長野県・山ノ内町「地獄谷野猿公苑」から昭和な雰囲気の『松美食堂』へ 「かつカレー(大盛)」ご飯4合!? 「海無し県」で嬉しい誤算!! 美味しいアジフライを求めて走る旅

アジと言えばアジフライ! というライダーのために、美味しいアジフライを味わえる店を紹介します。長野県・山ノ内町、温泉街から少し離れた路地裏にある「松美食堂」を訪れました。

「女性でも食べやすいように」と……

 美味しいアジフライを求めて、筆者(増井貴光)がやって来たのは長野県の山ノ内町です。ここは1300年以上の歴史を持つ湯田中渋温泉郷がある土地です。

 そして「山ノ内町立 志賀高原ロマン美術館」で、8月30日まで開催されている『Route/The America トミ ツカダ アートショー』に、筆者(本業はフォトグラファーです)の作品も展示させていただいています。

 また、写真家のよしおか和さん、イラストレーターのGAO西川さんの作品コーナーもあり、この日は翌日のツカダさんとの4人でのトークショーに出演するべくやってきました。

 美術館での打ち合わせの後は、すぐ近くの温泉旅館にチェックイン。湯田中渋温泉郷の源泉掛け流しは、熱くて3分も入っていられませんでした。そして懇親会という名目でオジサン達の宴会で盛り上がり、この日は終了しました。

 翌朝、早めの朝ごはんで14時からのトークショーまではかなり時間があります。そういえば、以前アメリカの友人が行ってみたいと言っていた「地獄谷野猿公苑」が近くにあるので行ってみることにしました。

 ここは雪景色の中でニホンザルが温泉に入る姿が有名で、英文表記は「スノーモンキーパーク」です。

 いたるところから温泉が流れ込んでいる横湯川に沿って、愛車のハーレー「ロードグライド」で標高を上げて行くと、温泉街が終わり山道になりました。10分ほど走って駐車場に到着です。

 徒歩で10分ほど登り、公苑に入ると5~6月に産まれた子猿を抱いた母猿があちこちに見られます。志賀高原が近い地獄谷でも真夏は暑く、さすがにサルも温泉には入らないようでした。

 山道をそこそこ歩いて、午後のトークショーに備えて昼メシだ! と、ツカダさんに教えてもらっていた雰囲気の良い食堂を目指します。

「松美食堂」の「あじフライ定食」。ちょい大きめなアジフライが2枚。トンカツのようにカットされている。シンプルさが素敵!
「松美食堂」の「あじフライ定食」。ちょい大きめなアジフライが2枚。トンカツのようにカットされている。シンプルさが素敵!

 温泉街から少し離れた横湯川の対岸の路地裏に、お目当ての「松美食堂」を発見しました。バイクをどこに停めようかと思っていたら、排気音を聞きつけた「松美食堂」のお母さんが出てきて案内してくれました。

「松美食堂」の店内は、昭和のままと言ったら良いでしょうか。筆者的には理想の食堂です。テーブル席に座ってメニューを開くと、目に飛び込んできたのはおすすめメニューの「かつカレー」です。「普通サイズがビッグです」と書かれていて「並」のご飯は2合、大盛りはなんと4合(!)です。店内の壁には完食した人の写真と名前が貼ってあります。

 通常、筆者は昼メシに大盛りご飯を食べることが多いのですが、それでも2合はかなりきつそうです。それが4合、しかも大きなトンカツにカレーもかなりの量……。半分でギブアップするのが目に見えています。

「ここは普通な定食で」、とメニューを見ると「あじフライ定食」を発見! 「海無し県」の温泉街で、まるで旧友と偶然出会えた気分です。

「かつカレー(並)」も気になりますが「あじフライ定食」をお願いします。

 スノーモンキーと「かつカレー」のインパクトにすっかりトークショーのことを忘れている筆者です。昭和な雰囲気にひたっていると「あじフライ定食」が出来上がってきました。

温泉街から少し外れた場所の路地裏にある「松美食堂」。近くに広い駐車場もある
温泉街から少し外れた場所の路地裏にある「松美食堂」。近くに広い駐車場もある

「松美食堂」の「あじフライ定食」は、大きめのアジフライが2枚、付け合わせはキャベツの千切りとトマト、小鉢は白い大根のようなモノ(?)、3種類の漬物が少しづつ、それにご飯と味噌汁です。

 いたって普通ですが、何か違和感があります……アジフライがトンカツのように3つに切ってあるのです。全国でアジフライを食べてきた筆者ですが、これは初めての体験です。訊くと、女性でも食べやすいように、とのこと。確かに食べやすいです。

 そしてもうひとつ気になっていたのが、小鉢の「白いモノ」です。これは大根でもこんにゃくでもなく、「ユウガオ」だそうです。筆者にとって初めての遭遇です。茹でたユウガオをカラシと醤油で食べてみると、トロトロ、というかゼリー的な食感です。味というよりは食感を楽しむ感じでしょうか。

 そしてメインのアジフライをいただきます。一切れバクっといただくと、サクサクの揚げ具合に柔らかめのほっこりした身です。正直に言うと、海無し県だけにあまり期待をしていなかったところ、嬉しい誤算でした。

 店やお母さんの雰囲気と同じく、優しい味の「あじフライ定食」です。切り分けてあるのも優しさ以外の何者でもありません。もし家の近くにあったら毎日食べにきたい店です。幸せな気分全開で完食しました。

 ここでトークショーという現実に引き戻された筆者は、「志賀高原ロマン美術館」へ温かい気分で向かうことができました。

■松美食堂
所在地/長野県下高井郡山ノ内町佐野2580-22
営業時間/11:00~14:00、17:00~22:00(第2・第4水曜定休)
※営業時間、休日は変更となる場合があります

【画像】昭和な雰囲気が素敵!! シンプルな見た目に優しさあふれる「松美食堂」のアジフライを画像で見る(28枚)

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Writer: 増井貴光

旅をライフワークにバイク専門誌などで活躍するカメラマンでコラムニスト。国内だけでなく、アメリカでランドスピードレースやドラッグレースの撮影を続けている。著書としてユタ州ボンネビルで最高速に挑戦するライダーを撮影した写真集『bonneville』と、ルート66を実際に走って撮影した『movin’on』がある。また撮影だけでなく、イベント等の企画・運営にも携わるなどその活動は幅広い。愛車はハーレーFLTRXS、ホンダXR250とCT110

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