その気になれば、海外でもバイクを運転できる国際運転免許証の取得方法とは?

海外に行ってクルマやバイクを運転したいとなった場合、必要なのは国際免許です。国が違えば免許制度も異なるため、運転できるバイクが異なることもあります。どこでどんな手続で取得できるのでしょうか。

「国際免許」の取得にトライ

 海外旅行や出張、留学などを機に、海外での運転を考えることもあるかもしれません。その際に必要なのが「国際運転免許証(International Driving Permit)」です。国際運転免許証は、取得するのが比較的容易だと言われますが、どのような手続きが必要なのでしょうか。

国際運転免許証は、国内免許証と自分のパスポートがセットで有効に!

 国際運転免許証は、ジュネーブ条約加盟国間で1952年に発効された「道路交通に関する条約」(通称・ジュネーブ交通条約)に基づいて交付されるようになりました。日本もこの条約を締結しているので、国際免許と自分のバスポートを合わせて持つことで加盟国内での運転が可能です。日本国内で国際免許を取得する人は近年、微増傾向が続いています。

 ただし、国際運転免許証そのものに効力はありません。あくまでも国内の免許証を海外で使えるようにするためのものなので、国内の免許証を一緒に携帯する必要があります。

取得に必要なもの費用や有効期限は?

 日本の場合は外国に行って運転するためのものを「国際運転免許証」としています。申請場所は都道府県によって異なりますが、運転免許試験場、県によっては指定の警察署などで発行してもらえます。申請に出向く前に申請場所の確認をおすすめします。

運転免許試験場(県によっては警察署でも取り扱いあり)に申請場所があります

 申請は、担当窓口に備えてある国外運転免許証交付申請書に必要事項を記入し、持っている国内の運転免許証、海外への渡航を証明する書類(パスポートや航空券など)、顔写真(縦5cm、横4cm)1枚を添えて提出します。写真は正面、無帽、無背景で6カ月以内に撮影したものでなければなりません。これまでに取得した国際免許があれば、持参しましょう。交付手数料は都道府県によって若干異なりますが、2350円程度です。なお、大型特殊、小型特殊、原付のみの運転免許では申請ができず、免許停止の期間中や処分が決まっている場合も申請できません。

 国際免許の有効期限は1年ですが、期間内に住所や氏名など、免許証の記載事項が変更されれば、無効になります。運転免許試験場の場合、書類がそろっていれば即日入手可能です。警察署の場合は後日の発行になることもあります。

米国、カナダ、英国、セネガル、トルコなどで運転可能

 国際免許を持っていればジュネーブ条約に加盟している米国、カナダ、英国、オーストラリアなど100近くの国で運転することができます。条約に加盟していないドイツやスイスなどでも2国間の取り決めにより条件付きで運転が可能です。

 条約非加盟国では、2国間取り決めで有効になっても期間に制限があったり、公的な翻訳証明書の携帯が必要な場合もあります。また、別の手続きで運転が可能になったりする国があるなど手続きや有効性はさまざまです。アメリカは州によっても扱いが異なります。国際免許を取得したと安心せず、渡航前には十分確認してください。

普通二輪免許でも「大型バイク」の運転が可能

 日本は排気量によって運転可能なバイクが区分されていますが、海外では「二輪」とひとくくりで区分されているところがほとんどです。

海外で大型二輪に乗ることも可能ですが、オススメはできません

 国際免許の免許区分でも「二輪の自動車(側車付きのものを含む)、身体障害者用車両及び空車状態における重量が400キログラム(900ポンド)を超えない三輪の自動車」となっており、排気量の指定はありません。従って、国内では「400ccまで」となっている普通二輪免許で大型バイクに乗ることができます。ただし、操作に慣れていない大型バイクで初めて訪れた海外の景観地などを走るのは危険を伴います。自分の力量にあったバイクを選ぶことが何よりも大切です。

【了】

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