首都高の安全を守る「黄バイク隊」はあえて渋滞を作る? その気になる仕事内容と隊員が教える安全走行のポイントとは?
都内の移動手段、物流にとって欠かせない存在といえる首都高速道路では、多くの利用者の安全を守るためのバイク部隊「黄バイク隊」が存在しています。いったいどのような活動を行っているのでしょうか。
バイクの機動力を活かしいち早く現場へ
都内の移動手段、物流にとって欠かせない存在といえる首都高速道路では、多くの利用者の安全を守るためのバイク部隊「黄バイク隊」が存在しています。

現在はホンダ「CB400 SUPER FOUR BOL D’OR」をベースにし拡声器やサイレンなどを装備したマシンで活動する黄バイク隊は、2007年に発足し、パトロールカーと共に首都高の安全を守る首都高山手トンネル専門のバイク部隊です。
首都高速道路全線の交通管理、パトロールをおこなう首都高パトロール株式会社に所属する黄バイク隊はどのような業務を行っているのでしょうか。

黄バイク隊歴9年5ヶ月(2013年7月1日~)の新井さんに話を伺ってみました。
――黄色いパトロールバイクは全部で何台くらい運用されているのでしょうか。
新井さん「バイク隊においては大橋基地、志村基地、大井基地の待機所の3箇所に拠点があり、2台1組で動きますので、3拠点で計6台、隊員は日勤、夜勤に分けて活動しています。
――現在の隊員の方はどれぐらいの年齢の方がやられているのですか。
新井さん「最年長の班長は50代半ば、若い隊員で30代ですね」。
――黄バイク隊員の主な役割について教えて下さい。
新井さん「私どもバイク隊員は、首都高の中央環状線、山手トンネルで車両火災などの緊急事態発生時に備えて待機しています。一度、現場に出ると故障車の案件など、次から次に指示が来るのでそちらに対応しています。
また、車両火災などの大きな案件に関しては役割が決められていますので、それに対して一斉に活動するようになっています。
基本的には黄色いパトロールカーと同様の業務を行っていますが、トンネル内での車両火災などの大きな事案が発生した場合にはバイクの機動性を活かして現場に急行し、トンネルの出入口付近にある遮断機で入口を閉鎖し通行止めの措置を行います。
それにより、それ以上お客さまがトンネルに進入できないようにすることで二次災害を防ぎます。
――基本的には緊急発進のほうが多いのでしょうか。
新井さん「そうですね。首都高で運用している黄色いパトカーのように定時のパトロールはしていませんので、緊急の案件への対応が基本となります」。
――交通規制を行う際などは、後部車両からの追突の恐れもあると思いますが、恐怖を感じた経験などはあるのでしょうか。
新井さん「そうですね。交通規制の初期段階は発炎筒を使用して、手前からサイレンを鳴らしてあえて渋滞を作り、現場に向かうこともあります。
夜間でどうしても渋滞を作れないときは覚悟を決めてやるしかないですね(苦笑)。状況によっては一人が発炎筒、もう一人が誘導棒で指示を出すようにしています」。

黄バイク隊員が語るバイク事故と安全走行への取り組み
――隊員の方の安全装備はどのようなものを着用しているのでしょうか。
新井さん「胸と肘、膝にパッドを着けています。肘と膝に関しては制服に備え付けのポケットに装備しています。また、制服の上にはベストタイプのエアバッグも装着しています。

――首都高で起きたバイク事故で多く見られる案件にはどのようなものがあるのでしょうか。
新井さん「バイクの単独事故に関してはカーブの立ち上がりで転ぶケースや曲がりきれず側壁にぶつかっている事案が多いですね」。
――首都高を走り慣れている黄バイク隊員の方の目線から見て、首都高を走る上で気をつけるポイントはありますか。
新井さん「やはりカーブが多い、そしてトンネル内が薄暗いなどありますので、法定速度を守ることが一番でしょう。
あとは気持ちに余裕を持ってもらうことですね。余裕がない中で追い抜きなどをしてしまうと事故のリスクになりますので。
また、現在では携帯のアプリなどを見ながら走られているライダーも見受けられますが、モニターを注視してしまって前方を見落としてしまうということもありますので、事前に行先や利用する出入口、ジャンクション(分岐)をなどを調べてもらうことも大事ですね。
ツーリングなどで仲間と走るといっても、基本、バイクは一人で乗るものなのではぐれても大丈夫なように下調べをしていただけるといいかと思います。
迷った結果、事故につながるケースもあるので、最悪の場合は安全なところ(駐車帯)に止まって頂き緊急電話などをお使いいただくことも想定していただければと。
補足になりますが、車にくらべてバイクは小さいので、車の運転手から見落とされることにより、その結果、車と接触、転倒する事故になることもあります。
そのため、車の横にならばない(並走しない)ことや、車間距離を適切に保つなどといったことも意識して走っていただくとなお、安全に繋がるかと思います」。















