バイク館で新車で買える ヤマハ「FZ-X」はかつてのナナハンではなく軽二輪枠の150cc! 人気のワケは!?

バイク館が輸入・新車販売するヤマハ「FZ-X」にモーターサイクルジャーナリストの青木タカオさんが試乗しました。

日本では軽二輪登録で高速道路も走れる

 思い出したぞ、このネーミング! 筆者(青木タカオ)が限定解除試験を受けては落ち、落ちてはまた挑むを繰り返していた30年以上も前に乗った記憶があります。その名は“FZX”です。

ヤマハ「FZX750」(1986・北米モデル)
ヤマハ「FZX750」(1986・北米モデル)

 たしかナナハンだったはずで、45度に前傾した直列4気筒DOHC5バルブエンジンを搭載していました。

ヤマハ「FZ-X」に乗る筆者(青木タカオ)
ヤマハ「FZ-X」に乗る筆者(青木タカオ)

 しかし、この『FZ-X』は排気量149ccの空冷4ストロークSOHC単気筒エンジンが心臓部で、XSRシリーズを彷彿とさせるネオクラシック、スポーツヘリテージスタイルと言える雰囲気の外観。ヤマハインディアが生産し、イエローハットグループの「バイク館」(旧SOX)が独自に輸入し、新車販売をおこなっています。日本では軽二輪登録で高速道路も走行可能です。

ヤマハ「FZ-X」
ヤマハ「FZ-X」

小さいながらもトコトコ小気味よく走る

 コンパクトな車体で、重量は139kgと軽い。シート高は810mmあるものの、その軽さから取り回しで苦労はしません。身長175cmの筆者は、足つき性も不安なしだったことを報告しておきましょう。

 小さいながらも窮屈さのないライディングポジションで、アップライトなハンドルとミッドコントロールでゆったりと乗ることができます。

 ボア・ストロークが57.3×57.9mmで、スクエア気味とした空冷シングルエンジンはマイルドでありつつ、低回転域からしっかりトルクも出し、キビキビ走ってくれます。

 トコトコと小気味よく回り、SOHC2バルブは街乗りがしやすいよう5500rpmという低い回転で最大トルク13.3Nmを発生。常用回転域で扱いやすく、ピークパワーは12.4PS(9.1Kw)/7250rpmと控えめながら、普段使いで不足を感じないはず。トランスミッションは5速です。

旬なネオクラスタイル

 ブロックパターンのタイヤを履く足まわりは前後17インチで、ハンドリングも軽快。フロントブレーキにはボッシュ製の1チャンネルABSを搭載し、BYBREの前後ブレーキは効き、タッチともに不満はありません。

ヤマハ「FZ-X」のフロント周り。十分な制動力に加え、ABSも装備されています
ヤマハ「FZ-X」のフロント周り。十分な制動力に加え、ABSも装備されています

 DRL(デイタイム・ランニング・ランプ)を備えたバイファンクショナルLEDヘッドライトが個性的なフロントマスクを演出し、フォークブーツがレトロなムードを醸し出しています。

 燃料タンクは10Lの容量を確保し、長い航続距離が期待できます。ニーグリップがしやすいようエグレの入ったデザインで、“FZ-X”の立体エンブレムが誇らしげです。

 厚みのある2段シートはタックロールタイプで、乗り心地も良好。テールランプもLED式で、大きなグリップはパッセーンジャーも握りやすく、荷物の積載もしやすいでしょう。

 アンダーカウルやシュラウドがレトロな外観の中でアクセントとなり、モダンなテイストを融合させているのはヤマハらしく、短くテールエンドに向かってせり上がったマフラーもスポーティではありませんか。

スマホにもコネクト

 フルLCDメーターは車両とスマートフォンをペアリングする「Y-Connect」を搭載。スマホの画面で、燃費やメンテナンス情報、最後に駐車した場所の情報、タコメーターなどを表示することができ、こうした先進的な装備も魅力となっています。

ヤマハ「FZ-X」のメーター。車両とスマートフォンをペアリングする「Y-Connect」も搭載されています
ヤマハ「FZ-X」のメーター。車両とスマートフォンをペアリングする「Y-Connect」も搭載されています

 バイク館での車両本体価格は31万9000円とリーズナブルで、車体カラーは写真のマットオレンジのほか、ブルー、マットブラックを設定しています。

 いわゆる並行輸入車と呼ばれるものですが、「バイク館」ではパーツのストックを充実させるなどアフターサービスにも力を入れ、海外生産の小排気量モデルを新車で販売中。担当者は「たいへん好評で、人気を呼んでいる」と胸を張ります。

【画像】約32万円で買える軽二輪・ヤマハ「FZ-X」を画像で見る(23枚)

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Writer: 青木タカオ(モーターサイクルジャーナリスト)

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。自らのモトクロスレース活動や、多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク技術関連著書もある。

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