まるで大きな「ツーリングセロー」!? 新型「ヒマラヤ」にじっくり乗って実感

日本の道でもストレスなし、むしろ「これ、いいじゃん!」

 東京の杉並にあるロイヤルエンフィールドのディーラーでテスト車を受け取ります。ショップの方がライディングモードをエコにすると、エンジン特性が先代みたいで「ヒマラヤ」感がそのままです、と教えてくれました。

市街地から高速道路、ワインディングを走る。アドベンチャーバイクらしい、どんなシーンでもゆとりのある乗り味
市街地から高速道路、ワインディングを走る。アドベンチャーバイクらしい、どんなシーンでもゆとりのある乗り味

 容量が17Lに増量された燃料タンクを護るように伸びるヘッドライトステーは先代のイメージ同様。ライト類はLED光源を採用しています。メーターは4インチのTFTカラーモニターになり、ターンバイターンのナビからGoogleマップを投影するナビに進化しています。全体のスタイルは「ヒマラヤ」らしくもあり、マフラーのレイアウトなどからキュっとコンパクトになった印象もあり、親しみやすいのもホメポイントです。

 まずはエコモードで市街地に走り出すと、新エンジンは確かに先代風でした。6速になったミッションの恩恵でシフトアップごとの回転の繋がりも先代以上にスムーズです。

 前後サスペンションの吸収性が良く、傷んだ路面でも快適です。452ccの単気筒エンジンが見せるダッシュ力はエコモードでも充分。パフォーマンスモードにすると力強さが増し、これ以上を望む必要があるだろうか、とすら思います。それでいてガンガン走るというタイプでもなく、良い意味で「ヒマラヤ」らしい扱いやすさは健在。ブレーキの制動力も強力さや鋭いタッチをことさら演出するタイプではなく、濡れた道やダートでも扱いやすそうな印象です。

 高速道路に入って本線に合流するような場面では、堂々と素早い加速から一気に100km/hまで到達して流れに乗ります。先代よりも相当速い印象で、本線に流入してからも、80km/hから追い越しを掛けて完了までのフラストレーションがまるでナシ。

 ワインディングでも一体感あるハンドリングで、ダート向けのタイヤを履きながらも、カーブを切り取り、タイトターンからの再加速も楽しめます。性能を使い切る先代に対して、ゆとりを持って楽しめるのが特徴です。ブレーキやサスペンション、ハンドリング性能も、大型アドベンチャーバイクから乗り換えても不満は無いでしょう。

ダートでは先代のマイルドなパワー特性に対して、新型はファンライドも楽しめるトレールバイクのような印象。大排気量アドベンチャーモデルとは異なる親しみやすさもアリ
ダートでは先代のマイルドなパワー特性に対して、新型はファンライドも楽しめるトレールバイクのような印象。大排気量アドベンチャーモデルとは異なる親しみやすさもアリ

 最後に、オフロードも走りました。ライディングモードにはエコ、パフォーマンスともに、ABSのオン、オフがあり、オフを選択すると後輪のABSがキャンセルされます。

 まずはエコモードで。エンジン特性はマイルドです。サスペンションは舗装路同様動きが良く、路面をしっかり掴む印象です。深いギャップでもサスペンションに余裕があります。走りに緊張感を呼ばない、優しいキャラクターなのです。

 パフォーマンスモードでペースを上げてみました。タイヤがダート向けというのもありますが、先代ではノーマルタイヤでグリップ限界を迎えることもなくマイルドなパワー特性が生み出す優れたトラクション、というイメージでしたが、新型ではスロットルをワイドオープンで軽くテールスライドを誘発でき、優れたシャーシの性能を高い次元で楽しめます。

「250ccクラスのトレールバイクみたい」そんな印象のまま林道を楽しめました。

 結果的に、先代の良さ、つまりは「ヒマラヤ」が築いてきた世界観はしっかりと反映されています。撮影のためにガンガン走っても燃費は30km/l程度でした。「これ、いいじゃん!」それが僕(筆者:松井勉)の結論です。

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Writer: 松井勉

モーターサイクル関係の取材、 執筆、プロモーション映像などを中心に活動を行なう。海外のオフロードレースへの参戦や、新型車の試乗による記事、取材リポートを多数経験。バイクの楽しさを 日々伝え続けている。

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