バイクに続々と搭載されている電子制御システムには、どのような機能があるのか?

テクノロジーの進歩により、バイクでも電子制御システムの搭載が進んでいます。最新モデルのバイクでは、続々と最新テクノロジーによる機能が搭載されるようになりました。バイクに続々と搭載されている電子制御システムには、どのような機能があるのでしょうか。

バイクの先進機能!電子制御システムとは?

 安全運転をサポートしてくれる先進機能が電子制御システムです。バイクよりも車では多くの機能が搭載されています。例えば、ABS(アンチロックブレーキシステム)も、電子制御システムの1つです。ABSの技術は、雨天時などの滑りやすい路面でブレーキをかけたときに、タイヤがロックして制御不能となることを防ぎ、車両の安定性を確保してくれます。国産車では1980年代から上級グレードのモデルで搭載が始まり、1990年代には、多くのモデルで標準的に搭載されるようになりました。

2018年から排気量125cc超えのバイクでもABSを搭載することが法的に義務化されました

 一方のバイクですが、バイクへの電子制御システムの搭載は、クルマに比べると遅れています。理由としては、車に比べて車体が小さく、電子制御システムを搭載するスペースが限られていること、二輪での走行ゆえに、カーブでは大きく斜体を傾けるため、技術的にも難しかったことなどがあげられます。

 ところが、最新のテクノロジーによって、バイクでも電子制御システムにより安全運転を支援することが可能になり、新型モデルのバイクでは、多くの電子制御システムが続々と搭載されています。2018年からは、排気量125cc超えのバイクでABSを搭載することが法的にも義務化されました。

 最新のバイクには、どのような電子制御システムが搭載されているのかを紹介します。

結局どんな機能がある?驚きの最新テクノロジーをご紹介!

 最新テクノロジーを用いて、車と同様の電子制御システムを搭載したバイクも登場してきました。ドゥカティのムルティストラーダV4は、前方と後方にレーダーシステムを搭載しています。このレーダーを使い、アダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)を可能にしました。前方を走る車両が車でもバイクでも加減速をしながら追随しますが、バイクは止まれば転倒してしまうため、強いブレーキがかかることはありません。また、このレーダーを使った、ブラインド・スポット検知機能があり、後方から車両が迫ってきた場合には、警告を表示してくれます。

アダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)が装備されたドゥカティ「ムルティストラーダV4」

 レーダーを搭載したモデルは、ドゥカティ「ムルティストラーダV4」が先駆けですが、この他にも、バイク向けの電子制御システムはあります。

 CBSは、前後輪連動ブレーキシステムのことで、原付2種(排気量50cc超え~125cc)は、ABSかCBSを装備することが義務化されています。CBSがあると、前輪もしくは後輪のどちらか一方のブレーキだけをかけても、前輪と後輪、ともに制動力が分配されるので、安定して減速することが可能です。

 TCS(トラクション・コントロール・システム)は、後輪のスピンを検知して、発進時や加速時などスピンしやすい状況で、滑らかな走行性を保ってくれます。トラクションとは車体を前へと進める力、すなわちタイヤの駆動力のことを言いますが、ECU(電子制御ユニット)がエンジンの点火時期や燃料噴射量、スロットバブルの開度をコントロールして、タイヤのスピンを防ぎます。バイクで走行する際には、濡れた路面やマンホールはとても滑りやすく、ライダーであれば誰もが気を使うポイントですが、自然にサポートしてくれる心強い機能です。

クルーズ・コントロールを装備しているホンダ「レブル1100」

 クルーズ・コントロールは、高速道路など、一定の速度で長距離のツーリングをする際に、ライダーの負担を軽減してくれます。走行中にクルーズ・コントロールのスイッチを入れると、スロットを回さなくても、一定の速度を保って走行します。スロットルを回したままにしておくのも、意外と手首の負担になりますので、快適な走行を実現しています。設定の解除も簡単で、ブレーキ操作をするか、スイッチをオフにするなどすれば、キャンセルされます。

 スロットルバイワイヤ、または電子制御式スロットルと呼ばれる機能があります。従来、スロットルを回す操作は、ケーブルによって、機械的にスロットルバルブへと伝えられていました。これを電気的に処理し、モーターによってスロットルバルブを動かすようにしたのが、スロットルバイワイヤです。この技術によって、エンジンを電子制御することができるようになりました。TCSもクルーズ・コントロールも、スロットルバイワイヤの技術がなければ、実現できない機能です。

ライディングモードやパワーセレクトモードを選択できるモデルも増えています

 ライディングモードやパワーセレクトモードと呼ばれるのは、高速道路、山間部、雨天時など、道路の状態に応じて、走行モードを選択できる機能です。SPORT、STANDARD、RAINなどのモードがあり、エンジンの出力やエンジンブレーキの利きが調整されて、それぞれの道路状況に相応しい出力や運動特性を得ることができます。

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 バイクの電子制御システム開発も日進月歩で進んでおり、さまざまな機能で、ライダーの安全をサポートしてくれるようになってきています。しかしながら、ライダーに代わって、運転をしてくれるものではありません。ツーリングの際には、最新の電子制御システムを活用しながらも、ライダー自身の運転技術をみがき、安全運転を心がけることが大切です。

【了】

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