傷ついたバイクタンクを塗装して蘇らせる方法と手順

バイクに跨がるときにうっかり傷をつけてしまったり、脱いだヘルメットなどの金具を引っかけ燃料タンクの塗料が欠けたり、傷ついてしまったということがあるかもしれません。そんなキズを自分で何とかしたいと思いませんか? 上手な塗装方法だけでなく、塗装に必要な備品・注意点をお伝えします。これを機にDIYでタンクの塗装に挑戦してみましょう。

傷ついたバイクタンクの塗装準備とその方法

 傷ついたバイクのタンクを塗装する場合、備品として用意すべきは、基本的に「下地剤/サフェーサー」「スプレー缶などの塗料」「耐水ペーパー」「脱脂剤」などです。これらを事前に準備して、揃えておくことが大切です。

美しいタンクを取り戻せ! DIYでタンクの塗装に挑戦

 加えて、タンクのような金属製パーツの塗料剥がしに便利な「剥離剤」があると、古い塗料を剥がすときのヤスリがけの手間が省けます。本格的な「スプレーガン」を使用した塗装を行うときには、スプレーガンだけでなく専用の塗料や「コンプレッサー」などの設備と、塗料洗浄のための「アセトン」などの溶剤も必要です。塗装後の仕上げ磨きを加えるための「研磨バフ」があれば、より綺麗に仕上げられます。

 次に、塗装の手順を説明します。まず、400~500番程度の耐水ペーパーや剥離剤を使って「古い塗装を剥がす」ことから始めます。タンクの古い塗料を剥がした後は、塗装面の下地を形成するために塗料がつきやすい状態を作る「サフェーサー」などの下地剤を塗布します。

 下地塗料を塗った後は、数時間かけてしっかり乾燥させ、完全に乾いた状態で垂れた部分を再び1000~1500番くらいの耐水ペーパーで磨いて塗装面を整えて下地を形成します。そして、いよいよ「本色の塗料」を吹き付けて塗っていきます。

 本色の塗料の塗布が終わったら、ゴミが付着しないように気をつけながらしっかりと乾燥させます。完全に乾いた状態になったら、目の細かい耐水ペーパーで綺麗に面取りをしてください。面取り後は、塗装面を保護する「クリア」を吹いて乾燥させ、先ほどよりもさらに細かい2000番以上の耐水ペーパーやコンパウンド剤で面研ぎして完成です。

 バイクのタンクの塗装は、作業の段階ごとにしっかりと乾燥させながら、状況に合わせた番手の耐水ペーパーで磨きつつ進行します。塗る前に脱脂をしっかりと行って油分を取り除くなどの手間を惜しむと、仕上がりにアラが出たりして失敗に繋がるので、気をつけましょう。

 ほかにも、バイクのタンクを塗装するときに気をつけたいポイントには、次のようなことが挙げられます。

バイクのタンクを自分で塗装するときに気をつけるべきポイント

 バイクのタンクを自分で塗装するときに、使うべき道具を間違えると、時間と手間をかけたせっかくの苦労が水の泡となってしまう可能性があります。そのため、準備の段階から気をつけるべきポイントがあります。

タンクの塗装に適した場所は、「風の影響が無い」環境が埃もつくことがなく適しています

 まず、使用する塗料は「ガソリンに耐性のあるもの」でなければならず、塗料は「できるだけ良質なもの」を選ぶことが大切です。ホームセンターなどで購入できる安価な缶スプレー塗料は、主に住宅向けの塗料として開発されており、粘度が低めなので垂れやすく、バイクの塗装には耐久性に難があり、お勧めできません。

 できれば、バイク用品店やカーショップなどで販売されている専用塗料を選びましょう。さらに「ラッカー」よりも「ウレタン」がお勧めで、高価なだけに視覚的にすぐにわかるほど塗装のツヤや厚みなどの仕上がりで大きく差が出ます。本色はウレタンで無いとしても、最終上塗りのクリアだけはウレタンを選びましょう。

 タンクの塗装に適した場所は、「風の影響が無い」環境が最重要です。自宅のベランダなどで行う場合には、周りに塗料が飛び散らないよう、段ボールなどで養生したり、壁を立てるなどで簡易ブースを作成し、作業を実施しましょう。是非とも、塗布中に風で塗料が飛ぶ、飛んできたゴミが塗装面に入るなどが、起こらない環境で行うようにしてください。

 塗装中には余分な油を除去する「脱脂」を忘れないようにしましょう。一度に厚塗りせず「薄く何度も塗り重ね」、少しずつ色を重ねて、焦らずに塗料が乾いてから次の工程に進んでいきます。ウレタン塗料は、乾燥までに時間がかかるので気をつけましょう。塗料の取説にある乾燥時間を確認し、その時間を守って塗り重ねます。

 もし、ステッカーを貼りたいときには、本色が完全に乾いた状態で、クリアーを吹く前に作業しておくと仕上がりに一体感が出てきます。しかし、塗装を剥がしてしまう心配があるときには、クリアーが乾いてから数日後に、ステッカーを塗装の上から貼り付けても問題ありません。

 傷ついたバイクのタンクの塗装を綺麗にリニューアルするためには「手間」と「時間」が必要です。仕上がりのイメージをしっかりと定めたら、塗料選び、作業場所の確保、手順の確認や道具の準備をしていきます。

 それら手間の一部でも惜しむと、仕上がりに大きく影響するので、垂れた部分の面取りに必要な部分の見落としがないように、次の工程に進む前に何事もしっかりと確認しながら作業しましょう。

※ ※ ※

 作業中は手袋やマスクなどをして、塗料を吸い込まないようにし、換気も忘れないようにしなければなりません。

 落ち着いて作業ができるように、慌てて片付けなくても良く、乾燥などに十分な「時間がかけられる場所」があると、じっくりと作業に専念でき、綺麗な塗装面が完成するでしょう。

【了】

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