みんな大好き!? 半世紀以上続くホンダの名車「モンキー」 50cc時代は半分が限定モデルだった!?

多くのライダーに半世紀も愛されたホンダの「モンキー」。じつは50cc時代には数多くの限定モデルが販売されました。ピカピカのメッキ仕上げから名車のオマージュまで、総ざらいでご紹介!

遊具から始まって60年余り!

 ホンダは1961年に、モータースポーツをテーマにした遊園地「多摩テック」を開園しました(2009年に閉園)。その時、「スーパーカブ」のエンジンを元に遊具として作った超小型のバイク「Z100」が、後の「モンキー」の先祖です。

「Z100」を元に公道仕様に改良して輸出し、国内では1967年に初代「モンキーZ50M」を発売。その後も「Z50A」、「Z50Z」とリファインを重ね、1974年に「Z50J」が登場し、ティアドロップ型の燃料タンクにマイナーチェンジした1978年の「Z50J-I型」からは、変わらぬスタイルで30年以上も販売されました。

 そして2009年にはフルモデルチェンジでFI(電子制御式燃料噴射装置)の新型となりますが、厳しさを増す排出ガス規制などにより、排気量50ccのモンキーは2016年に生産を終了します。

 しかし2018年には排気量を125ccに拡大した「モンキー125」として復活し、現在に至ります。

元祖モンキーは、ホンダのレジャー施設「多摩テック」の遊具としてカブ系エンジンを流用して1961年に作られた「Z100」。国内の公道モデルは1967年に「モンキーZ50M」で初登場し、50ccモデルは2017年まで生産され、現在は「Monkey125」に引き継がれる
元祖モンキーは、ホンダのレジャー施設「多摩テック」の遊具としてカブ系エンジンを流用して1961年に作られた「Z100」。国内の公道モデルは1967年に「モンキーZ50M」で初登場し、50ccモデルは2017年まで生産され、現在は「Monkey125」に引き継がれる

 そんな、みんなが大好きな「モンキー」の歴史を詳細に紐解いたら、簡単に1冊の本になってしまうでしょう。

 そこで今回は、50ccモンキー時代に多種登場した「限定モデル」を一挙紹介します。

30年続いたキャブレター時代は限定車も膨大!

 モンキーに初めて限定モデルが登場したのは1979年です。メッキ仕上げのキラキラな限定モンキーは人気が高く、瞬く間に完売したと言われます。

 ちなみに、1982年には関東地区限定で初代リミテッドと似たメッキ仕上げで、燃料タンクに「TOKYO LTD」のロゴマークが入った「東京リミテッド」が販売されました。

1979年発売の「モンキーリミテッド」。モンキー初の限定モデルはクロームメッキ仕上げ。自動遠心3速(左)とMT4速(右)が用意され、グラフィックパターンやシートの色が異なる
1979年発売の「モンキーリミテッド」。モンキー初の限定モデルはクロームメッキ仕上げ。自動遠心3速(左)とMT4速(右)が用意され、グラフィックパターンやシートの色が異なる

 その後もブラックモンキー、ゴールドモンキー、ホワイトスペシャルと呼ばれる特別カラーの限定モデルが販売されますが、1997年にモンキー30周年を迎え、初代「Z50M」をオマージュしたカラーの限定モデルが登場し、2000年には「Z50Z」カラーのスペシャルが販売されました。

 そして2001年からは5年連続で、ホンダの名車や人気モデルをモチーフとしたモンキースペシャルが発売されます。

 2001年は前年に発売された「FTR223」のカラーがモチーフですが、このバイク自体が1986年発売の「FTR250」のリバイバルなので、企画したホンダの中に、かなりの「フラットトラッカー好き」がいたのでは……と推測します。

 続く「CB1100R」、「ドリームCB750FOUR」、「CBX400F」はホンダのレジェンドであり、「スペンサー」カラーは2025年発売の「CB1000F」でも有名です。

 それから久々登場のクロームメッキ仕様を経て、専用カラーとチェックシート、そして各部を上質なメッキで仕上げた「40周年スペシャル」が販売されますが、このバイクが実質的にキャブレター仕様の最終モデルとなりました。

FIモンキーも毎年のように限定モデルが登場!

 初代登場から40年も愛されたモンキーは、厳しさを増す排出ガス規制など環境性能に対応するため、2009年にフルモデルチェンジします。

 FI(電子制御式燃料噴射装置)の採用が大きなトピックですが、低い位置に収めた小振りで台形の燃料タンクのデザインなどは、初代モンキー「Z50M」に通じるモノもあるのではないでしょうか。

 そしてこの新型FIモンキー登場と同時に限定モデルも発売され、「Z50M」を彷彿させるチェック柄のシートが装備されました。

2009年にFI(電子制御式燃料噴射装置)装備でフルモデルチェンジした新型と同時にラインナップされたモンキーリミテッド。専用カラーとチェック柄シートを纏う
2009年にFI(電子制御式燃料噴射装置)装備でフルモデルチェンジした新型と同時にラインナップされたモンキーリミテッド。専用カラーとチェック柄シートを纏う

 このFIモンキーも毎年のように限定モデルが登場し、2019年には市販レーシングマシンの「CR110」をモチーフとするカラーが登場。これもホンダの中に相当マニアックな人がいたのでは……と思われます。

 また2014年には、限定モデルではありませんが「モンキー・くまモンバージョン」がラインナップされました。

 そして2017年はモンキー発売50周年を迎えますが、なんと同年に2種の限定モデルが発売されます。

 まず2月28日発売で「モンキー・50周年アニバーサリー」、そして7月21日から商談受付を開始した「モンキー・50周年スペシャル」です。

 じつは「50周年スペシャル」は、実質的に50ccモンキーのファイナルエディションでもあり、なんと限定500台に対して申し込みは4万5000件を超えたと言われます。

「50周年スペシャル」は、モンキー初の限定モデル同様にクロームメッキが施され、かつ「Z50M」イメージのチェック柄シートも奢られ、まさに限定モンキーの集大成とも言える装いでした。

モンキー発売50周年記念、そして実質的に50ccモンキーの最終モデルとして、限定500台の「モンキー・50周年スペシャル」を2017年7月21日から商談受付開始。4万5000件を超える申し込みがあり、公開抽選会が行われた
モンキー発売50周年記念、そして実質的に50ccモンキーの最終モデルとして、限定500台の「モンキー・50周年スペシャル」を2017年7月21日から商談受付開始。4万5000件を超える申し込みがあり、公開抽選会が行われた

「モンキー125」になってからも、過去のモンキーをイメージさせるカラーやグラフィック、それにチェック柄シートを採用するモデルもありますが、じつはまだ国内では限定モデルが登場していません(生産国のタイでは多種の限定モデルあり)。

 2027年は「60周年」になるので、60周年アニバーサリーもしくは60周年スペシャルが発売の可能性が高い……と思われるので、期待していいのかもしれません。

【画像】じつに多彩!! 限定モデルばかりの50ccモンキーを画像で見る(23枚)

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Writer: 伊藤康司

二輪専門誌『ライダースクラブ』に在籍した後(~2005年)、フリーランスの二輪ライターとして活動中。メカニズムに長け、旧車から最新テクノロジー、国内外を問わず広い守備範囲でバイクを探求。機械好きが高じてメンテナンスやカスタム、レストアにいそしみ、イベントレース等のメカニックも担当する。

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