旅も通勤もこれ1台で!? ハンドメイドでどことなくレトロな雰囲気の『AYABIKES』が描く理想のスポーツバイクとは?
華やかな最新ロードバイクが並ぶ「サイクルモード2026」の会場で、独特の存在感を放っていたのが兵庫県姫路市の「AYABIKES」が展示したスポーツバイクです。「毎日乗りたくなること」を大切にした設計思想には、自転車と長く付き合うためのヒントが詰まっています。
目指したのは日常から旅まで支える万能バイク
兵庫県姫路市を拠点とする自転車店「AYABIKES」では、販売や整備、カスタム、手組みホイール製作、さらにはオーダーフレーム製作まで幅広く対応しています。
子ども用自転車からスポーツバイク、世界で1台のオーダーメイドまで、その人の体格や用途に合わせた提案を行っているのが特徴です。単に商品を販売するだけではなく、自転車との付き合い方そのものを提案するショップとして活動しています。
代表の赤松綾さんは、東京サイクルデザイン専門学校で設計と製作を学び、卒業後は「GIANT」や「Circles」で販売・整備業務に従事し、競技者としてもシクロクロスを中心に活動しており、日本代表として海外レースへの出場経験も持っています。

展示されたバイクのコンセプトはシンプルです。街乗りから休日のサイクリング、グラベルライド、バイクパッキング、さらには荷物を積載したロングツーリングまで、1台で幅広く楽しめること。そのためフレームは太めのタイヤに対応し、舗装路だけでなく未舗装路でも安心して走れる設計となっています。
さらにキャリアや泥除け、ボトルケージなどを取り付けるためのマウントも豊富に用意し、荷物を積んで旅を楽しみたい人はもちろん、普段の買い物や通勤・通学など、カスタマイズの自由度が高い仕様となっています。
近年は用途ごとに自転車を乗り分けるケースも増えていますが、このモデルは「まず1台を長く使いたい」というユーザーに向けた提案と言えるでしょう。性能競争とは少し異なる方向から自転車の魅力を見つめ直していることが伝わってきます。
パーツ構成にもその思想が表れています。採用されているのはシルバーパーツを基調とした構成で、クラシカルで温かみのある見た目を演出しながら、単なる雰囲気重視では終わっていません。メンテナンス性や補修のしやすさを考慮し、長期間使い続けやすい部品を選択しています。
最新規格や軽さを追うのではなく、消耗品の交換や修理がしやすいことを重視しており、旅先でのトラブル対応や、何年も乗り続けることを考えた現実的なパーツセレクトが印象的です。実際に自転車を日常的な移動手段として使う人のためのアッセンブルと言えます。
レースシーンで培った経験と、自転車店で積み重ねた整備や接客の知識、その両方を持ち合わせているからこそ、「実際に乗り続けられる自転車」という視点が製品づくりに反映されているのでしょう。
速く走るためだけではなく、日常の移動を快適にし、休日には少し遠くまで足を伸ばし、時には旅に出る。そんな暮らしに寄り添うバイクとして大きな魅力を備え、受注生産でフレームセット価格(消費税10%込み)は30万円から。パーツの組み合わせや仕様により変動し、カラーは要相談となっています。












