ホンダ学園「50年前のカブで日本1周計画」に挑戦!? 創立50周年の節目に「Cubチャレンジ」 東西の学生が「大阪・東京モーターサイクルショー2026」でアピール
ホンダ学園の学生が、創立50周年の記念チャレンジ第2弾のPRで「大阪モーターサイクルショー2026」のホンダブースで新型車両に混じって来場者の前に立ちます。関西校の学生は大阪会場で、関東校の学生は東京会場で、レストアバイクを前に日本1周の計画を語ります。
整備士の卵として健在ぶりをアピールする日本1周=お礼行脚
ホンダ学園の学生が「大阪モーターサイクルショー2026」のホンダブースの片隅で、学園創立50周年の記念チャレンジ第2弾をPR中です。自ら整備したレストアバイクの前に立ち、計画を披露。思わぬ交流が生まれています。
手入れは行き届いているものの、古びたバイクの前に、会場の雰囲気に少し気後れしたような若者が立っています。真っ白なつなぎの背中には、「HONDA」の真っ赤なロゴと「ホンダ・テクニカル・カレッジ関西」の英文字。来場者で押し合うほどの熱気の中に、心細そうに学生が立っています。
そこへ、年季の入った2人組の来場者が語りかけます。
「君ら何期? 俺ら〇期。知ってる?」
学生が尋ねられたのは、卒業期のことのようですが、在学中の学生にはピンときません。戸惑う様子に照れ笑いするおじさんたち……。
「何してるかわからんから、応援しに来た。先輩や。でも、知らんよな、君らのお父さんより古いから」
ホンダテクニカルカレッジとは、東西にあるホンダ学園の自動車大学校です。ホンダの創業者である本田宗一郎が初代校長を務め、1976年に創設されました。
学園は2026年に50周年を迎えます。学生が「大阪モーターサイクルショー2026」で訴えたのは記念プロジェクトひとつ、バイク版国内チャレンジの内容でした。学生が説明します。
「2026年4月~9月まで、関西校と関東校の2カ所をスタート地点に、9月の関東校での50周年式典に向けて、整備したカブで全国の自動車販売店などを回って、それぞれの地元にこれまでの感謝を伝えたいと思っています」
学生が整備の腕を生かす記念プロジェクトは2つありました。第1弾は、2026年1月下旬~2月上旬に開催された、フランス「ラリー・モンテカルロ・ヒストリック」に初代「CIVIC」で参戦すること。4輪版海外チャレンジでした。
その第2弾が、「スーパーカブ」で日本1周をする、バイク版国内チャレンジです。
4輪版海外チャレンジはFODで独占配信も
両者に共通するのは、将来メカニックとして社会に進出する学生たち自らが、整備を手がけたレストア車で挑戦することでした。
日本国内を走破する「スーパーカブ」は、卒業生らから募った50年前の車両です。1台は完全な不動車、もう1台はエンジンがかかる車両の2台を調達し、関西校と関東校でそれぞれ4台を保有。各校を起点として、西と東をエリア分けして走破します。

「ラリー・モンテカルロ・ヒストリック」は本格的なクラシックカー・レースのため、佐藤琢磨選手がドライバーとなり、学生はメカニックとして完走を目指すことになりました。2200kmに及ぶ激走は、ドキュメンタリーとして2026年3月27日22時からFODで独占配信されます。
一方、バイク版国内チャレンジは、学生自らがハンドルを握ることもあり、整備や研究の合間を見ての走破になります。地域を走っては戻り、時期をみて再び出発する、という挑戦を続ける予定です。
その行く先々での目的は、記念プロジェクトを応援してくれる販売店や整備関係者と交流を持ち、健在ぶりを示すことです。
4月からのチャレンジの内容がウェブサイトやSNSなど、どこに掲載されるかは今のところ未定です。今は学生が来場者にチャレンジの存在を話し、話題を広げる途上にあります。
モーターサイクルショーの最大の楽しみは、最新のモデルや発売間近のコンセプトモデルを見ることですが、もうひとつの楽しみは、バイク好きの世代を超えた交流です。
記念シールを手渡す学生は、まさにそんな交流を体現している、と言えるのではないでしょうか。
Writer: 中島みなみ
1963年生まれ。愛知県出身。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者を経て独立。行政からみた規制や交通問題を中心に執筆。著書に『実録 衝撃DVD!交通事故の瞬間―生死をわける“一瞬”』など。






