ユーザー車検って何?費用の目安とは

バイクの排気量が250ccを超えると、自動車検査登録制度で検査を受ける必要があります。いわゆる「車検」と呼ばれる制度です。多くの場合、ディーラーやバイクの販売店に依頼します。ですが、この車検はバイクの持ち主が自分で検査場に行き、検査を受けることができます。これを「ユーザー車検」と呼びます。持ち主が自分で行うユーザー車検とはどのようなものでしょうか。

バイクのユーザー車検とは?

 バイクの排気量が250ccを超えると、「車検」を受ける必要があります。その場合、ディーラーやバイクの販売店に依頼するのが大半ですが、実はこの車検はバイクの持ち主が自分できます。これがユーザー車検と呼ばれるものです。自分で検査場に持っていくユーザー車検とはどのようなものでしょうか。

自分で検査場に持っていくユーザー車検とはどのようなものでしょうか

 日本の法律、道路運送車両法の(継続検査)第62条の内容は以下のようになっています。「登録自動車又は車両番号の指定を受けた検査対象軽自動車若しくは二輪の小型自動車の使用者は、自動車検査証の有効期間の満了後も当該自動車を使用しようとするときは、当該自動車を提示して、国土交通大臣の行なう継続検査を受けなければならない。この場合において、当該自動車の使用者は、当該自動車検査証を国土交通大臣に提出しなければならない。」

 この法律の記述に「当該自動車の使用者」となっています。つまり、整備士である必要はなく、バイクの持ち主が自分自身で検査場に行き、検査を受けることができます。しかし、この検査は平日に限られており、カレンダー通り土日休みで働いている人が利用するためには、仕事を休まないといけなくなります。

 ディーラーや販売店は、バイクの持ち主に代わりに整備工場で検査に必要な24カ月定期点検をして、点検整備記録簿を作成し、必要な書類の提出を代行しています。バイクの持ち主は、その点検料や重量税、自賠責保険料など車検受けるために必要な費用と検査を受ける代行料を支払っているということです。

 一方でユーザー車検はバイクの持ち主が自分で定期点検整備を行い、点検整備記録簿を付けて、書類を揃えて、検査場に持っていき、検査を受けるものです。そのため、点検料や代行料などを支払う必要がありません。依頼する車検よりも支払う費用は安く抑えることができます。これがユーザー車検のメリットです。

 ただし、ユーザー車検をする場合は、持ち主がバイクの状態を把握しておかないと検査をパスすることは難しいと言えるでしょう。

車検前には、ハンドルやフロントフォークなどの点検を行いましょう

 点検する具体例をあげると、ハンドルの操作具合、前輪を浮かせてハンドルの動きが左右にスムーズに動くかどうかの点検やフロントフォークからオイル漏れ、上下に動かして、動作不良がないかなどの複数の点検項目があります。加えて、部品の消耗や異常あった箇所は部品交換、調整が必要になります。それらの内容を点検整備記録簿に記して、必要な書類を揃えてから検査場に予約します。

 予約は検査する受験日の2週間前から受付をしていて、電話もしくはインターネットから予約ができます。

 検査場では、窓口で必要な書類を提示して、バイクを検査コースに持っていきます。全国にある検査場は、コースの造りや建物の配置が違うため、あらかじめ下見をしておいたほうが、検査当日に迷ったりせずにすみます。

 検査内容は、車検証記載内容の確認、オイル漏れなど外回りの検査、灯火類(ヘッドライト、ウィンカーなど)の動作チェック、排ガス・騒音検査、スピードメーター検査、ブレーキ検査、ヘッドライトの光軸検査(光量とヘッドライトの角度)などを行います。これらの検査に合格したら、書類を提出、問題がなければ検査終了です。新しい自動車検査証とステッカーをもらえばユーザー車検はおしまいです。

費用の目安や必要書類とは

 ユーザー車検でかかる費用ですが、検査を受けるだけの費用は1万5千円~2万円ぐらいです。具体的には重量税が3800円~5700円、自賠責保険が9270円(24カ月加入だった場合)、印紙代1750円(審査の印紙代1300円、検査手数料400円、用紙代50円)です。これらの費用は法定費用と呼ばれ、これだけ支払えば検査を受けることができます。価格だけ比較すると、ディーラーや販売店に依頼するより安いと言えるでしょう。

バイクに異常がなく、部品交換をせずに検査を受けると費用は1万5千円~2万円ぐらいですみます

 しかし、この金額はバイクに異常がなく、部品交換をせずに検査を受けることができた場合です。

 バイクの状態によっては、これ以外にブレーキパッド代、ヘッドライトのバルブ代、タイヤ代などの費用が必要になってきます。

 他にも検査を受けるために用意する書類があります。大きく分けると、検査を受ける前に用意しておくもの、検査場で支払いをして用意できるものに分けることができます。検査前に用意する書類は、自動車検査証、自賠責保険証明書、自動車税納税証明書、点検整備記録簿です。

 自動車検査証は前回車検を受けたものです。この書類の有効期間内に車検を受けるようにしましょう。自賠責保険証明書も前回の車検のときに加入したものを用意します。自動車税納税証明書は、5月頃に自動車納税通知書が届きます。この通知書の右側の半切れが証明書です。もし紛失している場合は、担当の市区町村の納税課など自治体から再発行ができます。

国土交通省のHPからダウンロードすることできる継続検査申請書(3号様式)

 点検整備記録簿はバイクに備え付けの物があれば、それを使って点検結果を記入します。もし無い場合は購入して用意します。それ以外に継続検査申請書(3号様式)をあらかじめ国土交通省のHPからダウンロードすることできるので、先に記入しておくと検査場で記入する手間が省けます。検査場で支払いをして、手に入る書類は自動車重量税納付書、印紙、自動車検査票、手数料納付書、印紙、証紙です。

 これらの必要書類を揃えて、予約した当日に検査場で手順に従って検査を受け、書類を提出して問題がなければ、新しい自動車検査証とステッカーが交付されます。新しいステッカーは交付されたら、すぐにナンバーに貼り付けたほうがステッカーの紛失を防げます。以上がユーザー車検を受けるまでの手順と費用、必要な書類です。

 ユーザー車検のメリットは費用を安くできるということです。しかしその一方で、自分自身で整備点検をする必要があるため、手間と時間がかかるのがデメリットです。そして、バイクの状態によっては検査で不合格となり、再検査になることもあります。その場合は不合格となったところを点検、整備してもう一度検査を受けなくてはいけません。検査場で点検、整備して、その日のうちに再検査を受けるのは3回までは無料です。しかし、別の日に検査する場合は、予約を取り直して、検査料をまた払う必要があります。

 こういった手間をかけたくない場合は、ディーラーや販売店に依頼するほうが手間なく車検が終わります。

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 車検は自分自身で書類を揃えて、整備をすればユーザー車検で検査を受けることができます。手間と時間はかかりますが、車検の費用を抑えることができるのが特徴です。しかし、専門的な知識や工具がないとできない整備や修理があるため、ディーラーや販売店に依頼するほうが手間はかかりません。

【了】

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