原付2種の電動って実際どうなの? ホンダが2025年6月に発売した「CUV e:」販売店での反響は?

ホンダが2025年6月に発売した「CUV e:」は、原付2種クラスに区分される電動パーソナルコミューターです。環境にやさしく静かな走りを実現する一方、航続距離や充電環境には課題も指摘されています。実際のユーザーはどうなのか、販売店での反響を聞きました。

静かでクリーンな移動を目指した、ホンダの新型電動スクーター

 ホンダは2025年6月に、原付2種クラスの電動2輪パーソナルコミューター「CUV e:」を発売しました。動力には交換式バッテリー「Honda Mobile Power Pack e:」を2個搭載し、街中での静かでクリーンな移動を実現しています。

2025年6月に全国で販売が開始されたホンダの電動スクーター「CUV e:」(原付2種)
2025年6月に全国で販売が開始されたホンダの電動スクーター「CUV e:」(原付2種)

 外観はシンプルで洗練されたデザインを採用。2人乗りに対応し、通勤や通学、日常の移動手段として使いやすいモデルとなっています。

 パワーユニットにはホンダ独自のモーターを採用し、最高出力は6.0kWを発揮。3種類のライディングモード(STANDAR/SPORT/ECON)を備え、状況に合わせて切り替えることができます。

 また、リバースモード(後進)も搭載しており、狭い場所や傾斜した場所での取り回しをサポートしてくれるのも特徴です。

 一充電あたりの走行距離は定地走行テストで57kmとされ、日常の短距離移動に適した性能となっています。

 シート下には2つのバッテリーを格納し、重心を低く保つ構造で安定感を確保。フレームや懸架機構も電動車両として最適化され、扱いやすさを重視した設計です。

 また、灯火類はフルLED、コックピットには7インチTFTカラー液晶メーターを搭載し、バッテリー残量に応じて交換ステーションを経由するルート検索ができるなど、電動ならではの実用性も備えています。

 Honda SMART Keyシステム(スマートキー)やUSB Type-Cソケット、買い物袋を掛けられるフックなど、日常の使い勝手に配慮した装備も充実しています。

販売店でも購入検討者はちらほら。短距離移動のニーズ高まる

 新しい原付2種の電動スクーターとして登場した「CUV e:」ですが、そもそも電動バイク関しては、航続距離や充電環境に不安を感じる人も少なくありません。

 実際の販売現場では、どれくらい売れていて、どのようなユーザーが購入しているのでしょうか。

 都内のホンダ販売店の担当者は次のように話しています。

「CUV e:に関する問い合わせはちらほらいただいており、先日も2台ほど納車されました。買われているお客様の特徴としては、自転車で移動するくらいの短い距離を走るために使う、という方が多いです。

 航続距離などは、実測値でいうと、一般の人が乗ると30kmから40kmの間くらいなので、ガソリン車と比べるとやはり短い、というのが現状です。

 そのため、遠くまで走らせたいという方で購入されることはないですね」

 また、関西の販売店担当者も次のように述べています。

「CUV e:に関しては、問い合わせはまだきていないです。ただ、50ccクラスの電動モデルなら契約した方は何人かいらっしゃいます。

 電動モデルを購入された方のほとんどが、県内での移動や、通勤などに利用したいという人が多いという印象です。

 やはり、航続距離やインフラの面で見ると、使い勝手を懸念される方が多いです。ただ、短い距離しか乗らないという場合はオイル交換などメンテナンス費用などを抑えられるという利点はありますので、そうした理由で購入されるお客様もいらっしゃいます」

※ ※ ※

 販売店からの声では、「CUV e:」が「短距離移動に適した日常の足」として選ばれていることが見えてきます。ガソリンエンジン車に比べて航続距離は短く、充電スポットの整備も課題として残りますが、維持費の低さやメンテナンスの手軽さは電動ならではの利点です。

 環境負荷を減らしつつ、通勤・通学や買い物といった生活圏内の移動を快適にすることを重視した「CUV e:」は、ガソリンエンジン車や従来のスクーターの代替手段として、今後さらに注目を集めていく可能性がありそうです。

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