美味しいアジフライを求めて走る旅 海と山を望む油壷の『あじろ亭』は昭和28年創業の老舗だった
アジと言えばアジフライ! というライダーのために、美味しいアジフライを味わえるお店を紹介します。三浦半島の油壷で昔から続く「あじろ亭」を訪ねました。
昔ながらの土地で味わうアジフライ、調理によって産地は異なる
美味しいアジフライを求めて、やってきたのは神奈川県三浦市、マグロで有名な三崎から近い油壺です。油壺と言えば「京急油壷マリンパーク」のイメージが強いのですが、昨年(2021年9月)惜しまれつつ閉館してしまいました。昭和テイストの暖かみのある施設で、水族館や海が好きな筆者(増井貴光)は、子供の頃から何度も訪ねていました。

今回の目的のお店は、その元マリンパーク施設の手前にある「磯料理 あ志ろ亭(あじろてい)」です。筆者の記憶では、昔から変わらない佇まいで在り続けるお店です。
愛車のホンダ「CT110」で国道134号を葉山から三浦方面へ走り、京急三崎口駅の前を通り過ぎて油壷へ向かいます。お店の前の駐車場に停めて店内に入ると、奥の窓から海がきれいに見えます。ご主人に奥へ案内していただいたので新緑の三浦半島と青い海を独り占めです。天気は良かったものの、霞んでいて富士山は見えませんが、標高183mの三浦富士は見えました。

ここではメニューも見ずに「あじフライ定食」をお願いしました。待っている間にご主人の西貝さんにお話を聞くと、お店は昭和28年に創業したとのこと。70年も歴史のある老舗だったのです。油壺から初声(はっせ)一帯は、昭和初期に御用邸の計画があった場所で、「あじろ亭」もその場所にあります。高台に建つお店で現在でも美しい景色が見れますが、創業当時はもっと自然豊かだったことでしょう。
そんなお話の時間もあっという間に過ぎて「あじフライ定食」が出来上がってきました。アジフライは半身が5枚、当然地物だと思いご主人に聞くと、たたきに使うアジは地物ですが、フライは相模湾産よりも東京湾や日本海産のほうが向いているとのことで、この日は日本海のアジでした。

箸を入れてみると、アジの半身は紫蘇で巻いてあります。サクサクの衣とフワッと柔らかい脂の乗った身が紫蘇とマッチして独特の食感。下味の塩味も効いていてそのままで十分に美味しいです。普段はソース派の筆者ですが、これは醤油が合うに違いないと少なめにかけてみます。コレが大当たりでした。
付け合わせはキャベツ、トマト、キュウリ。小鉢が4つもお盆に乗っていて季節の食材を味わえました。それにご飯、具沢山のみそ汁、漬物と、器の数が豪勢です。家庭的な美味しさとたっぷりのボリュームでお腹いっぱい、ご馳走様でした!
お店を出てマリンパークのあった場所に向かいます。バイクで1分もかからずに到着。なんと「京急油壺温泉キャンプパーク」というキャンプ場になっているではないですか。見学ができると言う事で中に入らせていただきました。今年(2022年)の2月にオープンしたばかりだそうです。

ここには富士山や夕陽が綺麗に見える区画整備されたキャンプサイトがあり、クルマやバイクが乗り入れできる「オートキャンプサイト」もあります。キャンプギア一式をレンタルできる「手ぶらキャンプサイト」も便利そうです。ほとんどのサイトで焚き火ができるのも良いです。
敷地の一番奥には「モンゴルサイト」があります。ここは他のサイトよりかなり広く、モンゴルの遊牧民が使うゲル風のテントが常設されています。そして高台から望める夕陽や富士山を堪能しつつ、ポニーと過ごせるのです。サイトはフェンスで囲まれ、放し飼いのポニーと遊べるというのは、動物好きにはたまらないキャンプサイトです。
都心から油壺までは1時間半ほど。手軽にキャンプツーリングができるのも魅力です。海と夕陽と焚き火を堪能しに、また来ようと思いつつ油壺を後にしました。
■磯料理 あじろ亭
所在地:神奈川県三浦市三崎町小網代1152-14

Writer: 増井貴光
旅をライフワークにバイク専門誌などで活躍するカメラマンでコラムニスト。国内だけでなく、アメリカでランドスピードレースやドラッグレースの撮影を続けている。著書としてユタ州ボンネビルで最高速に挑戦するライダーを撮影した写真集『bonneville』と、ルート66を実際に走って撮影した『movin’on』がある。また撮影だけでなく、イベント等の企画・運営にも携わるなどその活動は幅広い。愛車はハーレーFLTRXS、ホンダXR250とCT110












