見るからに要注意なカブ!? オートバイらしさの「走り」に特化したマシン

　ホンダ「スーパーカブ」らしさのひとつであるボトムリンク式フロントフォークはそのままに、アイコニックなヘッドライト回りが印象に残るご覧のカスタム車両。

　レッグシールドから垣間見えるエンジンとメカギミックから只者ではない存在感を放つ1台に仕上げられていますが、まずこのマシンを語るうえで必要な情報から解説していきましょう。

　バイクのアフターパーツの企画・開発・販売やライディングギアを手掛ける「デイトナ」と言えば、日本を代表するメーカーとして知られていますが、そのデイトナが欧米のレースシーンに向けて開発したのが、高性能競技用横型コンプリートエンジン「Daytona Anima」です。

　スーパーカブを含むモンキーなど横型をエンジン搭載するオーナー間では「コンプリートエンジン界隈で最強」と呼び名も高い同ユニットですが、そんなモンスターエンジンを搭載したのがこのスーパーカブ・カスタムです。

　その強烈な加速とスピードを操るべく、前後共にカブとは思えない大判ディスクローターをセットし、じゃじゃ馬を制御。

　また、暴力的なパワーを考慮し社外のアルミスイングアームで剛性とホイールベースを確保しつつ、発進時のパワーロスを最小限にするため安価ながら減衰性に定評のあるRCB製のリアショックをチョイス。

　面白いのが、そのパワーからかすぐに吹けきってしまうためリアスプロケットは驚くほど小さく、一般的なコンプリートエンジンではあり得ないほどの丁数となっています。

　一般的なミーティングで、ここまで「走り」に振り切ったカブ・カスタムが見られることは珍しいことですが、見た目だけではなく「走り」に興味のあるカブ乗りの方は、ジャンルやカスタムに縛りのない「おはありカブミーティング」に参戦してみてはいかがでしょうか。