子供から大人まで楽しめる、バイクのプラモデルが気になる
クルマや戦車、「ガンプラ」などでおなじみのプラモデル(プラスチック製スケールモデル)に、バイクのラインナップが少しづつ増えています。その理由とは?
模型ホビーがきっかけでバイク業界が明るくなる?
2019年3月に開催された日本最大規模のバイクベント、東京モーターサイクルショー2019に、国内外の車両メーカーや、部品、用品メーカーのブースに並び、模型やラジコン(ラジオ・コントロール・カー)を製造、販売する日本の企業「タミヤ」も出展し、タミヤのブースは子供連れの家族や若者でにぎわっていました。

実際の車両を見に来た来場者からの、スケールモデル(組み立てキット)への反応はどうなのでしょうか? 株式会社タミヤ 営業部の石塚晃氏にお話を伺いました。
――モーターサイクルショーには毎年出展されているのでしょうか?
2019年で3回目の出展です。最初は主催者側から「子供も楽しめるコンテンツを作れないか?」と相談を受けたのがきっかけです。
――たくさんのバイクのプラモデルがありますが、いま何種類くらいありますか?
すでに製造中止となっているものもありますが、これまでのラインナップで言いますと、「12分の1シリーズ」が133種類、「6分の1シリーズ」が42種類です。
――東京モーターサイクルショーへ出展するようになって、来場者からの反響はいかがですか?
バイクにお乗りの方、興味をお持ちの方へ向けたアプローチは、弊社の商品をアピールする良い機会になっています。ブースに立っていると何かしらご質問をいただきますが、なかには「部品がバラバラの状態で入っている」と言われて驚いたこともありました。箱の中には完成品が入っていると思っていたようです。
――自分で組み立てるプラモデルだということを知らなかった、ということですか?
そうです。お客様の多くは年齢層が40~50代で、子どものころにラジコンが流行っていた世代がそのまま大人になった印象です。その一方で、若いお客様は減少傾向にあります。モーターサイクルショーではお子様を連れたお客様がいらっしゃいます。親はバイクが気になり、お子様は模型やラジコンに触れるよい機会になっていると思います。
――ラジコンが流行っていた時期ありましたね。テレビ番組も放送されていたので記憶にあります。
クルマや戦車などのラジコンのほか、新たに開発したのが前1輪、後2輪の「8分の1 トリプルホイール ダンシングライダー」です。バイクのように車体が傾きながら旋回し、倒れても手元の操作で立ち直る仕組みになっています。2輪で走るバイクは倒れたら起こしに行く必要があります。その面倒を3輪にすることで解消しました。

――ラジコンのバイクですね。今後もモーターサイクルショーには出展する意向でしょうか?
東京モーターサイクルショーには、バイクが好きな大人とそのお子様や、若いライダーもたくさんいらっしゃいますので、バイクのプラモデルやラジコンを知っていただける良い機会だと思っています。
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バイクに興味を持つきっかけは人それぞれありますが、子供のころにプラモデルやラジコンに触れることも、そのひとつと言えるでしょう。
【了】