バイクの運転中に地震が起きたらどう対処するべきか?

「地震大国」と比喩されるほどに、日本は大きな地震にたびたび見舞われています。もはや誰もが遭遇する可能性のある災害と言える状況にあります。もちろんライダーは、バイクの運転中にも起こりうるので対処法を知っておくと良いでしょう。

バイクを運転中に地震が起きた時の対処法とは?

 政府の地震調査委員会が2021年に発表した「30年以内に震度6以上の地震が発生する可能性が高い地域」として挙げたエリアは、列島太平洋側の多くの地域が含まれます。その内容を、日本経済新聞が2021年の3月26日付の一面で報じました。それらデータを鑑みても、バイクを運転中に巨大地震に遭遇する可能性は、決して低くないと言えるでしょう。

バイクを運転中に巨大地震に遭遇した場合の対処方法

 国内バイクメーカーの1社、ヤマハによれば、バイクの運転中は突然の地震でもライダーは、その揺れに気付きにくく「震度5を超える揺れが生じてから、体感しやすい」と伝えています。

 地震発生時は身体に揺れを感じた時点で速やかに減速・停車し、不用意に移動せず安全な場所で待機すべきとしています。なお、発災直後の移動は徒歩が望ましいとしており、実際にこの震度5以上のレベルの揺れになると、気付く前にバランスを崩して転倒することへの警戒も忘れてはいけません。

 地震は突然襲ってくる災害であるが故に、気付いたときの対処法を事前に正しく理解し、必要な状況になった時には、すぐに行動に移せるように準備しておくべきでしょう。

地震が起きた時、ハザードランプが備わっているバイクは点滅させ、後続車に停止する意志を示しながら左に寄せましょう

 まず、運転中に地震の揺れを感じたときに、警視庁では「速やかに左に寄せること」としていますが、この際に急ハンドルや急ブレーキにならないよう気をつけること。加えて、ハザードランプが備わっているバイクは点滅させ、後続車に停止する意志を示しながら寄せるなど、落ち着いて冷静に行動することを心がけてください。

 停車後にはエンジンを止めてから、ラジオやスマートフォンなどで情報を確認し、状況に合わせてバイクを移動させるか、その場に置いて離れるかを選択します。しかし、慌てて移動するようなことはせずに、まず状況の確認が優先です。

 もし、走行中の揺れにより転倒してしまったときには、自身の身体的な怪我の状態を確認し、転倒により車体のなどダメージを確認。走行への支障やガソリンの漏れがないことを確認したら、その後の使用は控えて安全な場所に置いて避難しましょう。

 バイクを置いてくときや一時的に身を潜めるときには、「高架下やトンネル、ビル群の合間、据付看板の近く」など、崩壊や落下物の危険性がある場所は避けて、上空の安全も確保できる場所を選びます。なお注意すべきは、海岸線に近い場所など津波被害の恐れがあるエリアは絶対に避けることです。

地震に対するバイクの注意点とは?

 バイクが関係する地震への注意点には、地震が収まった後の運転に関する事柄と、普段から備えておくべきポイントの2点があります。まず、地震による揺れが収まってからバイクを運転する際の注意点は、信号機などが正常に機能しているとは限らないこと。加えてガードレールなどの安全設備の異常や、道路自体の崩壊やアスファルトの破損なども考えられ、飛散した障害物への警戒なども必要です。

地震後は、道路の破損なども考えられるため注意は怠ることないように気をつけましょう

 津波などの緊急避難警報・注意報が出ている場合は、その場を離れるためにバイクの利用も必要になることもあります。ヤマハではこのような状況を想定して、災害時にはバイク1台での行動を避けて、最低でも2台で行動することを推奨しています。お互いに道路の異常などがないかなどを確認しながら進むようにしてくださいとしています。

 バイクを置いてその場を離れるときには、まず停車場所が緊急車両などの通行の邪魔にならない場所であることを確認し、四輪車同様に鍵は付けたままが原則です。また、普段からできる地震対策として「サイドスタンド駐車」を行いましょう。前・後輪とスタンドの3点でバイクを支えるので、支点1箇所で支えるセンタースタンドよりも、地面への設置点が増えてバイクの転倒防止に効果があります。

 さらに、ローギアに入れておくとクルマのサイドブレーキと同じ役割を果たすため、地震が起きてバイクを離れても、バイクが移動しにくくなるため、余震などでバイクが転倒する危険性を減らす効果が期待できます。ほかにも、地震発生後は給油も困難になることが多くなるので、普段からガソリンは常に満タンに近い状態を保っておくということも大切なことです。

 恐らく多くのライダーが加入している任意保険における車両保険基礎契約では、地震によるバイクの被害は補償外になるはずです。そこで、保険会社ごとにある「地震による被害への特約」を確認して、加入しておくといざというときに役に立ちます。損害保険大手のチューリッヒでは、地震や地震による津波など一般の車両保険では補償されないケースでも、特約に加入している場合は、全損時に「一時金として50万円の保険金を支払う」という契約もあり、大切なバイクのためにも詳細について現在契約している保険会社に確認しておくことを薦めます。

 いずれにしても、バイクの運転中に地震が起きたときは、冷静な行動を心がけ、自身とバイクの安全を確保しながら、周囲の人たちとも協力して迅速かつ安全な避難を心がけてください。

※ ※ ※

 地震発生後の地域復興支援として、バイクの機動力を活かした二輪車支援協力というものがあります。参加する場合には、ボランティア活動の拠点となる団体の指示を正しく聞いて支援の内容を理解し、自身の安全を確保したうえで支援活動を行うようにしましょう。

【了】

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