世界初!? かもしれない、モトグッツィ「コンパクトブロック」詳細解説

後方からの眺めは、既存のビッグ/スモールブロックとは完全な別物。真ん中のカバーを外せば、簡単にクラッチにアクセスできる
クランクケースは上下分割式で、ミッションケースは依然として別体式
セルモーターは右側で、ドライブシャフトの取り出しは左側。この配置は既存のビッグ/スモールブロックとは逆
ビッグブロックの最終形となった「カリフォルニア1400」のパワーユニット。フロントカバー内にはオルタネーターを駆動するベルトが収まる
シリンダーヘッドに設置された2本のカムシャフトは、吸排気一体型の大きなホルダーで固定
意外なことに、シリンダーとスリーブは別体式。ピストンはフラットトップで、この写真では見えないが、スカートはかなり短い
カムシャフトの駆動には、クランク~アイドラー用×1本+アイドラー~カムシャフト用×2本、計3本のチェーンを使用
クランクシャフトの前後軸受けにはボールベアリングを使用。既存のビッグブロックはドーナツ型、スモールブロックは上下分割式のメタルだった
クランクシャフトは、ウェブが薄くなった一方で、外径が大きくなった印象。右に見えるギアはフリーホイールの駆動用
モトグッツィ新型「V100 Mandello S」に搭載された新作ユニット「コンパクトブロック」
モトグッツィ新型「V100 Mandello S」に搭載された新作ユニット「コンパクトブロック」
世界初!? かもしれない、モトグッツィ「コンパクトブロック」詳細解説。この新作パワーユニットは排気量1042ccの水冷縦置き90度V型2気筒DOHC4バルブで、搭載される新型モデル「V100 Mandello」シリーズでは最高出力115Hp/8700rpm、最大トルク105Nm/6750rpmを発揮する
新作ユニットを搭載するモトグッツィ新型「V100 Mandello S」
「コンパクトブロック」はVバンク間の上方から新気+燃料を吸気。オルタネーターはフリーホイールシャフトからベルトを介して駆動
水冷システムを導入したことで、冷却用のフィンは激減。フロントカバー内から発電系部品は消え、カムチェーン関連パーツのみとなった
吸排気バルブの駆動には、近年の高性能車で定番になっているフィンガーフォロワーロッカーアームを使用
クラッチユニットを分解。既存のビッグ/スモールブロックが乾式単板だったのに対して、コンパクトブロックは湿式多板となりスリッパー機能を導入
クラッチに続いてミッションカバーを外したところ。中央がクランクシャフトで、左下には2本のミッションシャフトが並ぶ。右上はフリーホイール
BMWの空水冷フラットツインの透視図。空冷時代はクランク後部に存在したクラッチユニットは、クランク下部かつ前方に移設されている
驚くほど大きさが異なる、2種のBMWフラットツイン。左が空冷で、右が空水冷
モトグッツィ新型「V100 Mandello S」と筆者(中村友彦)

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