小中大赤黄青のモンキー三兄弟揃い踏み!! 時代の変遷で見えてくる小さい車両の大きな変化

初代モンキーを所有する鎌倉材木座海岸にあるセブンシーズを主催する新嶋代表に愛車モンキーを転がしてお会いしに行った。最新型を含め小中大3台のモンキーを並べた姿が実に可愛い!

大人たちの心をガッチリ掴むモンキーとは?

 鎌倉でセブンシーズを主催する新嶋代表が初代モンキーを所有しているとの噂を耳にしたら、そわそわしちゃってね。材木座海岸までは自宅からビーチをいくつか巡れば行きつく距離である。愛車のモンキーを転がしていけば15分とかからない。最新のモンキー125を伴って、清々しい空の日に駆けつけたのである。

愛車に跨る筆者(木下隆之)とセブンシーズの新嶋光晴代表はこの後モンキー話に花が咲いた

 大中小のモンキーでプチツーリングをするのは僕のひとつの夢だったから、興奮した。揃えて並べるとすぐに、写真撮影タイムとなったのも道理。ボディカラーは赤黄青と都合良くバラけた。小中大で赤黄青。インスタ映えするから、誰もが衝動的にポケットのスマホに掛けたのである。撮らずにはおれない雰囲気がモンキーにはある。

 三兄弟が並ぶと、時代の変遷が図鑑のように伝わってくる。すごく小さいのから、ちょっと小さいのに成長し、なんとなく小さい125への進化なのだ。

インスタ映えする小中大で赤黄青のモンキー、スマホで早々に撮影タイム

 1967年にデビューした初代モンキーには、なんとウインカーがない。街中では、左にひろげたり肘を曲げたりしながら右左折する必要がある。その姿がまたキュートなのである。サスもない。クラッチレバーもない。鹿の角のように生えたハンドルバーは、根元をクリクリっとすることによって取りはずせる。シートも折り畳める。横に倒してもガソリンが漏れないように、燃料キャップは細工がしてある。ツーリングするのではなく、ドライブした先でトコトコ転がすのが狙い。

筆者(木下隆之)の愛車プラズマイエローのモンキーで初代モンキーが待つセブンシーズに急いで駆けつけた

 1984年製モンキーになって、クラッチレバーが装備された。1969年製からは、ウインカーも備わった。もう、手シグナルする必要はなくなった。左手の親指で、プラスチックの小さなレバーを左右にスライドさせれば、テケテケと舌先を鳴らすような音がリズミカルに響く。サスペンションも組み込まれている。

 さすがに最新式のモンキー125になると、ディスクブレーキの円盤がホイールにキラキラし、あろうことか「ABS」の文字が光る。メーターはデジタル。まさかモンキーがABSを装備する時代になるとは夢にも思わなかった。時代の変遷の前ではモンキーも無防備なのだ。

2019年モデルのモンキー125は最新技術が惜しみなく注ぎ込まれています

 実は正直にいうと、モンキーは小さいからモンキーなのであって、肥大化したモンキーなど魅力がないのだと決めつけていた。だが考えが変わった。小中大のベクトルの先に、たっぷりと重量感のある750ccのモンキーを見てみたくなったのだ。

 小中大と巨大なモンキー。赤黄青と、紫色のモンキー。頭の中でインスタ映える。ワクワクの画が浮かんで消えようとしない。

■SEVENSEAS(セブンシーズ)ウインドサーフィンスクール&ショップ
神奈川県鎌倉市材木座6丁目16-35
TEL:0467-22-5050

【了】

この記事の画像をもっと見る

画像ギャラリー

Writer: 木下隆之

1960年5月5日生まれ。明治学院大学卒業後、出版社編集部勤務し独立。プロレーシングドライバーとして全日本選手権レースで優勝するなど国内外のトップカテゴリーで活躍。スーパー耐久レースでは5度のチャンピオン獲得。最多勝記録更新中。ニュルブルクリンク24時間レースでも優勝。自動車評論家としても活動。日本カーオブザイヤー選考委員。日本ボートオブザイヤー選考委員。

最新記事