設置数の約5割を占めるLED式信号灯器 「タテ型」では意外な問題点も!?

信号機は横に青黄赤と並ぶものが一般的ですが、なかには縦型の信号機も存在します。海外では見ることの多い縦型ですが、日本国内では少数といえるでしょう。では、どんなところで採用されているのでしょうか。

横型の信号機が一般的だが縦型も存在、その理由は

 信号機といえば車両用は横型、歩行者用は縦型と思っている方も多いのではないでしょうか。しかし、実は海外では縦型が主流の国もあり、日本でも導入当時はそれにならっていました。その後、視認性や日本の道路事情に合わせて横型が多く採用されるようになっています。

海外や雪国で採用されている縦型信号機(写真はニューヨークの信号機)

 ただし、北海道や福井県などの雪国を中心に縦型を採用している地域も存在します(※東京など、都市部でも採用している場所があります)。

 これは縦型を採用することで、横型に比べて積雪する面積を抑え、雪の重みに耐えられるようにするためです。信号機を製造するメーカーによると、信号機は横向きにした場合、レンズの直径が25cmから30cm程度。幅は1.05mから1.25m程度になります。これだけの大きさになると、一晩に数メートルの積雪を記録することもある雪国では、影響を無視できません。

 また、信号機本体に降り積もった雪が徐々に垂れ下がり、レンズの前面が隠れてしまい、ドライバーや歩行者から見えなくなってしまう恐れもあります。

LED信号機の普及で、積もった雪が溶けにくいといった問題も

 縦型で雪対策を行っている地域では、信号機のLED化にともなって別の問題も生じています。それは、形状も薄くコンパクトなため、降雪の影響をより受けにくいと考えられていましたが、一方で、信号機の表示部前面に雪が着いて真っ白になり、信号の色が確認できなくなる事例が報告されました。

LEDを採用した薄型の信号灯器

 LED式信号灯器は電球式に比べ、消費電力が少なく発光部分の寿命も長いことから普及が進んでいます。警察庁の発表によると、2018年3月時点で車両用と歩行者用を合わせてLED式信号灯器は全国に126万灯設置されており、信号灯器全体の55.4%を占めます。

 電球式は発熱が多かったため、レンズ部分に雪が付着しても溶かすことができていましたが、半導体の発光を利用しているLED式では発熱が少ないため、雪がそのまま凍り付いてしまうのです。

 こうした状況を受けて例えば青森県警は2014年度から雪に強いLED車両用信号灯器の改良、開発のために県内団体や学校と連携して研究を進めています。

 近年では、信号機の表示部前面に先がとがったタマネギのような形の透明なアクリル製フードを装着した信号機や、厚さはわずか60ミリで従来の半分以下の超薄型の信号機など、改良のためにさまざまな信号機が開発されるなど、安全に向けた取り組みが進んでいます。

【了】

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