バルセロナの街で「バイクの景色」をじっくり観察!! 見慣れた顔に出会うと日本人として誇らしい気持ちに~小野木里奈の○○○○○日和~

今回の『小野木里奈の○○○○○日和』は、フランスでの『ボルドール24時間耐久ロードレース』観戦後に、足を延ばして立ち寄ったバルセロナで街中の“バイクの景色”をじっくり観察してきました。日本とはだいぶ違う日常風景についてレポートします。

常にバイクが視界に入ってくる、バルセロナの街角

 皆さん、こんにちは! バイク好き女優の小野木里奈です。今回の○○○○○日和は「街歩き日和」です。フランスでの『ボルドール24時間耐久ロードレース』が終わり、足を延ばして立ち寄ったバルセロナで、街中の“バイクの景色”をじっくり観察してきました。私の目線で現地で感じたことをそのままお届けします。

訪れたバルセロナで、“バイクの景色”をじっくり観察してきた小野木里奈さん
訪れたバルセロナで、“バイクの景色”をじっくり観察してきた小野木里奈さん

 まず驚くのは、日中から夕方にかけて街の中心部は常時渋滞ということ。大通りも路地もクルマの列ができていて、信号が変わっても“少し進んで、また止まる”の繰り返し。そして、車線変更の時も日本と比べると「え! このタイミングで無理矢理入ってきちゃうの?」と何度も驚かされました(笑)

 そんな中で目立つのが、バイクの多さです(とくにスクーター)。交差点の角や歩道脇、車道の端にはバイク専用の駐車スペースがたくさん用意されていて、しかも基本的に無料で停められる場所が多い印象です。観光で歩いているだけでも、少し進むごとにずらっと並ぶバイクの列が視界に入ってきて、バイク乗りとしては思わずテンションが上がってしまいました。「ここ、ライダーにとって天国じゃん!」って。

 観察していて強く感じたのは、“趣味”よりも“日常の足”としての比重が大きいこと。仕事終わりの買い物、送迎、通勤・通学……バイクが生活のリズムの中にしっかり組み込まれている雰囲気です。だからこそ、スクーター比率がとにかく高いのではないでしょうか。取り回しがラクで、荷物も積めて、渋滞の街でもサッと動けますし、合理的な選択なんですよね。

 嬉しかったのは、日本メーカー(ホンダやヤマハ)のスクーターを本当にたくさん見かけたこと。海外の街角で“見慣れた顔”に出会うと、なんだか日本人として誇らしい気持ちになります。

バルセロナの街中では、バイクを停められる場所がしっかり示されていた
バルセロナの街中では、バイクを停められる場所がしっかり示されていた

 駐車の仕組みも印象的でした。交差点の角の“デッドスペース”をうまく活用してバイク枠が作られていたり、歩道の端にバイクが並んで停められるようラインが引いてあったり。「ここなら気軽に置いていいよ」と、きちんと示してくれているから、ライダー側も迷わない。結果として、街全体の流れが整っているように感じました。日本にももっとこういう仕組みが広がったら、日常の移動がぐっと楽になるのになぁ、と羨ましくなってしまいます。

 もちろん、国によって道路事情が違うので難しいことは理解しています。ただ、この街のバイク駐車の様子を見ていると、日本よりもバイクが受け入れられているのがひしひしと感じるのです。

 交通の流れ方にも特徴があります。渋滞の列の先頭付近では、信号待ちでスクーターがスッと前方のスペースに整列。青になれば軽やかに離れていき、クルマとは違うリズムで街が動き出す。海からの風が抜ける大通りでも、旧市街の細い路地でも、125~300ccクラスの軽やかなエンジン音が日常のBGMみたいに響いていました。観光地のにぎわいの中でも、ちゃんと“生活の足”としての秩序が感じられます。

街を歩いていると、スクーターなどの軽やかなエンジン音が日常のBGMのように響いていました
街を歩いていると、スクーターなどの軽やかなエンジン音が日常のBGMのように響いていました

 観光目線での“あるある”も。人気のバルが並ぶ通りでは、バイクの列がその街の景色を作っているんです。タイル張りの歩道、歴史ある建物の壁、そこにカラフルなスクーターが並んで、写真に撮りたくなる光景に。私もつい、バイク柄のTシャツや小物を探してしまうタイプですが(笑)、バルセロナでは“バイクのある日常”そのものが最高のお土産写真になりました。

「歩道は歩行者優先、駐輪は指定区画に」この基本を守るだけで、街と気持ちよく共存できます。だからこそ、あれだけ多くの台数があっても、街の空気がピリつかないのかもしれません。

バルセロナでは、日本よりもバイクが受け入れられているのがひしひしと感じられました
バルセロナでは、日本よりもバイクが受け入れられているのがひしひしと感じられました

 バルセロナは、バイクの手軽さが最大限に発揮される街でした。渋滞の中でも身軽に動けるスクーター文化、迷わない駐車の仕組み、生活に溶け込んだ使われ方。バイクが“特別な趣味”だけでなく、“ちょっとそこまで”の相棒として愛されている。そんな風景を歩くたびに見つけて、私は何度も嬉しくなったし、羨ましくなりました。

 いつか東京でも、もっと気軽にバイクを停められて、もっと自由に“街と仲良くできる”日常が広がったらいいな。そう思わせてくれる、バルセロナのバイク事情でした。

 それでは、また次の月曜日にお会いしましょう!

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Writer: 小野木里奈

女優。両親の影響で幼い頃にはバイクに憧れを持ち、23歳で大型バイクの免許を取得。いつか自分もお気に入りのバイクを見つけて、友達とツーリングに行くのが夢。初心者の立場で感じたことを素直に発信する。

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