富士スバルライン五合目で食す「噴火カレー」 日本最大規模のヒルクライムレース『Mt.富士ヒルクライム』の現場より

年に一度、日本最大規模のヒルクライムレース『Mt.富士ヒルクライム』が開催される「富士スバルライン」の現場より、五合目で食す「噴火カレー」を自転車で上ってレポートします。

「富士スバルライン」を自転車で上り、名物のカレーを食べただけの話

 ツーリングの目的地として、多くのバイク乗りに人気の富士山ですが、なかでも河口湖側から走る山岳ドライブウェイ「富士スバルライン」の五合目にある施設が充実しており、人気のスポットになっています。ただし、7月21日から8月31日まではマイカー規制(電気自動車や燃料電池自動車は規制対象外)のため、富士スバルラインをマイカー(モーターサイクルも)で走ることはできないので注意が必要です。一方、軽車両に区分される、原動機付ではない自転車は走ることができます。

「富士スバルライン」の料金ゲートをくぐり、五合目を目指して自転車でひたすら上り続ける。自転車の通行料金は往復200円

「富士スバルライン」は、ふもとの料金所直前にある交差点「胎内洞窟入口」(標高約1000m)から五合目(標高2305m)まで伸びているおよそ24kmの有料道路です。つまり五合目まで上りっぱなしという道路。ここでは年に一度、日本最大規模のヒルクライムレース『Mt.富士ヒルクライム』というイベントが開催されており、サイクリストが集う場所でもあります。

 自転車で上り坂を24km走るというと、どれくらいの時間がかかるのでしょうか。競技用のロードバイクで90分くらいで走ると、かなり速いとされています(Mt.富士ヒルクライムのデータより)。

 そのコースは勾配変化が緩く、比較的上りやすいとされています。料金所からすでに標高1000mを超え、五合目で2300mオーバー。初めて行く人は息が切れるので空気の薄さを実感することでしょう。実際に平地で走るよりも疲れやすいのです。

 夏場は一合目こそジリジリとした暑さを感じますが、上るにつれて気温が下がり、涼しくてサイクリングには最適です。

 料金所から五合目まで、およそ標高1200m上ります。獲得標高100mにつき、0.6度気温が下がると言われていますから、料金所地点からだいたい7度低くなります。また山の天気は変わりやすく、気温や急な天候変化への対策も必要です。

「噴火カレー」(980円)にカツをプラスした「噴火カツカレー」(1300円)を注文。富士山をモチーフにしたフォトジェニックな盛り付け

 さて今回、ここをわざわざ自転車で走ろうというのには理由があります。それは五合目でのみ食べることができるカレーがあるからです。その名も「噴火カレー」(980円)は、「富士山みはらし」という山小屋(といっても3階建て)の2階、「みはらしキッチン」で食べることができます。なんとも大それたネーミングですが、富士山五合目の山小屋のメニューということで馴染んでいるのでしょう。

 さらに、おそらく日本一の高さと思われる標高25cmを誇る「メガ・カレー」(およそ5人前)は、制限時間内に完食すると認定証と記念品をいただけるとのこと。決して無理をしない方が良いでしょう。ちなみに価格は3770円です。

名物「噴火カレー」を提供する「富士山みはらし」(真ん中の建物)

 早速注文します。食券制で券売機からメニューを選びます。カツを乗せた「噴火カツカレー」にしました(1300円)。カツを揚げていたのか、少し待ってようやくご対面。揚げたてのカツはまるで地殻変動を起こした大地のようです。富士山に見立てたライスはそそり立たせるため、なかなかの密度です。噴火口から福神漬けが散らされ、溶岩や噴石を表しているようです。

 マグマのようなカレールーを頬張ってみます。どこかなつかしい味、フルーティかつスパイシー、カツに絡めて食べるとよりコク深く、ライスが進む……学食を思い出します。

 大地の下にはキャベツの千切りが隠れていて、もはや完全食です。ボリュームもあり、これを食べたら山頂まで登れそう! と思うくらい元気になります。もちろん自転車なので、おとなしく下山しました。自転車とはいえ下りのスピードには注意しましょう。

五合目の雲上閣前には『Mt.富士ヒルクライム』の撮影パネルが

「富士スバルライン」は自転車で上って下って、およそ3時間ほどのサイクリングを楽しめます。雪解けの夏しか上れず、マイカー規制で交通量の少ないタイミング、避暑のサイクリングに最適ではないでしょうか。

【了】

【画像】自転車で「富士スバルライン」を上ってカレーを食べに行く! を見る(15枚)

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Writer: 山本健一

サイクルジャーナリスト(人力バイクのほう)。ジャーナリスト歴20年、自転車競技歴25年の公私ともに自転車漬け生活を送る。新作バイクレビューアー、国内外レースイベントやショーの取材、イベントディレクターなど、活動は多岐にわたる。

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