緊急車両が近づいてきたら、バイクはどう対応すれば良い?
街中を走行中、バイクであれクルマであれ、緊急車両が近づいてきた場合は速やかに道を譲る必要があります。では、緊急車両が接近してきたとき、バイクはどのようにすれば良いのでしょうか。
知っておきたい!緊急車両が近づいたときに対応しないとどうなる
緊急車両といえば、消防車や救急車・パトカーなどを思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし、道路交通法施行令第13条で定められているように、公共の緊急車両と民間の緊急車両に区分されています。

例えば公共の緊急車両の場合、前述の3つ以外にも道路パトロール車両・自衛隊用車両が含まれます。一方の民間の緊急車両には、電力会社緊急作業車両・水道会社緊急作業車両・レッカー車両・輸血などの搬送車両・ドクターカーなどが該当します。これらの車両は、事件や急病人が発生した際は現場までいち早く到着するために、サイレンを鳴らして走行します。そして一般車両は、緊急車両の走行を邪魔しないように、対応しなければいけません。
緊急車両が近づいているにも関わらず対応しないと、交通違反で罰則対象になってしまいます。例えば、一般道路で走行を妨害した場合には「緊急車妨害等」・高速道路で妨害した場合には「本線車道緊急者妨害」が適用され、バイクなら反則点数1点罰金6000円が課せられてしまうというわけです。
では、緊急車両が近づいてきたら、バイクはどう対応すれば良いのでしょうか。結論から言うと、クルマでもバイクでも、基本的には対応が同じです。ただし、交差点またはその付近と、それ以外の場所の2種類のパターンに合わせて、対応が異なります。

まず、交差点またはその付近で対応する場合は、交差点に進入しないように手前で減速をして道路の左側に車を寄せます。既に交差点に侵入している場合は、交差点を通過してから道路の左側に車を寄せましょう。もしも交差点で停車してしまうと、緊急車両が曲がりたい方向を塞いでしまう可能性があり、侵入してきた車両にぶつかってしまう危険性もあります。また、一方通行の道路の場合は、緊急車両が通過しやすいように右側に車やバイクを寄せることもあります。
そして、交差点またはその付近以外の場所で対応する場合は、焦らずにバイクを左側に寄せて、緊急車両が通りやすい状況をつくり出すことが重要になります。交差点などとは異なり必ず停止する必要はなく、安全に緊急車両が通れる状況なら、走行しても問題はありません。しかし、緊急車両が安全かつ円滑に通過できるためにも、しっかりと停止した方が良いでしょう。
このように、それぞれの場合に合わせた対処について十分に理解しておけば、緊急車両が近づいてきた時でも冷静に対応しやすくなります。焦って行動をしてしまうと、自分だけでなく周りの人も危険に巻き込んでしまうため、どちらにせよ状況に合わせた慎重な行動が求められそうです。
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パトカーや消防車など、緊急車両は事件や急病人が発生した際に、少しでも現場に早く到着することが求められます。そのため、一般車両は緊急車両が走行をしやすいように協力をすることが義務付けられており、もし走行を邪魔したと判断された場合には、罰則対象になるので注意が必要です。
先を急ぎたいという気持ちもあるかもしれませんが、自身や周囲の安全のためにも、十分な対応をおこないたいものです。