間もなく消滅する運命の山城「河村新城」を訪ねる バイクで往く城跡巡り

神奈川県の西部、山北町にある「河村新城」は、駿河(静岡県)、甲斐(山梨県)、相模(神奈川県)などの国堺に位置している交通の要衝です。発掘調査により姿を現した400年前の遺構が、新東名高速道路の工事によって消滅すると知り、バイクで訪れました。

フェンス越しでもわかる規模の大きさ、北条の城に思いを馳せる

 発掘調査により400年前の山城の遺構が姿を現し、それが新東名高速道路の工事によって間も無く消滅しようとしています。すでに一般車の立ち入りは禁止になっているので、バイクを停めて山城に続く道を歩いてみました。

関係者以外の車輌の通行は禁止されていたので、安全な場所にバイクを停めて歩くことに。城跡はマナーを守って見学したい
関係者以外の車輌の通行は禁止されていたので、安全な場所にバイクを停めて歩くことに。城跡はマナーを守って見学したい

 神奈川県の西部、山北町にある「河村新城」は、駿河(静岡県)、甲斐(山梨県)、相模(神奈川県)などの国堺に位置している交通の要衝です。のちに北条氏のものとなった「河村城」に対して、この「河村新城」は支城のひとつです。そしてその姿を現したのは意外と最近のこと。新東名高速道路の御殿場から秦野までの延伸工事を前に、2018年に発掘調査がスタートしたそうです。

 発掘では櫓台跡とともに、主郭や、10mという巨大な規模の横堀などが現れたそうです。北条氏の城の特徴である畝(うね)なども設けられ、かなり大規模な防御施設であったことがわかり、漆器などの器類や貨幣、銃弾なども発掘されたとのこと。

フェンス越しに現場を見ると、そこにはまごうことなき畝堀(うねぼり)の姿が。「山中城」や「河村城」とも共通する北条の城ならではの堀に興奮!
フェンス越しに現場を見ると、そこにはまごうことなき畝堀(うねぼり)の姿が。「山中城」や「河村城」とも共通する北条の城ならではの堀に興奮!

 そんな「河村新城」を見るため、バイクで行けるところまで進み、そこから先は徒歩で目指しました。段々畑を登りながらたどり着いた先には説明板がありました。内容を抜粋すると次の通りです。

・小田原北条氏が甲駿(甲斐と駿河)国境に築造した出城で、度々争奪戦が繰り返された

・1569年、武田信玄の小田原攻めの際に落城。1581年には武田勝頼の攻撃にもあっている

・1590年、豊臣秀吉の小田原攻めの中で、徳川家康軍により落城、その後廃城

現場は埋蔵文化財調査中として立ち入り禁止に。詳しく書かれた案内板は読むことができる
現場は埋蔵文化財調査中として立ち入り禁止に。詳しく書かれた案内板は読むことができる

 標高は342m、南麓に鮎沢川、東麓に河内川、北麓に塩沢川による深い谷があり、天然の要害となっています。道中で段々畑を歩いているときにも、九十九折りの道や崖などに山城らしさを感じていたのですが、説明板によると周辺の茶畑一帯には多種多様な城郭関連遺構も遺存していると考えられているようです。

城跡巡りの帰りに、地元トラックドライバーにも人気の「一休食堂」で腹ごしらえ。ミックスフライ定食はかなりのボリュームだった
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 残念ながら発掘された遺構は全て工事のフェンスに覆われており、中の様子をしっかりと見ることができませんでした。それでもわずかな隙間から中の様子を覗くと、そこには見事な堀の様子が伺えたのでした。高速道路工事の音が山間に響く中、間も無く消えてしまう城に思いを馳せました。

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