初心者必見!バイク引き起こしを安易にするコツとは

バイクの引き起こしは、二輪教習で初めに習う項目です。バイクを運転するにあたり、必ず必要な技術なのですが、慣れないうちは難しいと感じる人も多いかもしれません。そこで、バイクの引き起こしのコツをご紹介します。

バイク引き起こし時のポイントとは

 バイクの引き起こしは二輪教習で最初に習う項目で、バイクを運転するために必要な技術です。しかし慣れないうちは、ほとんどの人が苦戦するでしょう。そこで、バイクを楽に引き起こすコツを解説します。

バイクを引き起こすイメージ
バイクを引き起こすイメージ

 どんなバイクであっても、どれだけ気をつけて扱ったとしても、バイクの転倒リスクがゼロになることはありません。そのため、バイクを運転するためには、バイクを引き起こすテクニックを身に付けることが必須。教習所でバイクの免許を取得する際も、実技の1時限目にはバイクの引き起こしがおこなわれるのは、そのためです。

 バイクの車両重量は、排気量やモデルによって異なります。例えば、125ccのホンダ「スーパーカブC125」は110kg、250ccのホンダ「フォルツァ」は186kg、941ccのヤマハ「ボルト」は252kgあります。それらを力任せに持ち上げようとしても、なかなか持ち上げることはできません。しかし、コツさえつかめば、それほど力を使わなくとも、バイクを引き起こすことができるようになるのです。

 引き起こしの手順としては、バイクを倒してしまったら、まずは周囲の安全を確認することが重要です。後続車がいる場合などは、可能な限りバイクの存在を知らせ、安全を確保したうえで、バイクを引き起こす準備をしましょう。

倒れたバイクを引き起こす前にエンジンスイッチ(キルスイッチ)でエンジンを切りましょう
倒れたバイクを引き起こす前にエンジンスイッチ(キルスイッチ)でエンジンを切りましょう

 また、倒れたバイクを引き起こす前に忘れてはならないのが、エンジンを切って、エンジンスイッチ(キルスイッチ)をオフにすることです。エンジンがかかっていなくても、スイッチがオンになったままでは、誤ってスターターボタンを押してしまい、事故につながる可能性があります。そうなると大変危険なため、エンジンスイッチがオフになっているかどうかは必ず確認してください。

 続いては、ギアを確認します。これはバイクを引き起こした際に、ギアがニュートラルに入っているとバイクが動いてしまうため、力が逃げてしまい、うまく引き起こすことができないから。シフトを確認し、ニュートラルの場合は、1速に入れましょう。

 バイクが左側に倒れた場合は、シフトペダルがバイクの下にあるため、ニュートラルからシフトを変えることが難しい可能性もあります。

 その際は、パーキングブレーキを搭載した車両であれば、パーキングブレーキをかけることも効果的。パーキングブレーキがない場合には、前輪のブレーキレバーを固定するか、それも難しければ、バイクが前後に動くことに細心の注意を払いながら、引き起こすことになります。

遂に引き起こし開始!そのコツとは

 ここまで確認ができたら、引き起こしに入ります。まずはバイクが倒れた側にまわり、ハンドルを自分がいる方に切りましょう。例えば、バイクが進行方向左側に倒れたのであれば、左側にまわって、ハンドルを左に切ります。

バイクが倒れた側にまわり、ハンドルを自分がいる方に切りましょう
バイクが倒れた側にまわり、ハンドルを自分がいる方に切りましょう

 バイクが右側に倒れている場合には、あらかじめサイドスタンドを出しておくと、バイクを引き起こした後に、スムーズにバイクを停めることができるでしょう。

 バイクが倒れた側にまわり、ハンドルを自分がいる方に切ったら、シート横にしゃがみます。このとき、膝が車体の下に入るような姿勢が、ちょうどいい位置といえます。

ハンドルと丈夫な部位を探して持ち上半身を燃料タンクやシートに密着させ引き起こしましょう
ハンドルと丈夫な部位を探して持ち上半身を燃料タンクやシートに密着させ引き起こしましょう

 そして片手でハンドルを持ち、もう一方の手で燃料タンクやシートフレームなど、丈夫な部位を探して持ちます。この時に、バイクに力が伝わりやすくなるように、上半身を燃料タンクやシートに密着させるのもポイントです。この姿勢のまま、曲げている足を一気に伸ばし、脚力を使ってバイクを引き起こしましょう。

 腕力や上半身だけで引き起こそうとすると、腰に大きな負担がかかってしまうため要注意。バイクを持ち上げるのではなく、脚力を使って押し出すようなイメージで引き上げると良いでしょう。

倒れたバイクのイメージ
倒れたバイクのイメージ

 バイクを引き起こすことができたら、サイドスタンドを使って、バイクを立てて停めます。この際に、バイクが再び倒れることがないように、地面の状態にも注意してください。また、走行した直後にバイクを引き起こす場合は、エンジンやマフラーが高温になっています。触ってしまうと、重度の火傷をする可能性があるため、細心の注意を払うことが必要です。

 さらにバイクが転倒した場合、燃料タンクが破損するなど損傷箇所によっては、ガソリンやオイル類が漏れ出すこともあります。バイクを引き起こした後は、走行を再開する前に、バイクに異常がないか点検をすることも大切です。

※ ※ ※

 バイクの引き起こしは、バイクを運転するにあたり必要な技術ですが、慣れてしまえばそれほど難しくはありません。

 ポイントは、上半身だけではなく脚力を使うということと、上半身は燃料タンクやシートに密着させること。そうすることで、体に無理な負担をかけることなく、バイクを引き起こすことができるようになるでしょう。

【画像】いったいどうすればいい? 転倒させてしまったバイクを引き起こすイメージを画像で見る(9枚)

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