警視庁が緊急実施 現場近くで「二輪車ストップ作戦」 連続するバイク死亡事故 高齢ライダーが止まらない!?

東京都内でバイクに関連する死亡事故が、3日連続で発生しました。全体の死亡事故件数が減少する中で、バイク関連件数は下げ止まらず、全国平均でも突出しています。警視庁は強い問題意識を持ち、現場近くで緊急の安全啓発を実施しました。

バイク事故でも高齢ライダーの死亡が

 東京都日野市、多摩都市モノレール線の「万願寺駅」下で、夕方の帰宅時間帯を狙ってバイク向け安全啓発「二輪車ストップ作戦」が実施されました。警視庁日野署が車線を規制してバイクを路側に呼び込み、警視庁交通総務課と第9方面交通機動隊も合同で、ライダーに安全運転を改めて呼びかける活動です。

 駅の目の前には片側3車線の日野バイパス(国道20号)があります。活動の前日、2026年6月18日には「二輪車ストップ作戦」の現場から、約300m西にある日野万願寺駅西交差点で、バイク関連の右直事故が発生しました。直進するバイクに右折しようとする乗用車が衝突し、バイクを運転する60代の男性が亡くなっています。発生時刻は夕方17時頃でした。

 安全啓発はこの事故を受けたものでしたが、緊急対策として実施した理由はそれだけではありませんでした。警視庁交通総務課の工藤忠雄管理官が説明します。

「6月19日までで都内では63人が、交通事故で亡くなられています。総数では前年同期と同数です。ところが、バイク乗車中の死者は20人。前年同期比で8人も増加しています」

 東京都や大阪府では、バイク乗車中の死亡事故増加は深刻な交通問題です。全国平均のバイク乗車中の割合は18.7%ですが、東京都の場合、その割合は31.7%と、突出して高いのです。しかも、その比率は急激に上昇しました。

「都内では6月19日までの3日間で、連続して二輪車で亡くなっています。年齢層の高いライダーが多く、2025年の死亡事故の中心は50代のライダー、2026年もその傾向は変わっていません」(工藤管理官)

説明を受けながら、ヘルメットのあごひもの締め具合を指摘されるライダーもいた(写真=中島みなみ)
説明を受けながら、ヘルメットのあごひもの締め具合を指摘されるライダーもいた(写真=中島みなみ)

 6月中(6月19日まで)に発生した5件のバイク死亡事故を、「二輪車ストップ作戦」でも配布された啓発チラシなどから振り返ってみます(カッコ内は死亡したライダーの年代と性別)。

・6月11日(木)小金井市 早朝5時50分頃 右折するバイクと直進するトラック衝突(50代男性)

・6月13日(土)北区 朝7時30分頃 直進するバイクと右折する軽貨物車が衝突。軽貨物は飲酒運転か(60代男性)

・6月17日(水)葛飾区 朝7時頃 2人乗りのバイクが追越時にミキサー車と接触。同乗者が転落。ミキサー車は逃走後逮捕(10代男性)

・6月18日(木)日野市 夕方17時頃 直進するバイクに右折する乗用車が衝突(60代男性)

・6月19日(金)西多摩郡瑞穂町 早朝4時15分頃 直進するバイクと直進する軽自動車の交差点内の出会い頭事故(70代男性)

 工藤管理官は、バイク事故の特徴を把握した安全運転が必要だと説きます。

「バイク3大事故要因は『単独』、『右直』、『追突』です。発生する時間帯は、いわゆる通勤時間帯、朝6時から8時と、夕方の帰宅時間帯です。バイクの運転には、気持ちと時間のゆとりを持ってください。余裕がない運転が、スピードの出し過ぎやハンドルの操作ミスを招きます。それでも事故は起きるかもしれないので、ヘルメットの装着に加えて、胸部プロテクターも併せて付けていただくようお願いします。雨の多くなる季節。視界が悪く、路面は滑りやすくなります。慎重な運転を心がけてください」

【画像】「止まってください!」 警視庁が緊急実施「二輪車ストップ作戦」を画像で見る(10枚)

画像ギャラリー

Writer: 中島みなみ

1963年生まれ。愛知県出身。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者を経て独立。行政からみた規制や交通問題を中心に執筆。著書に『実録 衝撃DVD!交通事故の瞬間―生死をわける“一瞬”』など。

編集部からのおすすめ

無理せず引き出せる絶大な安心感! ブリヂストン「BATTLAX RACING STREET RS12」で味わう極上のハイグリップ【PR】

無理せず引き出せる絶大な安心感! ブリヂストン「BATTLAX RACING STREET RS12」で味わう極上のハイグリップ【PR】

最新記事