胴長に見えるT字フレームが肝心~ダックス125開発責任者を直撃!!
大阪&東京のモーターサイクルショーで注目を集めたホンダ『ダックス125』ですが、モーターサイクルジャーナリストの青木タカオさんが開発責任者の八木崇さん、そしてデザイナー領域責任者の横山悠一さんをホンダブースで直撃インタビューし、あれこれハナシをうかがいました。
発表以来、大注目に!
『ホーク11』とともに、ホンダブースでひときわ熱い視線を集めているのが『ダックス125』です。犬種「ダックスフンド」をイメージした『ダックスホンダ』(1969年)のスタイリングを踏襲しつつ、現代の感性を取り入れました。開発責任者である八木崇さん、デザイナー領域責任者・横山悠一さんにお話を聞くことができました。

ホビーユースを想定し開発
青木:『モンキー』や『ハンターカブ』といったホンダの小排気量モデルたちが次々に復活し、新車をオーダーしても数ヶ月待ちという引っ張りだこの人気となっていますが、『ダックス』もまた「その勢いに続け~!」みたいなノリ・雰囲気が開発陣にもあったのでしょうか?

八木:そうですね。2018年に『スーパーカブC125』や『モンキー125』、2020年に『CT125ハンターカブ』を発売し、想定していた以上に販売が伸びたというのはあります。原付2種クラス全体で需要があり、通勤や移動の足としてだけでなく、ツーリングやキャンプも楽しめる趣味の使い方をするお客様が増えてきているなというのは我々も感じていました。
青木:エンジンの排気量が50ccから125ccになり、車体も全体的に大きくなっています。走りにも余裕が生まれそうですね。
八木:はい、そのとおりです。クラッチ操作の要らない自動遠心クラッチに4速トランスミッションを組み合わせた空冷4ストロークSOHC123cc単気筒エンジンを搭載。足まわりはシンプルなデザインで高剛性なキャストホイールに、12インチサイズのチューブレスタイヤを履きます。フロントフォークは倒立式で、ブレーキも前後ディスク。ABSを標準装備し、足まわりも強化しています。
ダックスならではの姿にこだわった
青木:『モンキー125』では初代のサイズ比率をそのままに大型化しましたが、『ダックス125』もまた先代のスタイルを大きくなっても忠実に再現してきましたね。

横山:ただ単純に大きくするのではなく、重要な要素を抽出し、どこを守れば『ダックス』に見えるのか考え、開発しました。
青木:やっぱり胴長スタイルですよね?
横山:ダックスらしさを印象付けるには、T字に見える胴の長いフレームがまず大事だと考え、鋼板プレス製バックボーンフレームを新設計しました。
青木:ヘッドパイプ直後にフレームが細くくびれていた先代に対し、新型は太くたくましい。それとフレームの下を覗き込むと、底板があり3ピース構造であることがわかります。先代は2ピースのモナカ構造でしたが、125ccにあたって剛性も高められていると一目瞭然です。

八木:人の目につくところなので、キレイに仕上げなければなりませんから表面処理にもこだわりました。ハーネスやブレーキラインなどをフレーム内に収め、外観をスッキリとさせています。
青木:誰が見てもダックスのスタイルになりましたね!
大人たちには懐かしく、若者には新鮮
八木:T字フレーム、丸型ヘッドライト、アップマフラーは初期段階から必要な要素だと考えていました。
青木:LEDヘッドライトやウインカーが愛らしく、マフラーガードなど随所に配したクロームパーツが上質感を加えています。かつてダックスホンダに乗っていた大人たちがまた乗ろうと思ったとき、エンジンの排気量アップや車体の大型化だけでなく、上質感がプラスされているのは嬉しいですよね。

横山:そう考えて、カラーリングは懐かしさと上質さを感じさせる「パールネビュラレッド」がまずあって、若い人にも受け入れられる新色「パールカデットグレー」の全2色を設定しました。
青木:昨年9月にマニュアルクラッチの『モンキー125』は4→5速化しましたが、自動遠心クラッチの『ダックス125』は4速での発売となります。その意図は?
八木:よりイージーに、気軽にまたがってトコトコ走れる『ダックス125』のキャラクターを考えると、ギヤチャンジの回数が少ない4速がいいと思います。
タンデムで出かけて欲しい
青木:原付2種クラスになると、2人乗りにも対応しなければなりません。シートもダブル仕様でだいぶ長く設計していますね。

八木:シート、フレーム、ホイールベースが『モンキー125』より『ダックス125』は長く、ぱっと見ても「これなら2人乗りも快適にできる」と思ってももらえるはずです。シート高も低く、足つき性に優れますが、タンデムの人も安心してリヤシートにまたがれます。
青木:2人乗りでバイクに乗った冒険体験ができそう。ワクワクしてきます!
横山:はい。私も小学生のうちの子を乗せて走りたいと思っています。
八木:乗りやすく、扱いやすく、そして可愛らしく仕上がりました。幅広いお客様に乗っていただきたいですね。

メーカー希望小売価格(消費税10%込み)は『モンキー125』と同じ44万円。7月21日(木)に発売しますが、早くも販売店には問い合わせが殺到しています。気になる人は、お早めのアクションを!!

Writer: 青木タカオ(モーターサイクルジャーナリスト)
バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。自らのモトクロスレース活動や、多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク技術関連著書もある。











