わなかった等の小トラブルこそありましたが、今年は無事にすべてのゲストバイクが来日し、ショーのオープニングを飾るライドインに登場することとなりました。

 そのゲストバイクは今年の車両に加え、昨年ショーに登場できなかったマシンも主催のムーンアイズの計らいで再来日。結果的に例年以上のゲストの多さもHCSならではの華やかさに一役買ったと思われるのですが、もうひとつ今年の特徴をいえば、多くのバイクメーカーがスポンサーとして参加した点でしょう。

インディアンブースには東京のヒューモンガスが製作したスポーツチーフを展示
インディアンブースには東京のヒューモンガスが製作したスポーツチーフを展示

 チョッパーをはじめとするアメリカン・カスタムといえばハーレーダビッドソンが定番のベースモデルですが、昨年に引き続き、同社とBMW Motorrad、インディアンモーターサイクル、ロイヤルエンフィールドもエントリー。カスタムといえばイコールで“違法”とみなされることも我が国、日本では多いのですが、複数のメーカーの参入はカスタムマシンが市民権を得つつある表れのような気もします。

 たとえば何がメジャーかを推し量るモノサシのひとつに、興行である以上、観客数があるのですが、今回のHCSはおそらく過去最高の動員数。HCSといえば毎年、パシフィコ横浜の入場口には多くの人が連なり、かなりの活況を見せるのですが、今年はその列が建物の外にまで伸び、会場をぐるりと1周するほどになったとのこと。まだ主催者からの発表はないものの、おそらく1DAYイベントにして2万人以上の観客が見込まれたでしょう。

空前の盛り上がりを見せたYOKOHAMA HOTROD CUSTOM SHOW2023の会場、パシフィコ横浜(神奈川県横浜市西区)の全景。熱気は過去最高です
空前の盛り上がりを見せたYOKOHAMA HOTROD CUSTOM SHOW2023の会場、パシフィコ横浜(神奈川県横浜市西区)の全景。熱気は過去最高です

 実際、会場の中はショーオープニングから閉会まで常に人が溢れており、ショー終盤で長瀬智也さんが率いるバンド、“Kode Talkers”がステージに登場した際には会場の盛り上がりも最高潮。長瀬さんといえばファンの方には熱狂的なチョッパー&カスタムバイクマニアとして知られていますが、自分の好きなカルチャーが題材となったショーでライブを敢行し、盛り上げに一役買った姿勢は、多くのホットロッドマニア、チョッパーマニアも好感を持って迎え入れていたように思います。

今年のHCS、ベストオブショーは東京のCHEETAHカスタムサイクルの大沢氏が製作を担当し、ネイバーフッドの滝沢氏がプロデュースするJurassic Customs が受賞。ハーレーのサイドバルブをOHV化したコスロウモーターはもとよりフレームに施されたロウ付け溶接の技術も圧巻の1台です
今年のHCS、ベストオブショーは東京のCHEETAHカスタムサイクルの大沢氏が製作を担当し、ネイバーフッドの滝沢氏がプロデュースするJurassic Customs が受賞。ハーレーのサイドバルブをOHV化したコスロウモーターはもとよりフレームに施されたロウ付け溶接の技術も圧巻の1台です

 そのショーでの主役たるカスタムカーやカスタムバイクも今年はかなりハイレベルな作品が並び、訪れた観客を存分に楽しませた様子だったのですが、その中で今年の頂点に輝いたのが東京のCHEETAHカスタムサイクルの大沢氏が製作を担当し、アパレルブランドのネイバーフッド、滝沢氏がプロデュースするJurassic Customs。

 その他ショーの結果に関してはギャラリーで紹介しておりますので是非、ご参照ください。各アワードマシンの詳細については当サイト(バイクのニュース)で追って続報をお伝えする予定です。

我が国最大のアメリカン・カスタムショーを主催するムーンアイズの代表、Shige Suganuma氏(写真左から2人目の人物)。クルマやバイクを垣根なく盛り上げ、カスタム業界を牽引する人物です
我が国最大のアメリカン・カスタムショーを主催するムーンアイズの代表、Shige Suganuma氏(写真左から2人目の人物)。クルマやバイクを垣根なく盛り上げ、カスタム業界を牽引する人物です

 1992年からクルマを中心としたアメリカン・カスタムショーとしてスタートし、2002年からモーターサイクルのエントリーが追加され、成長を遂げてきたYOKOHAMA HCSですが、今年の会場の熱気を見る限り、来年の開催も大いに期待です。

【画像】ショーを彩った珠玉のカスタムバイクを画像で見る(59枚)

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Writer: 渡辺まこと(チョッパージャーナル編集長)

ハーレーや国産バイクなど、様々な車両をベースにアメリカン・テイストのカスタムを施した「CHOPPER」(チョッパー)をメインに扱う雑誌「CHOPPER Journal」(チョッパージャーナル)編集長。カスタム車に限らず、幅広いバイクに対して深い知識を持つベテラン編集者。

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