レディースライダーが粋すぎる! ザ・ジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョン「フューネラル」

ワイルドでクールな女性たちばかりが登場するザ・ジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョンのMV「フューネラル」は、バイクで仲間が眠る墓地へ向かう彼女たちのワイルドなツーリングが描かれています。

既成概念をぶち壊して前へ進め!

 今回ご紹介するのは、日本でもロック・シーンでカリスマ的な人気を誇るザ・ジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョン(以下JSBX)の「フューネラル」です。第1回サマー・ソニックのヘッドライナーを務めたこともあるJSBXは、NYを中心に活躍する、ブルースをベースにパンクやガレージ、R&B、ファンクなど雑多な音楽のエッセンスを取り込んで唯一無二のサウンドを鳴らすロックバンドです。

カスタムを施したハーレーを軽々と乗りこなす彼女たち

「フューネラル(=葬儀)」はタイトル通り、「既成概念を葬り去って、新しい波に乗っていこうぜ!」とボーカルのジョン・スペンサーが演説調でリスナーを鼓舞するブルース・ロック。ミュージックビデオは、アイドリング中のハンドルを握るタトゥーだらけの手のアップから始まります。

 強面のバイクライダーの登場を想像していると、次に映し出されたのは鼻にピアスをした女性ライダーの姿。MVを見ている人は、ここですでに既成概念をぶち壊されたことを知るのです。このMVに登場するのは女性ばかりですが、タトゥーを彫り、パンツのウエスト部分からスキットルを取り出しておもむろにぐびりとやり、板金も自分でこなし、たばこも嗜むクールな女性たちばかり。

 それぞれにこだわりのカスタムを施したハーレーを軽々と乗りこなし、みんなでアメリカ・オハイオ州のクリーブランドの街を疾走していきます。夜にはバーでビールやテキーラをショットであおり、彼女たちのワイルドなツーリングの最終目的地は……仲間が眠る墓地でした。“エリザベス”と書かれた質素な墓石にコインやビールの栓抜き(!)を供えて彼女たちが弔ったのは、そう、“女性とはこういうもの”という「既成概念」だったのでした。

ツーリングの最終目的地は、仲間が眠る墓地!

 MVはずっしりと腹に響く彼女たちの豪快なエンジン音で締めくくられ、ジョン・スペンサーが叫んだ言葉は「リスペクト!」。紆余曲折しながらもうすぐ活動歴30年を迎える彼らが放つ、「既成概念をぶち壊して前へ進め!」というメッセージには、説得力があります。バイク、ロック、クールな女性ライダーたち、ポジティブなメッセージ……爽快かつテンションの上がるMVをぜひチェックしてみてください。

THE JON SPENCER BLUES EXPLOSION: FUNERAL

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