11年ぶり! MotoGPヨーロッパラウンドの現地観戦でモータースポーツ総合エンターテイナー濱原颯道が感じた日本と欧州の違いとは
国内外で活躍するモータースポーツ総合エンターテイナーの濱原颯道選手がMotoGPの最終戦ソリダリティGPを現地観戦。そのレポートです。
11年ぶりのMotoGP ヨーロッパラウンドを現地観戦
皆さんこんにちは。モータースポーツ総合エンターテイナーの濱原颯道です。
仕事でスペインのバルセロナに行く用事があり、その際に「EICMAか MotoGPの観戦と抱き合わせで予定を組みたいな」と思ったので、今回はMotoGPを観に行きました。
11年前にMotoGPのムジェロラウンドを観に行った事があるのですが、その時ぶりのヨーロッパラウンドでの観戦の様子をお届けします。
まず最初に、MotoGPのヨーロッパラウンドは日本ラウンドみたいにパドックパスが存在せず、基本ゲストパスのみです。
しかし今回のカタルニアGPではパドックに人が多く、一部の噂では公には販売はしていないのですが、そもそもMotoGPの最終戦はバレンシアラウンドなのですが、2週間前の豪雨による水害で開催が出来なくなりました。
そのため今回のカタルニアGPでパドックパスを販売し、売り上げを復興の資金に充てているというような話を聞きました。
僕は今回、友人の小椋藍選手にゲストパスとクルマ用の駐車パスを用意してもらいました。
藍の話をすると僕まで照れてしまうのですが、彼との出会いは僕が8歳、彼が2歳の時。21年前になります。藍がバイクに乗る前から見ているのですが、そんな藍が今年世界チャンピオンになりました。
僕としては友達が世界チャンピオンになったのはもちろん嬉しいのですが、6歳も下だし仮にも同じライダーでライバルなはずなので、でもやはり世界チャンピオンという、誰もがなれるわけではない存在になった友人を、ヨーロッパの地で見てみたいと思ったんです。友達であろうと、リスペクトは大事なので。
最近はバイクや釣り、お酒など、話も色々と合うやつなので遊んだりする機会も多く、少し照れながら「最終戦を観に行きたいんだよね」とだけ伝えたら、「パスはどうにかできるよ。あと俺んちに泊まっていいし」と言ってくれ、今回のMotoGP最終戦を観戦する事が叶いました。
レースウィークなのに色々と手配してくれて、ありがたいです。直接言うと恥ずかしいのでここに書きました(笑)。
そんなこんなで、木曜日と金曜日の午前で僕のスペインでの仕事は終わり、その後はカタルニアサーキットに到着。金曜日のお客さんの数はそれなりでした。
土曜日と日曜日は、お客さんは入っていましたが、グランドスタンドは空席もあります。その代わり無料の観覧席と言っても単なる芝生ですが、そこは満席でした。
そして駐車場も無料の場所がありました。土曜日はそこに駐車したのですが、メインゲートまで5分ちょっと歩けば到着します。
そして入場券を買えば無料の芝生の席で見る事が可能と言う環境を見て僕は、大金を払ってまで観にくる訳ではなく、安く観にこれるからお客さんが多いんだなぁと思いました。
日本だとまずは利益が最優先ですが、今回のカタルニアはそんな事はなく、「お祭りがやっているから来いよ」みたいな感じで、観にきている人たちもそんな雰囲気でした。
MotoGPのスプリントレースの時も、芝生で寝ているだけの人もいましたからね。そして、ゲストパスもそうなんですけど、年間で数は限られていますが、家族とかは無料でパドックに入れます。
そりゃそうですよね。選手の家族なんですもん。日本だとスポンサーのチケットは確保するけど、家族の分は買ってくださいみたいな感じで、家族を招待する事はできない事がほとんど。
僕もよく、自分のスポンサーさんには「お金出して買ってもらえる嬉しいです」と、お願いしています。
その選手の今を作ったのは家族な訳であって、家族は招待でもいいですが、スポンサーさんはお金があるので、買ってくださいという価値観です。
無料で配るものは配って、お金を取るところからは取る。そんな、ヨーロッパのチケットの形態は、とても素晴らしいと思いました。