KTMから新型「390アドベンチャー」登場 普通二輪免許で楽しめるアドベンチャーモデルとは!?
オーストリアのバイクメーカー「KTM」から排気量400cc以下のアドベンチャーモデル「390アドベンチャー」が登場しました。一体どんなバイクなのでしょうか? 海外のメディアローンチに参加した伊丹孝裕氏が解説します。
「390デューク」から派生したスモールアドベンチャーモデル
2019年のEICMA(ミラノショー)で初披露されたKTMのニューモデル「390 ADVENTURE(390アドベンチャー)」は、普通二輪免許(いわゆる中免)で乗れる手頃なアドベンチャーとして早期の導入が期待されていましたが、日本では2020年4月に発売されることが決定! 一体どんなバイクなのかを紹介していきましょう。

KTMにちょっと詳しい人なら「390 DUKE(390デューク)」というバイクをご存じでは? 数あるラインナップの中で近年最も多い販売台数を記録し、シェア拡大の立役者と言えます。
390アドベンチャーは、その390デュークから派生したモデルです。アドベンチャーとは文字通り「冒険」を意味し、オンロードもオフロードも走れるオールラウンダーのことを指します。
もともとこうしたカテゴリーを得意とするKTMは、アドベンチャーの名を持つモデルを多数展開しています。ただし、最小の排気量でも799cc(790アドベンチャー)、最大のものなら1301cc(1290スーパーアドベンチャーR)もあります。乗りこなすには相応なスキルを要するため、もう少し気軽に向き合える1台が求められていました。
そこでKTMは、390デュークにオフロード成分を大量注入。結果、このモデルが完成したというわけです。
390デュークから、どこが変わったのか?
一番分かりやすいのは、前後の足まわりでしょう。390デュークは前後17インチのホイールを装着していますが、390アドベンチャーはフロントを19インチに大径化。これによって、悪路でもハンドルが取られにくくなっています。

とはいえ、単に大きくしただけでは効果半減のため、サスペンションの長さを延長してショックの吸収性を強化。タイヤにはブロックパターンが新たに採用されました。
エンジンは排気量373ccの水冷4ストローク単気筒を搭載。44hpの最高出力は、158kg(乾燥重量)の軽量ボディを力強く加速させます。基本的には390デュークと同じ仕様のエンジンですが、オフロード向けにひと手間掛けているのがKTMらしいところ。
たとえばトラクションコントロールがそれで、効率よくパワーを伝えられるように路面に合わせてONかOFFかを選べるようになっています。こうした電子デバイスはABSにも盛り込まれ、「ROAD」と「OFF ROAD」の2パターンを用意。
OFF ROADを選択すると、リアブレーキのABSがキャンセルされるため、意図的にリアタイヤをロックさせて一気に向きを変える。そんなオフロードバイクならではの走らせ方に対応しているのです。
もちろん、そういう高いレベルの走行性能だけでなく、ツアラーとしての機能も引き上げられています。そのひとつが容量約14.5リットルの燃料タンクで、一定速度の走行なら430kmの航続距離を公称しています。ウインドスクリーンやハンドガードによって、高速巡行時の快適性にも配慮されています。
また、ロングツーリングに備えてサイドバッグやトップケースといった純正アクセサリーも多数用意するなど、発売開始に向けてすでに準備は万端。250ccでは物足りないけれど、大排気量のアドベンチャーは扱い切れない。そんなライダーにドンピシャのモデルになることは間違いないでしょう。

日本導入に先駆け、2020年3月に390アドベンチャーの国際試乗会がスペイン領テネリフェ島で開催され、参加してきました。想像以上の万能性に驚かされた模様はあらためてお届けします。
KTMの新型アドベンチャーモデル「390アドベンチャー」の価格(消費税10%込み)は75万9000円、カラーバリエーションはオレンジ、ホワイトの2色が用意されています。
【了】
Writer: 伊丹孝裕
二輪専門誌「クラブマン」編集長を務めた後にフリーランスとなり、二輪誌を中心に編集・ライター、マシンやパーツのインプレッションを伝えるライダーとして活躍。鈴鹿8耐、マン島TT、パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムといった国内外のレースにも参戦するなど、精力的に活動を続けている。



