ホンダ「NSR50」は当時の若者を狂わせた 峠や駐車場、ミニサーキットからキツイコーナーの全てが青春だった!!

世界選手権ロードレースが盛り上がりを見せていた頃、日本の若者は原付で乗れるスポーツバイクに熱狂していました。Nチビとも呼ばれた「NSR50」です。

原付市場が年間100万台を超えていた時代、その中でも象徴的バイクとは?

 1987年ホンダから時代を変えた1台のバイクが発売されました。その名は「NSR50」。通称”Nチビ”とも呼ばれた50ccレーサーです。NSR50発売当時は、レーサーレプリカブームであり、高校生は3ナイ運動など、原付以上の免許取得に理解のない環境でした。原付免許で乗れるNSR50は、ミニサーキットや峠道などで若者たちから熱狂的に支持され確固たる地位を築いて行きます。

1994年「NSR50限定カラー(ロスマンズカラー)」

 NSR50は、世界選手権ロードレースで活躍するワークスレーサー「NSR500/NSR250」のデザインイメージを彷彿とさせる車体は、軽量・高剛性のツインチューブフレームに、メンテナンス性にも優れたフルフェアリングや、スリムで長い容量7.5リットルの燃料タンクを装備し、原付にロードレースモデルを精巧に落とし込んだレプリカマシンです。

 搭載されたエンジンは、水冷2サイクル単気筒で50ccクラス最高レベルの7.2PS/10000rpmを発揮、6段変速ミッションを組み合わせることで、クラッチ操作やギヤチェンジが楽しめるスポーティなモデルに仕立てられました。エンジン振動を低減させる一軸バランサーを内蔵するなど、長時間走行にも適した車体設計としていました。

 前後サスペンションは、路面追従性の高い油圧式ダンパーを採用し、軽量12インチ・アルミ製キャストホイールに、幅の広いタイヤと油圧式ディスクブレーキを前後輪に装備しています。さらに、スポーティなライディンポジションや深いバンク角を生むセパレートハンドルやアルミ製ステップ位置は、スポーティな走り味が楽しめるミニレーサーレプリカでした。

 NSR50初期型の価格は、当時21万9000円。

NSR50初期型(1987)

 1989年には、フェアリング・デザインを低く、幅広いイメージにデザインを刷新し、減速比も変更するなど細部を熟成、さらに、NSR250Rにも装備されたサイレンサーを上方に配置するレイアウトをNSR50/80にも採用し、新設計のマフラーとともにワークスレーサーの雰囲気をさらに高めてユーザーの心をがっちりと捉えていました。

 NSR50(1989)の価格は、当時23万円。

1993年から採用されたU字断面6本スポークホイール

 1993年は、前・後輪にNSR250Rシリーズと同じデザインのU字断面6本スポークホイールを採用し、幅広のチューブレスタイヤと制動フィーリングに優れた前・後油圧ディスクブレーキを組み合わせて装備。さらに、バックミラーのデザインを変更し、ウインカースイッチを操作が容易なプッシュキャンセル式に変更、クラッチアジャスターを手元に配置しされました。

 NSR50のカラーリング変更となった1994年は、ワークスマシンNSR500をモチーフとした2度目の限定モデルロスマンズカラーが販売されました。

 NSR50(1993)の価格は、当時25万5000円。
 NSR50限定カラー(1994)の価格は、当時26万8000円。

NSR50限定カラーロスマンズカラー(1994)

■NSR50(1987)諸元

全長×全幅×全高:1580mm×0.625mm×0.910mm
最低地上高:0.105mm
車両重量:85kg
乾燥重量:76kg
エンジン形式:AC08E水冷2サイクル単気筒
総排気量:49cc
最高出力:7.2PS/10000rpm
最大トルク:0.65kg-m/7500rpm
タイヤサイズ:100/90-12 48J(前)・120/80-12 48J(後)
フレーム形式:ダイヤモンド(ツインツーブ)

【了】

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