スズキ「ハヤブサ」インドで出荷開始 新排ガス規制導入前のラストモデル
スズキの子会社であるスズキモーターサイクル・インディア(スズキ・インディア)はアルティメットスポーツ「HAYABUSA(ハヤブサ)」の2020年モデルを発売しました。
ユーロ5相当の新排ガス基準「BS6」導入前の最終モデル
スズキモーターサイクル・インディア(インド)は2019年12月13日に熟成を重ねてきたアルティメットスポーツ「ハヤブサ」の2020年モデルの出荷を開始しました。

インドで発売されたハヤブサの2020年モデルでは、先駆けて発売された北米モデルと同じく、優れた走行性能と快適性はそのままに、新色となるメタリックサンダーグレーとキャンディダーリングレッドのボディカラー、新グラフィックが採用されています。
2020年モデルの出荷に際し、スズキモーターサイクル・インディアのマネージングディレクター平尾浩一朗氏は、次のように述べています。
「スズキのハヤブサは、20年以上にわたり世界中のオートバイ愛好家に好まれている一台です。ハヤブサは、そのセンセーショナルな力、スムーズな乗り心地、そして国を越えた圧倒的な存在感を現すことで、インドの愛好家の間でも大くのファンを集めています。
また、スズキモーターサイクルインディアから「インド製」(※注/インド組み立て)の大型バイクになったのはハヤブサが初めてでした。再び、伝説の「ハヤブサ」の2020年版を提供できることを嬉しく思います」。
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インドでは現在、欧州の排ガス規制ユーロ4に相当するBS(バーラトステージ)4が適用されていますが、当初は、2019 年度から現在の排ガス規制「BS4」を「BS5」に切り替え、2021 年度に BS6に移行する予定でした。
しかし、深刻な大気汚染問題に早期に対応するため、インド政府は BS5の段階を踏むことなく従来計画よりも1年前倒しで BS6(ユーロ5相当)を導入することを決定しています。また、BS6未対応の車両の新規販売・登録を巡っては、2018年10月、インドの最高裁判所が2020年4月以降の販売・登録を禁じると判断を下しています。

そのため、今回、インドで出荷された2020年モデルを最後に、ハヤブサがインド市場から姿を消す可能性も十分にありえます。
Vストロームシリーズ/バーグマンシリーズと共に、スズキの3本柱を構成するGSXシリーズの最上級に位置するハヤブサだけに、排ガス規制をクリアした新型の登場に期待したところです。
【了】