現役高校生ライダーの森山浬さん「最終目標はMotoGPでチャンピオンを取ることです」

現役高校生ライダーの森山浬さんに、自身もカワサキの2ストロークマシン「750SS」(マッハIV/H2)でレースを楽しむライターの後藤武さんが話を伺いました。

レースに専念するため通信教育を選択

 筑波ロードレース選手権第3戦のST600クラスで、POLE to WINを飾った森山浬(かいり)選手は、現役の高校生ライダーです。レースに専念するために通信教育のS高で学びながら、目標であるMotoGPを目指して頑張っています。ゴトー(筆者:後藤武)はお話を聞いてみることにしました。

2025年シーズンの筑波ロードレース選手権第3戦のST600クラスで、POLE to WINを飾った森山浬(かいり)さんに、ライターの後藤武さんがお話を聞きました
2025年シーズンの筑波ロードレース選手権第3戦のST600クラスで、POLE to WINを飾った森山浬(かいり)さんに、ライターの後藤武さんがお話を聞きました

 森山さんのレース歴は、小学校のときに始まりました。

「6歳のときポケバイに乗りだして、7歳でレースに参戦しました。親がレース好きだったので勧められて始めたんですが、それまでは自転車にしか乗ったことがなかったので、アクセルだけで加速するのが楽しくて、その後もポケバイのレースを続けました」

 小学校4年生、10歳になってホンダ「NSF100」にステップアップ。サーキット秋ヶ瀬でランキング2位を獲得します。

「NSF100はギアとクラッチの操作が増えたので最初は難しかったですね。でも練習するうちに乗れるようになってきて、桶川の関東ロードミニ選手権でランキング3位になることができました」

 中学生になってからはJP250。参戦1年目でチャンピオンを獲得します。

「本格的なサーキットはとても大きくて驚きました。250になると加速感も全然違う。でもスピードを出せることが楽しかったですね。チームの方針でたくさん走る機会を作ってもらえたので。筑波サーキットをメインにツインリンクもてぎや鈴鹿サーキット、オートポリス、岡山国際、スポーツランドSUGOと日本全国を回ることができて、バイクにも大きなサーキットにもすぐに慣れることができました。とても楽しかったですね」

 2024年はJP250にヤマハ「YZF-R3」で出場。転倒続きでランキングは3位。地方選手権のST600にもヤマハ「YZF-R6」でスポット参戦するようになりました。

「パワーと加速感がまったく違います。最初は少し怖かったけれど楽しい方が勝って夢中で走りました。600は楽しいです」

「6歳のときポケバイに乗りだして、7歳でレースに参戦しました」という森山浬さん。「最終目標はMotoGPでチャンピオンを取ることです」
「6歳のときポケバイに乗りだして、7歳でレースに参戦しました」という森山浬さん。「最終目標はMotoGPでチャンピオンを取ることです」

 話を聞いた2025年10月5日の時点では、筑波サーキットのランキングが2位。もてぎがトップという成績でした。

「600ではコースレコードを出すのが目標です。もてぎではST600ナショナルクラスのコースレコードを出したので、鈴鹿と筑波でも出したいと思っています」

 通信教育のS高に通うことにしたのも、レースに専念するため自分で決断しました。

「今、ライバルだと意識しているライダーはいないんですが、ヤマハのブルークルーという育成プログラムで走っているので、強いて言えばブルークルーのメンバーがライバルですかね」

 将来の目標も確実に見据えています。

「バイクのレースを続けてしっかり稼げるライダーになりたいんです。両親も応援してくれています。そのためにもスペインなどでヨーロッパのライダーたちとレースがしたい。クアルタラロに憧れているんです。MotoGPに出場して1年目で成績を出してチャンピオンを取ったじゃないですか。小学校のときに見て、自分もあんな力をつけたいと思いました。最終目標はMotoGPでチャンピオンを取ることです」

 将来の夢に向かって突き進んでいる森山浬選手。これからどのように成長していくのか、とても楽しみなライダーです。

(写真=POP近藤、森山浬)

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Writer: 後藤武

クラブマン誌や航空雑誌の編集長を経て現在はバイク、食、飛行機などのライターと
して活動中。飛行機とヘリの免許を所持しエアレースのTV解説も担当していたことも。2スト、旧車、V8のアメ車など多数所有。

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