タイのバイクメーカーGPXのフルカウルスポーツ、デーモンGR200Rのレース仕様車で、ママライダーがサーキットを走ってみました!
本格的なレース仕様、クセのない乗りやすさにワクワク感が止まりません!
レーサー仕様になったGR200Rは、サイドスタンドが外されてレーシングスタンドがかけられています。これぞレーサーってスタイルでワクワクします。サイドミラー、リアのインナーフェンダーやナンバープレートなどの保安部品も取り外され、グッと引き締まった印象です。

レース用にはアンダーカウルにオイルトレーを装着。シングルシート用カウルが取り付けられ、ベビーフェイス製バックステップキット、TSUKIGIレーシング製マフラー、ダンロップ製TT900タイヤなど豪華な装備をおごります。iCONミニ製サブコントローラーでインジェクションチューンもされており、これでトータル55万円はかなりお得! 月木レーシングの熱い想いを感じます。リーズナブルだけど上質で、洗練されている感じがします。

またがってみると身長158cmの私で足のカカトが少し浮く程度。純正とあまり変わらない印象です。前傾のレーシーなポジションですがキツすぎず、ライダーの自由度が高い感じがします。ちなみにレース車両のギヤチェンジパターンは、6速の場合で1アップ5ダウンが主流。一般的な1ダウン5アップとは逆になっています。今回の試乗では選べるとのことなので、一般的な1ダウン5アップにしました。
不安がなくなったところでコースイン。慣熟走行から徐々にペースアップします。スロットルを開けると、TSUKIGIレーシングのレース用マフラーから歯切れのよい音とともに、伸びやかに加速します。スムーズで滑らかな加速で、気持ちよくコーナーへ。ブレーキの効きもよく、タッチも自然です。

車体も軽量なので倒し込みやすく、スポーティーなライディングポジションと相まってコントロールしやすく感じます。ヘアピンから九十九折りのコーナーを抜けて最終コーナー、そしてストレート。なかなか忙しいコースですが、フットワークの軽い車体のおかげで、運動不足の重い私の体でもついていけます(笑)。
高性能なスポーツモデルではバイクが勝手に曲がってくれるような感覚になることがありますが、GR200Rではあくまで「乗り手が主役」という感じ。人とマシンとの一体感を感じます。自分が行きたい方向へ意識的にステアリングを向け、視線で描いたラインを自らトレースしていくような感じです。

特徴的なのがクセのない素直なハンドリングとスムーズに吹け上がるエンジン。コーナリングへの集中力がキュッと増します。ストレートではアクセルを大きく開ければ、伸びやかに加速。大排気量モデルのようなドッカンパワーではありませんが、トルクフルかつ滑らかです。自分の中でどんどん課題ができてチャレンジしたくなります。まさに今「私、スポーツしてる!」って感じです。
軽量でコンパクトだし、この車両だったら私一人でも軽トラくらいになら積み込めそう…なんて、妄想も広がったります。私のようなリターンライダーはもちろん、モータースポーツに興味のあるビギナーライダーにもオススメ。GR200Rのレーサーでモータースポーツに親しむ人が増えたら、将来、世界で活躍するライダーが誕生したりするかもしれません。
■GPX DEMON GR200R
全長×全幅×全高:2020×747×1145mm
軸距:1350mm
最低地上高:159mm
シート高:815mm
車両重量:155kg
エンジンタイプ:水冷4ストローク単気筒SOHC単気筒
総排気量:198cc
内径×行程:65.5×58.8mm
圧縮比:11:1
最高出力:13kw/8000 rpm
最大トルク:17.2 N・m/ 6500 rpm
燃料タンク容量:11L
タイヤ:前 100/80 R17、後 140/70 R17(前後チューブレス)
ブレーキ形式:前後 シングルディスクブレーキ
懸架方式:前 テレスコピック(倒立)、後 スイングアーム
フレーム形式:トラスフレーム
■メーカー希望小売価格:47万800円(消費税10%込)

■レース仕様車
TSUKIGIレーシング エキゾーストシステム
ベビーフェイス製フットコントロール
iCONミニサブコントローラー
シングルシート用ゼッケンベース
レーシングスタンド用スイングアームボス
ラジエーターホースクランプ
スプロケットガードオイルトレー
ダンロップTT900GP 1セット(前100/80-R17 後130/70-R17)
■メーカー希望小売価格:55万円(消費税10%込)
※ノーマル部品付き、登録書類は1年後に受け渡し
【了】