【自転車雑学】自転車の雪道対策にスノーチェーンが存在しない理由とは?
知っているようで意外と知らない自転車の雑学。クルマやバイクの雪道対策の代表選手とも言える「スノーチェーン(タイヤチェーン)」が、なぜ自転車では使うことができないのでしょうか? その理由を紹介します。
自転車のタイヤに「スノーチェーン」は巻けない
自転車は、いつでもどこでも気軽に使えて便利な日常生活の足ですが、苦手とする状況はあります。それが雪道です。雪や氷で覆われた路面と自転車との相性は最悪で、どれだけ頑張っても思うように前に進めず、滑って転倒する危険もあります。

もちろん自転車にも雪道を走るための対策グッズや、極太のタイヤを装着して雪道や荒れた地面の上を走れるように調整された「ファットバイク」といった車種は存在しますが、主にクルマの雪道対策の代表選手とも言える「スノーチェーン(タイヤチェーン)」だけは、残念ながら実用化に至っていません。そこには自転車の構造上、どうしても装着できない理由があります。
「スノーチェーン」は、タイヤに巻くことで雪上や凍結した路面に食い込んで滑りにくくするアイテムですが、現時点では自転車用のスノーチェーンは流通していないようです。かなり以前に自転車用のスノーチェーンが販売されていたという噂を聞いた事はあるものの、かなりあやふやな情報で実物を見たことはありません。
自転車用のスノーチェーンが存在しない理由は単純で、チェーンを取り付けてしまうとブレーキが使えなくなってしまうからです。多くの自転車のブレーキは車輪の外側にある「リム」をゴムなどの「シュー」で挟んで止める「リムブレーキ」です。チェーンが巻き付けてあるとシューが干渉してしまいます。仮にその状態でブレーキをかけたとすると、一瞬で車輪がロックし、いずれかの箇所が壊れることになります。
スノーチェーンが使えるとしたら、シティサイクル(いいわゆるママチャリ)の後輪などで使われている、車輪の中心にある回転軸(ハブ軸)の動きを止める「ハブブレーキ」か、ハブ軸に設置された円形の鉄板(ディスク)を挟んで止める「ディスクブレーキ」に限られます。
現在はロードバイクやマウンテンバイクで「ディスクブレーキ」が主流になって来ているので、もしかしたら将来的に自転車用のスノーチェーンが開発される可能性はあるかもしれません。
ちなみに、100円均一などで売っている「結束バンド」を何本もタイヤに巻いたり、太めの縄やロープを巻き付けて自作のチェーンを作る猛者もいます。スノーチェーンのような効果は発揮するようですが、耐久性は無く使い捨てになります。あくまでチャレンジのひとつだと思った方が良さそうです。
正直なところ、例え自転車用のスノーチェーンが実用化されたとしても、雪道を自転車で走ることはオススメできません。クルマのように、スノーチェーンを装備していれば安心という訳ではなく、自分が滑って転ぶだけならまだしも、ほかの人を巻き込んだ事故になる可能性も高まります。自転車を安心・安全に乗るための合言葉は「無理はしない」です。




