ブレーキパッドの交換時期と費用の目安とは

バイクは汚れや劣化であればすぐに目に付きますが、細々とした消耗品、たとえばディスクブレーキに使用するブレーキパッドのような目に入りにくいパーツは交換時期を逸してしまいがちです。しかしブレーキパッドはまじまじとみないと消耗しているのがわかりにくく、特に初心者ライダーだと「まだいけるか」と早合点して見過ごしてしまいます。そんなブレーキパッドは、いつ頃交換するのがよいのでしょうか。

ブレーキパッドの交換時期と費用の目安とは

 ブレーキパッドの交換時期はやはりブレーキパッドそのものの厚みや劣化でタイミングを図ることが推奨されています。

ブレーキパッドの交換時期は、パッドの厚みを見ることで判断できます

 ブレーキパッドはご存知のようにディスクローターを物理的に挟み込むことでストップをかけさせ、減速につなげる機構です。すなわちディスクローターに接すれば接するほどブレーキパッドがディスクローターへと密着され摩擦が生じることになりますので、必然と摩擦によってブレーキパッドも発生する摩擦によってすり減っていきます。

 ブレーキパッドとは、ざっくり言うと金属でできているため「そう簡単にすり減らないでしょ」と思われがちですが、同じ金属であるディスクローターが動きながら接すれば微々たる損傷が生まれ少しずつすり減りが生まれるのです。

 わかりやすくお伝えすると回転するドリルを金属にあてがうと貫通して穴が開くのと同じように、回転するディスクローターがブレーキパッドを大きく削っていくイメージです。

 なおブレーキパッドを交換すべき厚みは一般的には何段階かにわかれていて、厚みが5mm以下になっている場合、緊急性はないものの次回のメンテナンス時には交換しておいたほうがよいとされています。

 5mmを下回って3mm、2mmとすでに損傷が進んでいる場合、ここまで薄くなったブレーキパッドではディスクローターと接したときの摩擦に耐えられなくなりブレーキが機能しないなどのトラブルにつながるおそれもあるため、早急な交換が望まれます。ただブレーキパッドはブレーキキャリパー内に収納される形で取り付けられていますので、簡単に目視できるものではありません。

「わざわざ取り外して確認するのはおっくうだな」とお考えの方は、走行距離から逆算して消耗具合を推し量ることも可能です。

走行前には、ブレーキパッドの消耗を確認しましょう

 一般的にブレーキパッドは5000kmから10000kmを走ると交換時期に差しかかるのが相場ですから、前回交換したときから5000km以上を走っているのであれば交換の検討をはじめておいたほうが無難でしょう。

 ブレーキパッドの交換に際しては新しいブレーキパッドが必要になりますが、純正パーツかサードパーティ製によってブレーキパッドの費用は異なります。なお平均的なブレーキパッドの商品代金は2000円から2500円のものが中心になっているケースが多いので、そこまで高額になることはほとんどないのが一般的でしょう。

ブレーキパッドの交換方法とは

 もしブレーキパッドをご自身で交換されたい場合は、以下の手順を踏めばご自身だけでも交換が可能です。

自分でも交換できるブレーキパッド

 まず必要なものとして一般的な整備工具セットのほかに、軍手などの手袋やパーツを仮置きする入れ物を用意しておくと便利です。ブレーキパッドの交換にあたって最初にすべきはブレーキ部分を取り付けているピンネジをドライバーで緩めて外していきます。

 ピンネジを外せましたら、フロントフォークに差し込まれているボルトを取り外してブレーキキャリパーが取り外します。各種取り外しを進めていきますが、取り外す作業によっては力を入れなければならない箇所があって、そのままでもよいのですが、誤ってブレーキキャリパーやホイールに接触して傷をつけてはいけないので、できれば被せ物をして保護しておくとよいでしょう。

 ブレーキキャリパーを取り外したらブレーキパッドも簡単に外れるようになっているので、新しいブレーキパッドへ交換すればよいのですが、そのまま交換してはいけません。新しいブレーキパッドの裏側とパッドピン、キャリパーピストンにシリコングリスを塗って気持ち薄めに塗っておきましょう。

 グリスを塗っておくことでブレーキパッドから発せられる不快な音(共振音)を防止する役割があって、運転中などに異音が発せられると不安になるだけでなく運転への集中が途切れてしまうので、塗っておいたほうが推奨されます。

「せっかく塗るならたっぷりつけておいたほうがいいよね」と思われがちですが、塗りすぎると雨天時にグリスがあふれてしまい、ブレーキの力が弱まってしまうので控えましょう。

 ここまでできればあとは今までの手順を逆から進めていき、組み立てていくのみです。取り外しの過程でピンネジも扱っていましたが、ピンネジは固着しやすく次回のブレーキパッド交換時に苦労するおそれがありますので、この際にピンネジにもグリスをつけて備えておくとよいでしょう。

※ ※ ※

 ブレーキパッドはブレーキキャリパー内に隠れるように設置されているので、メンテナンスなどしっかりとした点検時じゃないとその消耗具合も確認できず、つい見逃してしまうパーツでもあります。

 そのため一般的な交換時期の目安である5mm以下を大きく下回って3mm、2mmまで擦り減っていることもあるため、普段からブレーキパッドも意識してチェックすることが望まれます。

 ブレーキパッドの交換にあたってはブレーキキャリパーの取り外しが必要なものの、手順さえわかればライダー自身でも取り外し、交換ができる部品でもありますので、大きなトラブルになる前に適宜交換して危険に備えておくことが大切です。

【了】

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