ヤマハが新基準原付の生産を発表 どのようなモデルになる? 具体的な発売はいつ頃? 販売店の反応は

50cc原付の生産終了が迫るなか、ヤマハが新基準原付の生産を予定していることが報じられています。これまで未発表だった新基準対応モデルはどのような形で登場するのでしょうか。

ヤマハが新基準原付の生産を発表。発売は2026年か

 排気量50cc以下の原付1種は、2025年11月までに実質上の生産終了となります。その背景には排出ガス規制の強化があり、小排気量エンジンに高度な技術とコストを求める内容となっているため、各メーカーは50ccモデルの生産を終了し、新たな区分である「新基準原付」が登場する予定です。

ヤマハ海外工場(台湾)で生産されている原付2種スクーター「ジョグ125」の価格(消費税10%込み)は26万7300円
ヤマハ海外工場(台湾)で生産されている原付2種スクーター「ジョグ125」の価格(消費税10%込み)は26万7300円

 新基準原付は、排気量が125cc以下で最高出力を4.0kW以下に制限された2輪車を指します。従来、50cc超125cc以下は「原付2種」に分類され、運転には普通自動二輪免許(小型限定)以上が必要でした。それが法改正により、最高出力を抑えたモデルであれば原付免許や普通自動車免許で運転できるようになりました。

 排気量が50cc超とはいえ、最高速度は30km/hに制限され、2人乗り不可、交差点での二段階右折など、扱いは原付1種と同様です。SNS上などでは「原付免許で125ccのバイクに乗れる」と誤解している声もありますが、法律上の制限や交通ルールは従来の原付1種を継承します。

 新基準原付について制度上は整備されたものの、まだ市場に対応する市販モデルは登場していません。

 ホンダは2025年開催のモーターサイクルショーで新基準原付のコンセプトモデル「スーパーカブ110ライト」を発表し、いずれ登場するであろう市販車のイメージはできます。

 そしてヤマハからは、新基準原付の生産と2026年の発売を目指すことが報じられました。具体的にどのようなモデルで、発売時期はいつ頃になるのでしょうか? 販売現場の声を聞きました。

 都内のヤマハ販売店の担当者は、次のように話しています。

「新基準原付に関するモデル情報や発売日などの詳しい情報は入っておりません。お客様からもよく質問を受けますので、早くご案内差し上げたいところだと思っておりますが、今のところは何も分からないと申し上げることしかできません」

 また、関西のヤマハ販売店の担当者も次のように話しています。

「新基準原付の生産が始まるという風に報道はされていますが、今のところ我々のところには何も情報はきておりません。まだこれから製造を始めるという状況みたいです」

 具体的な情報は現場にも届いていないようですが、価格面での予測については以下のように話していました。

「これはあくまで予想レベルにすぎませんが、新基準原付が出た場合、価格は50ccよりも圧倒的に高くなるのではないかと言われております。たとえば、ヤマハの125cc以下のモデルの中で一番安いものがジョグ125になるのですが、それでも26万円くらいします。それにさらに走りを抑えるための制限をかけるわけですから、価格もより高くなるのではないかと考えられているのです」

 なお、新基準原付が具体化する一方で、現行50ccモデルは店頭在庫のみとなっており、販売店には駆け込みの問い合わせが相次いでいるようです。

 前出の都内の販売店担当者は、次のように話していました。

「50cc原付に関するお問い合わせは非常に多く、順次予約も埋まっています。例年はこのようなことはなかったのですが、やはり50cc原付がなくなるということで、購入を検討していた人が慌てて買いに来ている印象です」

 性能が大きく変わらないのであれば従来の50ccで十分という声や、新基準原付の価格が未定であることへの不安から、今のうちに購入しておきたいと考えるユーザーが少なくないようです。

 ホンダに次いでヤマハが新基準原付の生産に向けて動き出していることで、市販モデルが現実味を帯びてきました。

 しかし具体的なモデル像や発売時期は未発表で販売店にも詳細は届いていません。新基準原付に対し、慣れ親しんだ50cc原付を選ぶ動きも根強いようです。

【画像】いよいよヤマハの新基準原付登場!? 自社で生産する原付2種スクーター「ジョグ125」を見る(12枚)

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