これはサスペンスかコメディか? 観る者を激しく揺さぶる超衝撃作『夜を走る』
佐向大監督の才華爛発! 観客の予想を裏切り、異次元へと連れ去る恐るべき怪物的映画『夜を走る』が、2022年5月13日(金)より全国順次公開されます。
近年まれに見る取り扱い注意な問題作
初劇場公開作『まだ楽園』(2005年)が、あの黒沢清監督に「このぞくぞくする車と人と世界とのせめぎあいは何だ?! 佐向大は、やがてヴェンダースを乗り越え、その真の後継者となるだろう」と激賞された佐向監督のオリジナル脚本による最新作が『夜を走る』です。

本作のメインキャストは、『きみの鳥はうたえる』(2018年)や『ONODA 一万夜を越えて』(2021年)で知られる足立智充と、名優・大杉漣の主演作にして遺作『教誨師』(2018年)の死刑囚役で毎日映画コンクール新人賞を受賞した玉置玲央。さらに菜葉菜や高橋努、川瀬陽太、宇野祥平、そして松重豊ら実力派俳優が脇を固めます。
物語の舞台となるのは、閑散とした郊外のスクラップ工場。40歳独身、不器用な性格が災いして嫌味な上司から目の敵にされている秋本と、妻子との暮らしに飽き足らず気ままに楽しみながら要領よく世の中を渡ってきた谷口は、退屈ながら平穏な毎日を漫然と過ごしていましたが、ある夜の出来事をきっかけに運命が大きく揺らぎ始め……。
本作は構想に9年を要し、本来であれば大杉漣さんの初プロデュース作となる予定だったそうです。日常に潜む狂気を描いたサスペンス・スリラーなのか? それとも意地悪でブラックなコメディなのか? 捉えどころのない展開と衝撃的な描写は観客の心の中にどす黒い何かをずっしりと残し、鑑賞後に“ひきずって”しまう人もいるかもしれません。何度か鑑賞したり、パンフレットに寄稿された各界の識者たちによるコラムを読むことも、本作を噛み砕く一助になるでしょう。

そんな本作で大きなインパクトを残す強烈な人物を演じている松重豊さんは、若かりし頃はバイカーだったんだとか。10年ほど前のブログ記事では、20代の頃に乗っていたが手放してしまったというホンダXL250Sについて語っていたので、いつかドラマや映画でバイクを駆る松重さんの姿を見ることができるかもしれません。

邦画派の方は近年稀な問題作として、洋画派の方は世界に通用する国産インディー映画として、ぜひ劇場で“確認”していただきたい、観る者を異次元へと連れ去る恐るべき怪物的映画『夜を走る』は、2022年5月13日(金)よりテアトル新宿、5月27日(金)よりユーロスペースほかで全国順次公開です。










