二輪業界と経産省が推進する「BIKE LOVE FORUM」とは?

経済産業省と二輪業界団体、地方公共団体による「BIKE LOVE FORUM」という取り組みがあります。バイク文化の創造、バイク産業の振興、市場の発展を図る取り組みですが、ライダーにも大きな恩恵をもたらしています。

毎年、フォーラムと関連イベントを開催

 経済産業省や地方自治体、二輪車の業界団体が結集した「BIKE LOVE FORUM」(以下:BLF)は「世界に通用する素晴らしいバイク文化の創造を目指すとともにバイク産業の振興、市場の発展等を図ること」が目的の取り組みです。

BIKE LOVE FORUM in やまなし開催時の様子

 2013年9月にスタートしたこの活動では、年に1度フォーラムを開催することになっていますが、開催地方では一般二輪ユーザー向けに、バイクでツーリングをすると特典のある関連イベントが行なわれています。

 2019年は「BIKE LOVE FORUM in やまなし」として甲府市で開催しましたが、関連イベントとして「セーフティーライディング やまなし ツーリングキャンペーン」が開催され、山梨県内をバイクでツーリングしてスマートフォンでスタンプを集めると景品が当たるイベントが催されています。

バイク販売増を狙う一面も持っている

 一般向けのツーリングイベントを開催し、フォーラムではセーフティライディングやバイクのデザイン、女性ライダーの増加などを話し合うというバイク文化の発展に向けた話し合いが行われていますが、その一方で、BLFは国内販売の強化など数値目標を掲げてバイクの販売増を狙っている一面があります。

BIKE LOVE FORUM in やまなし開催時の様子

 BLFの主催団体には日本自動車工業会、全国オートバイ協同組合連合会、日本二輪車普及安全協会、日本自動車輸入組合をはじめメーカーや販売側の団体が占めており、地方公共団体では三重県、鈴鹿市、熊本県、静岡県、磐田市、浜松市と、いずれもバイクメーカーや工場などバイクに深い関わりのある県や市が名を連ねていることも特徴です。

 そして、2014年5月には二輪車産業政策のロードマップを掲げ、2012年の国内販売が約40万台だったことから、2020年に国内販売100万台、世界シェア50%超などの数値目標を示しています。しかし、残念ながら2020年に国内販売が100万台となるにはかなり厳しい状況です。

販売振興策には、バイクに乗りやすくする試みも

 大幅な販売増はなかなか実現しそうにはありませんが、販売増につながる施策のなかにはライダーにとってバイクに乗りやすくなるような施策が多く含まれ、一部は実現し、恩恵をもたらしています。

好調なセールスを記録している125ccモデル。BLFでは125ccに乗るための免許取得簡便化などの働きかけを行っています

 例えば、駐車場整備、二輪車の通行帯確保(二輪車規制解除)、小型限定普通二輪(125cc)免許の取得簡便化や二輪免許区分の見直し、高速道路料金適正化などの働きかけを行っており、「全国バイク駐車場案内」のWebサイト開設や、AT小型限定普通二輪免許については教習所での技能講習を最短3日から最短2日に短縮が実現し、週末を利用した免許取得が可能になっています。また、二輪車が高速道路を通行しやすくするための「二輪車ETC/ETC2.0車載器購入助成キャンペーン」も取り組みのひとつです。

 さらに、現在は軽自動車と同じ高速道路の料金区分を、二輪車として適正化を要望していくことや、商業施設やマンション等への二輪駐車場附置義務条例制定に向けた活動なども実施しているほか、かつては社会的に免許取得が厳しく制限されていた高校生に対して安全運転講習会を開催、免許取得や通学許可に関する理解活動までさまざまな活動を行っています。

国際的な活動にも大きなメリットが

 BLFではバイクの販売増や身近な課題の解決策のほか、国際的な取り組みも行っています。「国際基準調和の推進」では、騒音や排出ガスなど、規制を欧州と調和させる取り組みで大きな進歩が見られます。基準が統一されることで開発コストの低減や国内メーカーにとっては輸出のための仕様変更を最小限にすることができるなどメリットが多く、ユーザーにとっても価格や、世界のバイク、輸出専用モデルを日本で乗りやすくなるなどのメリットがあります。

国内未導入のカワサキ「J300」。こうした海外仕様のモデルを容易に日本で乗れる時代がくるかもしれません

 経済産業省とメーカーや一部自治体を巻き込んだこの活動、注目していくと少し先のバイクが見えてくるのかもしれません。

【了】

BIKE LOVE FORUMって何?

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