見つけたらラッキーと噂の激レアなバイク!? 日本一長い道路トンネル首都高「山手トンネル」の安全を守る精鋭たち 首都高バイク隊の「黄バイ」とは?
首都高パトロール株式会社が導入している「黄バイ」の詳細やその役割について、近藤スパ太郎さんが解説します。
日本一長い道路トンネル首都高「山手トンネル」の安全を守る!
こんにちは! ほぼ毎日、バイクで移動している私、近藤スパ太郎です。
今年、東京ビッグサイトで開催された、東京モーターサイクルショー(2026年3月27日~29日開催)のアトリウムには、「はたらくバイク隊」の展示があり、跨って写真を撮れたり、メーカーの方や活動に従事する隊員から車両説明が聞ける人気ブースでした。

アーミーグリーンの陸上自衛隊の偵察バイク(カワサキ・KLX250)、真っ赤な消防用の赤バイ(ヤマハ・セロー250)、箱根駅伝を先頭した警視庁の電動白バイ(ホンダ・WN7)の他にも、もう一台、首都高速道路をパトロールする真っ黄色な、通称「黄バイ」(BMW Motorrad・F900XR)も展示されていました。
ボクは「黄バイ」を見るのは初めてで、首都高速道路走行中にパトロール中の黄色いランドクルーザーに出会うことは時々ありますが、黄バイにはまだ出会ったことがありません。
そう、見れたらラッキー! と噂の、激レアなバイクなんです。
こんな貴重な機会は逃すまいと、黄バイに乗る首都高バイク隊員に、車両や普段の活動などインタビューを慣行しました。
黄バイを所有するのは、首都高パトロール株式会社。警察や消防以外の二輪車で、政令によって緊急走行が認められた民間初のパトロールバイクで、バイク隊員も首都高パトロールの社員なのです。
黄バイク隊は、山手トンネル内の安全を守ることを任務に、2007年12月の山手トンネル西新宿JCT-熊野町JCT間開通時に発足しました。
山手トンネルとは、首都高・中央環状線の西側に位置し、2015年3月の全線が開通し、湾岸線の大井JCT-渋谷-新宿-池袋の約18.2㎞を貫く、日本一長い道路トンネルです。
つまりこのトンネル内で事故や緊急事態が発生した際に、機動性の高いバイクでいち早く現場に駆け付けて、トンネル入口を閉鎖、交通誘導、初期消火や避難誘導を行うのが、黄バイク部隊なのです。
現在、黄バイを9台所有し、2人1組の3チーム・6台が常に稼働。残りの3台はスペア車両とのこと。 バイク隊は大橋基地を拠点にトンネル北側の志村基地、南の大井基地の3拠点に分かれ、24時間体制で出動に備えているそうです。
また黄バイク隊は、トンネル内の巡回パトロールはせず、あくまでも有事に備えてトンネルを挟むかたちで各基地に待機。待機中は、緊急出動時のシミュレーション、マニュアルの確認を行い、交通管制室から指示が入り次第現場に急行します。
なるほど。活動場所がトンネル内限定で、有事がなければ基地間の移動のみ。だから黄バイにはなかなか出会えないんですね!

これまではホンダ「CB400スーパーボルドール」を採用していたそうですが、2022年10月の生産終了に伴い、2024年11月から新型車両のBMW Motorradの「F900XR POLICE仕様」への入れ替えが進んでいるそうで、執筆時点では5台が導入済みです。
F900XRは、排気量894ccの水冷並列2気筒エンジンを搭載して最高出力105PSを発揮。車格の割にはスリムな車体設計で足つき性にも優れ、全天候型の高い走破性と扱いやすさが好評のクロスオーバースポーツです。
F900XRをベースにしたPOLICE仕様は、ヨーロッパをはじめ各国の警察機関が採用しています。黄バイク隊の活動にも十分な機能を備えているため、黄バイ用に仕様変更している点は無いそうです。
なるほど、ハンドルを覗き込むと、赤色灯やフォグランプ、サイレンやマイクなどのスイッチがあり、業務に必要な基本操作はコックピットで行えますね。 赤色灯もLED化されて、とてもコンパクトです。
スーパーボルドールからの乗り換えで、排気量や車重、車両の挙動など違和感はないのか? を聞くと、「日頃の訓練で沢山乗っているのでそれは大丈夫です」と答えてくれました。 黄バイク隊は、全員が月一度のバイク訓練が義務付けられ、常に運転技術に磨きをかけているそうです。
またパニアケースには、防煙マスク、交通誘導するための複数の発煙筒、伸縮式の誘導棒、タイヤ止め、お客さま用安全反射ベスト、救急セット、作業用グローブや工具、ライト、メジャーなどなどを積んでいるそうです。
特に夏場のトンネル内は、エンジンやマフラーが放つ灼熱と廃棄ガスで、通過するだけでも息苦しいですよね。 トンネル内での業務は大変では? と聞くと、「ハイ、とても過酷な環境ですね。熱中症対策にスポーツ飲料を数本、必ずパニアケースに積んでいます」と隊員さんは話します。
バイク隊に所属するには、パトロールカー等でのパトロール業務を2年間経験する必要があり、バイク隊がとても過酷な任務であることは皆さん承知。それでも志願した隊員が、現在約50名在籍しているそうです。
こんなにも多くの有志ライダー達に、山手トンネルの安全が守られていることを知り、頭が下がる思いです。
そうそう。昼夜の交代時には、拠点の大橋基地に黄バイに乗車して戻り、交代後それぞれの基地に移動するそうです。大橋基地の出発時間は9時過ぎと16時過ぎと聞きました。
運の良し悪しではなく、タイミングが合えば、黄バイに出会えるかも知れませんね!

Writer: 近藤スパ太郎
タレント/プロデューサー。ハーレーでルート66を全走破してアメリカ大陸横断。ロシアンラリー二輪部門出場、チベットチョモランマツーリングなど芸能界きってのバイク好き。芸名はバイク好きでも知られていた伊丹十三監督から、映画「スーパーの女」に出演した際に命名された。
環境番組のパーソナリティを担当して以来、電動モビリティや環境を配慮した次世代モビリティ、環境問題にも興味津々。
俳優・MC・リポーターのほかWeb メディアSPANGSS や、芸能・制作プロダクションSPANCHOOS の代表も務める。

























