美味しいアジフライを求めて走る旅 横横「佐原IC」近くの『あじBAR』は、アジへのこだわりが強く感じられるお店だった

アジと言えばアジフライ! というライダーのために、美味しいアジフライを味わえるお店を紹介します。神奈川県の横横「佐原IC」直近の「あじBAR」を訪れました。

アジの産地はいろいろ、料理に応じて使い分ける

 美味しいアジフライを求めてやってきたのは神奈川県横須賀市です。走水のアジが有名なこともあって市内にはアジフライを出すお店が多数あります。今回のお店は、横須賀市の中心地や沿岸からちょっと離れた、横浜横須賀道路「佐原(さはら)IC」から100メートルほどの場所にあります。その名も「あじBAR(バール)」と、アジフライがそのまま泳いでいるかのような(?)、期待大のお店です。

「あじBAR」店内の水槽には静岡県産の養殖アジ。アジフライのアジよりひと回り小さく、刺身に向いた味だとか
「あじBAR」店内の水槽には静岡県産の養殖アジ。アジフライのアジよりひと回り小さく、刺身に向いた味だとか

 お店の前には、筆者(増井貴光)の世代にとって「おお、懐かしい!」と声が出てしまうホンダ「CB50S」が看板的に置いてあります。店内に入ると、左手にはバーカウンター、その後ろの棚には缶詰が並んでいます。

 更に奥へ進むと、壁に定食や一品料理のメニューが貼られています。つまりこちらのお店は、入口の手前側が缶詰バー『酒と缶詰しかない国光のお店ですが、』で、その奥が『あじBAR』という、ひとつのフロアにお店がふたつあるのです。どちらも年季の入った定食屋や居酒屋風の赴きではなく、新店舗らしく店内は清潔感いっぱいです。

 まずは(あじBAR)店主の内藤祐一さんに「アジフライ定食(2枚)」をオーダーします。いつものように待ちながらメニューを見ていくと、アジを使ったメニューが「これでもか!」というほど書いてあります。一番人気は、やはりアジフライだそうですが「アジ生春巻き」や2種類の「なめろう」も人気だとか。

看板メニューの「アジフライ定食」は、アジフライ2枚が1200円(写真)、1枚なら900円。大きくて厚みのあるアジフライはボリュームたっぷり
看板メニューの「アジフライ定食」は、アジフライ2枚が1200円(写真)、1枚なら900円。大きくて厚みのあるアジフライはボリュームたっぷり

 などと話を聞いている間に「アジフライ定食」がやってきました。皿には大きめで肉厚のアジフライが2枚乗っています。付け合わせはキャベツの千切り、ご飯は大きめのお茶碗でおかわり自由、みそ汁と漬物にイカの塩辛の小鉢、そしてソースと小さなすり鉢に入った胡麻がセットになっています。

 まずは胡麻をすってソースに入れるということで、ゴリゴリすります。そしてソースの器に投入、準備は万全です。

 主役のアジフライに箸を入れます。サクっと小気味良い感触が箸から伝わってきます。口に運び噛んだ瞬間のサクサク感が最高です。そして身は締まっていて味が濃い。これはかなりの逸品です。

その日にある一番アジフライに向いたアジを仕入れるため、産地はいろいろ。この日は鳥取県産。じつに美味しいアジフライだった
その日にある一番アジフライに向いたアジを仕入れるため、産地はいろいろ。この日は鳥取県産。じつに美味しいアジフライだった

 ソース無しでも美味しくいただけるアジフライですが、ふた口目は胡麻を入れたソースでいただきます。胡麻の香ばしさと衣のサクサク感、そしてコクのあるアジの身のハーモニーがたまりません。美味しくてボリュームもあるのでご飯が一杯では足りないくらいです。

 店主の内藤さんのこだわりがあって、アジフライ用のアジは産地を問わず、その時々で一番美味しそうなアジを仕入れているそうです。この日のアジフライは鳥取県産のアジでした。仕入れによって地物や長崎県産のこともあるそうです。

 また、刺身には店内の水槽を泳いでいる静岡県産の養殖アジを使うそうです。養殖のアジは、刺身としては天然物に勝る美味しさですが、フライには向いていないこともあるのだとか。料理によって産地の違うアジを使っているそうです。

 少し話を聞いただけですが、内藤さんのアジに対するこだわりと愛が伝わってきます。そうして2枚のアジフライを完食。ボリュームたっぷりですが美味しくてあっという間に食べてしまいました。

缶詰バー「酒と缶詰しかない国光のお店ですが、」の奥に「あじBAR」がある。ランチタイムは缶詰バー側でも食事ができる
缶詰バー「酒と缶詰しかない国光のお店ですが、」の奥に「あじBAR」がある。ランチタイムは缶詰バー側でも食事ができる

 手前側の缶詰バー「酒と缶詰しかない国光のお店ですが、」のマスター、内藤国光さんは、運送業の傍らランチタイムは「あじBAR」を手伝い、17時以降は缶詰バーをオープンしています。常時100種類の缶詰があります。友人が気軽に集まれる場所ができれば、と思って作ったお店だそうです。

 つまみは手のかからない缶詰にしたそうですが、昨年(2021年)末に「あじBAR」が新規オープンしてからは、そちらから料理を取ることが多いとのこと。これはまた夜に来てみたいお店です。

 お店の外に停めてある「CB50S」は、国光さんがレストアした車両です。ツーリングなどにはヤマハ「トリシティ300」にも乗っています。「佐原IC」からすぐなので、ライダーが立ち寄ってくれれば嬉しいと、2台のバイクを敢えて店頭に停めているそうです。

横浜横須賀道路「佐原IC」を出て右折、約100メートル先にある「あじBAR(バール)」。目印はレストアされたホンダ「CB50S」。板の壁に描かれたアジのイラストは店主の内藤さんが考案したもの
横浜横須賀道路「佐原IC」を出て右折、約100メートル先にある「あじBAR(バール)」。目印はレストアされたホンダ「CB50S」。板の壁に描かれたアジのイラストは店主の内藤さんが考案したもの

 さて、お腹いっぱいでお店を後にし、恒例のショートツーリングは、お店の裏にある山へ向かいます。この山には平安時代後期に建てられた「佐原城(さわらじょう)」があり、鎌倉時代中期に廃城となりました。現在放映中のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で源氏に仕える三浦一族の佐原十郎義連(さわらじゅうろうよしつら)の居城だったそうです。

 現在は畑の中に石碑が建つのみで城の遺構はありません。「佐原城」は三浦氏の本家である「衣笠城」を守るための支城で、その「衣笠城」もバイクで移動すれば10分ほどなので訪ねてみました。

「あじBAR」背後の山の頂には「佐原城址」がある。平安時代に建てられた山城だが現在は石碑を残すのみ
「あじBAR」背後の山の頂には「佐原城址」がある。平安時代に建てられた山城だが現在は石碑を残すのみ

 山を降りて県道27号を葉山方面へ移動します。横浜横須賀道路「衣笠IC」に入る交差点「衣笠城址前」を通り越した先の「太田和街道入口」交差点を左折、すぐに右折して細く急な坂道を登って行くと「大善寺」に出ます。この裏手の山が「衣笠城址」です。

 まずは「大善寺」にお参りをします。登口にある案内板によると、源頼義に従った村岡平太夫為通(ためみち)が戦功によって三浦の地を与えられ、三浦の中心地である衣笠に築城したそうです。

NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の舞台のひとつである「衣笠城」の跡。平安後期から鎌倉時代にかけては三浦の中心地だった山城。石碑や遺構が残されている
NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の舞台のひとつである「衣笠城」の跡。平安後期から鎌倉時代にかけては三浦の中心地だった山城。石碑や遺構が残されている

 山を登って行くと城址の石碑がある頂上に着きます。木が茂っているため展望はありませんが、歴史を感じられる静かな場所でした。近辺には、三浦一族にまつわる鎌倉時代初期の遺構が他にもあります。ここで大河ドラマの世界観を感じるのも面白いのではないでしょうか。三浦半島は狭い道や急坂が多いので、ツーリングには小回りが効く小排気量車がオススメです。

■あじBAR
所在地:神奈川県横須賀市佐原3-20-23
営業時間:11時から14時、17時から24時、土日は11時から24時(水曜定休)
※営業時間、休日は変更となる場合があります

【画像】横横「佐原IC」近く、「あじBAR」のアジフライを見る(25枚)

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Writer: 増井貴光

旅をライフワークにバイク専門誌などで活躍するカメラマンでコラムニスト。国内だけでなく、アメリカでランドスピードレースやドラッグレースの撮影を続けている。著書としてユタ州ボンネビルで最高速に挑戦するライダーを撮影した写真集『bonneville』と、ルート66を実際に走って撮影した『movin’on』がある。また撮影だけでなく、イベント等の企画・運営にも携わるなどその活動は幅広い。愛車はハーレーFLTRXS、ホンダXR250とCT110

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