とても大事!! バイクのタイヤの空気圧チェック 頻度やタイミングは? 道具が無ければガソリンスタンドでもOK?
タイヤの空気圧のチェックや補充は「冷間時」に行うのが基本です。そして冷間時とは、走り出す前のタイヤが冷えた状態ですが、ガソリンスタンドまで走って行ったらダメなのでしょうか。
タイヤの空気圧は思っている以上に“下がる”
タイヤはバイク&ライダーと路面の唯一の接点です。それだけにタイヤの空気圧が適正でないと、ハンドリングなどのスポーツ性能だけでなく、制動距離などの安全性や、燃費やタイヤの寿命などの経済性にも影響します。
そのため「タイヤの空気圧はマメにチェック!」と言われていますが、ゴムで出来ているタイヤからそんなに空気が抜けるのかと思う人もいるかもしれません。
たとえば、膨らませた風船が意外と短期間でしぼんでしまうように、ゴムは思いのほか空気を通すので、徐々に空気が抜けてタイヤの空気圧は下がってしまいます。

また空気は温度によって体積が変化するため、仮にタイヤからまったく空気が抜けなかったとしても、暑い夏場と寒い冬場では、かなり空気圧が変化します。とくに夏から秋、そして冬へと気温が下がる季節の変わり目は、思った以上に空気圧が下がるので要注意です。
以上の理由から、「タイヤの空気圧はマメにチェック」と言われるワケです。
どれくらいの頻度でいつチェックすれば良い?
空気圧のチェックは、いったいどれくらいの頻度で確認すれば良いのでしょうか?
じつは乗る頻度や季節、そもそものタイヤのサイズや種類など様々な要素があるため、明確な決まりはありません。
しかし日常的な乗車前点検として「ブタと燃料(ブレーキ、タイヤ、灯火、ガソリン)」と言われるくらい、タイヤのチェックは必須項目です。
またタイヤメーカーに聞くと、「乗る前に毎回チェックしてください」という答えが返ってきます。
なんだか面倒に感じますが、バイクを通勤や通学ではなくツーリングをメインに使っているライダーなら、実際に乗るのは1~2週間に1回、もしくは1カ月に一度くらいかもしれません。それだと面倒と言うよりは当然なことでしょう。
そしてタイヤの空気圧のチェックは「冷間時」、すなわちタイヤが冷えている時(=走り出す前)に行うのが基本です。理由は前述したように空気は温度によって体積が変わるからです。
バイクが走行すると、空気圧が高くなります。その状態で空気圧をチェックしても、温まり方や空気の膨張具合によって変化してしまうので、正確に測ることができません。
道具が無ければガソリンスタンドへ!
タイヤの空気圧チェックの重要性と、頻度やタイミングが分かったところで、実際に空気圧をチェックしたり空気を補充するには、空気圧ゲージと空気ポンプが必要になります。
空気圧ゲージはメーター式でも1000円台から、ペンシル型なら1000円以下でも販売されています。また空気ポンプは自転車用(米式エアバルブに使える口金が付属しているタイプ)でも使えます。これもホームセンターなどで比較的安価に購入できます。
また最近では指定した空気圧で自動停止するUSB充電式のコンパクトな電動空気入れも多数登場しており、プライスもかなりこなれてきたので、こちらもオススメです。

とはいえ、現時点で空気圧ゲージも空気ポンプも持っていない、またはバイクを保管している場所が住居から離れている(マンションの駐輪場など)と、なかなか乗る前に毎回空気圧チェックするのは難しいかもしれません。
そんなライダーには、ガソリンスタンドでの空気圧チェックをオススメします。ガソリンスタンドの多くは、ドライバーやライダー自身がセルフで使用できる空気ポンプ(空気圧のチェックが可能、または空気圧を指定できる)を用意しているので、それを使わせてもらいましょう(使用可能か必ずスタッフに確認すること)。
しかし先述の通り、空気圧のチェックは「冷間時=走り出す前」が基本なので、ガソリンスタンドまで走って行ったらタイヤが温まって、正確な空気圧を測れないからダメなのでは……と感じるもしれません。
確かに自宅から相応に距離があるガソリンスタンドまでガンガン走って行ったら、タイヤが温まって空気圧はそれなりに高くなってしまいます。まして気温も路面温度も高い夏場ならなおさらです。
たとえば自宅から最寄りのガソリンスタンドまでなら(数百メートル~1キロほど)、それほどタイヤの温度は上昇せず空気圧もせいぜい10%くらいしか高くなりません。
もちろんこの状態で指定空気圧に合わせると、タイヤが冷えた時には10%ほど低くなります。しかし一般道を走る市販バイクの場合は、バイクメーカーも10%以下くらいの空気圧の差は想定範囲内なので、大きな問題は無いでしょう。
ちなみにガソリンスタンドの空気ポンプは、口金の角度がクルマのホイールに適した形状の場合が多く、バイクだと入れにくいことがあります。そんなときは、タイヤの空気バルブに装着する「L字型エクステンション」があると便利です。

なお、短距離の走行でも何度かブレーキをかけると、ディスクローターはかなり高温になるので、空気圧チェックやL字型エクステンションの着脱時は、ディスクに触れてやけどしないように十分注意が必要です。
また、ガソリンスタンドでの空気圧チェックがOKなのは、日常的にバイクに乗っていて、少なくとも過去1カ月以内くらいに空気圧をチェックしている場合の話です。たとえば冬場など長期間乗っていない時などは、走行すると危険なくらい空気圧が下がっている可能性もあるので、必ず走行前にチェック&補充するべきです。
タイヤの空気圧は深くバンクした時のグリップ性能だけでなく、普段乗りの安全性や燃費などの経済性にも大きく影響します。そして空気圧チェックは冷間時が基本ですが、最寄りのガソリンスタンドまでゆっくり走って行けば大丈夫なので、可能な限りマメに行うことをオススメします。
Writer: 伊藤康司
二輪専門誌『ライダースクラブ』に在籍した後(~2005年)、フリーランスの二輪ライターとして活動中。メカニズムに長け、旧車から最新テクノロジー、国内外を問わず広い守備範囲でバイクを探求。機械好きが高じてメンテナンスやカスタム、レストアにいそしみ、イベントレース等のメカニックも担当する。








