50cc原付は実質「生産終了」 もう新車購入はムリ? 在庫は? 「新基準原付」って言うけどモノはあるの? 販売店に聞く

2025年11月から始まる排出ガス規制の影響で、排気量50cc以下の原付バイクは新車供給ができなくなります(実質上の生産終了)。新たに設定された「新基準原付」は、一体いつになったら販売されるのでしょうか。

50cc原付って、まだ買えるの?

 2025年9月現在で販売されている50cc以下の原付バイク(原付1種)は、排出ガス規制への対応が困難となり、同年11月で生産が終了します。そしてその代替として、新たに「新基準原付」の区分が追加されました。これは排気量が125cc以下で、最高出力を4.0kW以下に制限することで、従来の50cc原付と同等の扱いとしたものです。

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 排気量50cc超125cc以下のバイクは原付2種に区分され、普通自動二輪免許(小型限定以上)が必要でした。それが法改正により、最高出力が抑えられたモデルであれば原付免許や自動車免許で運転可能となります。

 さらに原付1種と同様に、最高速度制限30km/hや2人乗り禁止、交差点での二段階右折義務といった制約が適用されます。

 しかし新基準原付の制度がある程度整ったものの、まだ正式に市販化されたモデルはありません。今すぐ原付を入手したい人にとっては現行50ccの在庫(新車・中古車)が唯一の選択肢となっています。

 販売終了が迫る中で販売店への問い合わせは急増しており、車種によっては予約で埋まるケースも出ています。各メーカーの販売店の状況はどのようになっているのでしょうか。

 まず「スーパーカブ50」や「タクト」、「ジョルノ」といった50cc原付をラインナップするホンダの販売店(東京都内・関西エリア)では、担当者は次のように話しています。

 都内販売店「8月と9月で20台ほど入ってくる予定になっていますが、すでに18台は予約で埋まってしまっています。残っているのは9月の上旬に入ってくるタクトの黒とグレー、それぞれ1台ずつです。

 ジョルノは既に完売しています。また、スーパーカブのファイナルエディションという水色のモデルがあるのですが、こちらも何台か入ってくる予定でして、まだ入手可能です」

 関西販売店「今年の10月くらいまで50ccの生産はおこなわれているようですが、当店に9月、10月生産分として入ってくる予定なのがタクトの白と黒、ジョルノのグレーの3台となっております」

 ホンダでは、10月ごろまで50cc原付の入荷予定があるようですが、そのほとんどが予約で埋まっているとのことでした。とはいえ、モデルやカラーは限られるものの、まだ入手は可能なようです。

 続いてヤマハの「ビーノ」や「ジョグ」を販売している、都内・関西各販売店の担当者は次のように話します。

 都内販売店「今のところ、毎日50ccに関する問い合わせが来ています。当店では、ビーノの赤とベージュが2台ずつ、ジョグが5台残っています。この7台が売れてしまったら、もう当店で50ccを扱うことはないです」

 関西販売店「ジョグもビーノもまだ残っていますが、残りは少なく、色も限られています。9月になると学生の方も多く買いに来られており、毎週売れています。やはり、50cc原付がもう無くなってしまうということで、駆け込みで買いに来られるお客様が多いという印象です」

 ヤマハでもホンダと同様に、50ccの在庫は少なくなっているようです。また、問い合わせも頻繁にあり、早いペースで残りの在庫も売れているといいます。

 スズキの「アドレスV50」や「レッツ」を扱っている販売店ではどうでしょうか。都内・関西各販売店の担当者は次のようにコメントしています。

 都内販売店「もう、販売店で新車として売っているものはございません。去年の12月時点で既に生産分としては終わっています」

 関西販売店「半年くらい前に既に在庫が無くなっており、50cc原付の販売はもうおこなっておりません」

 スズキでは既に50cc原付の新車の販売は終わっており、欲しい場合は中古車を探すしかないようです。

新基準原付の販売はいつから? 各販売店の動向は

 新基準原付への各メーカーの対応はどうなっているのでしょうか。ホンダは2025年春のモーターサイクルショーで新基準原付のコンセプトモデル「スーパーカブ110 Lite」を公開し、今後の展開に含みを持たせています。

2025年春のモーターサイクルショーで、ホンダは新基準原付のコンセプトモデル「Super Cub 110 Lite」を公開した
2025年春のモーターサイクルショーで、ホンダは新基準原付のコンセプトモデル「Super Cub 110 Lite」を公開した

 しかし販売店の担当者によると、実際の発売時期はまだ見通せない状況だと話します。

 都内販売店「今のところ、発売の時期は未定です。おそらく来年になるのではないかと思いますが、ホンダ本社から発表がくるような気配はまだありません」

 関西販売「スーパーカブ110の新基準対応になったものが出てくることになるとは思いますが、正式な時期は不明です。少なくとも、今年中はまだでなさそうです」

 ヤマハも新基準原付を生産予定であることが報道されていますが、明確なことについてはまだ未定とのこと。都内・関西各販売店の担当者は以下のように話しています。

 都内販売店「まだ新基準原付の発売に関する詳しい情報は入っていないです。お客様からもよく質問を受けるのですが、明確なことを答えられられないというのが現状です」

 関西販売店「新基準原付の生産についての報道はあるようですが、こちらにはまだ情報は一切入っておりません」

 なお、スズキではまだ新基準原付に関する情報は公開されていません。各販売店の担当者は次のように話していました。

 都内販売店「一応生産の話も出てはいるようですが、まだ確定した情報はありません」

 関西販売店「さすがに作ることになるだろうとは思いますが、特に生産予定などの情報はありません」

※ ※ ※

 各メーカーの販売店では、共通して「50cc原付が無くなる前に慌てて買うお客様が多い」との声がありました。新基準原付が導入されても、最高出力は50cc原付と同程度に抑えられるため、「性能が変わらないのであれば、慣れ親しんだ50ccを選びたい」と考えるユーザーも少なくないとのこと。

 さらに、新基準原付の販売価格がどの程度になるかも不明なため、「将来的に高くなるかもしれないなら今のうちに確保したい」という動きも強まっているようです。

【画像】まだ新車で買えるの? 新車供給が途絶えて消えゆく50cc原付を見る(9枚)

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