「チャプター2」新作フレーム「TOA」登場 戦いに勝利するために開発された集大成モデル
ニュージーランドの自転車メーカー「CHAPTER2(チャプター2)」は、その洗練された独創的なデザインと、マオリ語を用いたネーミングで独特の世界観を作り上げています。少量生産の最新フレーム「TOA」が登場しました。
「CHAPTER2」フレームの集大成、すべては「戦いに勝利する」ために
ニュージーランドの自転車メーカー「CHAPTER2(チャプター2)」は、その洗練された独創的なデザインと、マオリ語を用いたネーミングで独特の世界観を作り上げています。少量生産の最新フレーム「TOA」が登場しました。

ブランドネームの「チャプター2」=「第2章」も、創設者のマイク・プライド氏自身の人生を象徴しています。マイク氏は先代のニール・プライド氏が起こしたヨットセーリングのメーカー「NEILPRYDE(ニールプライド)」でスポーツ自転車の製造を行なっていました。
材料力学や流体力学、エンジニアリングにも長けており、非常に優れたバイクを生み出していましたが、同社が事業撤退をし、マイク氏は会社を離れてこの「チャプター2」を立ち上げました。
そのラインナップは、全てにおいてカラーリングとエピソードが連動し、豊かな表現力が魅力となっています。さらに数量限定生産で2度と同じデザインが販売されないことから、手に入れられた時の高揚感や、ライドする度に喜びを見出せる体験ができます。
最新作となる「TOA GREY(KAPUA)」というモデルは、スピードを追求したロードレース向けスポーツバイクのフレームセットです。
「TOA(トア)」とはマオリ語で「戦いに勝利する」を意味します。そしてカラーデザインは、新色として英語の「GREY(グレー)」に、マオリ語で「雲」を意味する「KAPUA(カプア)」がネーミングされています。
ニュージーランドは雲の形成でも有名です。マオリ語では「アオテアロア」と表現され、その意味は「長い白い雲」となります。「カプア=雲」は、控えめでエレガントな、このカラーリングにぴったりの名前というわけです。

流麗なフレームデザイン、ブレーキホースやケーブルは内蔵され、空気力学に基づいた設計となっています。とくにチューブ形状はカムテールデザインと呼ばれ、空気の整流効果を最適化し、空気抵抗値を抑えます。
フレーム素材には高弾性のカーボンファイバーを採用、剛性はシリーズの中でも群を抜いて高い値を叩き出しており、ロスのない加速性能を発揮します。
オリジナルのカーボンハンドルバー「MANA」もフレームに合わせたデザインとなっており、フレーム造形と途切れないラインを作り出し、空気力学に優れた形状となっています。
フレーム・フォーク、オリジナルのカーボンハンドルバーとシートポストがセットで、価格(消費税10%込み)は47万9600円です。数量限定で同じものは2度と無いため、興味があれば取り扱い店へ急いだ方が良いでしょう。
また、優美で魅力あるエピソードが添えられた新しいデザインは今後も登場することを踏まえ、次の新作に期待するのも一興ではないでしょうか。
Writer: 山本健一
サイクルジャーナリスト(人力バイクのほう)。ジャーナリスト歴20年、自転車競技歴25年の公私ともに自転車漬け生活を送る。新作バイクレビューアー、国内外レースイベントやショーの取材、イベントディレクターなど、活動は多岐にわたる。