地図アプリの数字には要注意!? 自転車が市街地を走る際にかかる移動時間とは

自転車で通勤・通学しようとした場合、目的地までのルートと距離、時間を教えてくれるスマホの地図アプリなどが便利ですが、使い方には気をつけるべきポイントがあります。

便利な地図アプリ、あまり信じ過ぎないこと

 自転車で少し長めの距離を移動しようと思った時、目的地までどれぐらいの時間がかかるのか? また通学・通勤に自転車を使おうと考えたら、決まった到着時間から逆算して家を出るため、かかる時間がどれくらいなのかを知る必要があります。

スマホの地図アプリは目的地までのルート(距離、時間)を教えてくれるが……(Google Maps)
スマホの地図アプリは目的地までのルート(距離、時間)を教えてくれるが……(Google Maps)

 そんな時に便利なのが、目的地までの距離や、自転車で走った場合にかかる時間を教えてくれるスマホの地図アプリなどです。しかしそこには盲点があります。それは信号や交差点など、市街地での影響がイマイチ考慮されていないという点です。

 目的地までの移動にかかる時間を計算する場合、距離と速度が分かれば、「道のり÷速さ=時間」で計算することが可能です。

 例えば、街中でよく見かけるシティサイクル、いわゆるママチャリの平均速度は15km/hと言われており、10km先の目的地に到着するには、約40分かかることになります。

例1)
10km÷15km/h=約0.66時間=約40分

 種類によって異なりますが、スマホの地図アプリなどでも平均15km/hで計算されているようで、「Google Maps」で東京都内の「中野駅」から「東京駅」までの自転車での移動時間を調べてみると、11kmの距離で42分ほどかかると表示されました。

 確かに数字上はそうなりますが、途中で新宿の繁華街を抜け、「四ツ谷駅」前の大通りを渡るなど、実際にその道を走ったことがある人ならば「本当か?」と疑いたくなるタイムです。

 ここで注目したいのが、国土交通省が発表している「自転車の走行空間等の違いによる、旅行速度の差異に関する分析」という研究結果です。これは、交通量や信号などの影響を受けないサーキットのような環境と、実際の都内の公道(江東区亀戸駅周辺)での自転車の速度を比較したもので、ギアの無いシティサイクルでどちらの道も同じ距離を走った場合、サーキットでは平均16.8km/hでしたが、公道では平均9.6km/hと、約4割ほど平均速度が落ちたという結果になっています。

 つまり、信号や人通りが多い市街地では、平均速度は4割減で計算する必要があるという事です。そこであらためて計算してみると、4割遅くなったママチャリの平均速度は9km/hなので、10kmの距離を進むには約1時間かかることになり、「中野駅」~「東京駅」も1時間15分ほどかかる計算になります。

例2)
10km÷(15km/h×0.6)=約1.11時間

 実際は乗っている人の体力やコンディション、上り坂や下り坂の数などさまざまな影響があるので、もしかしたら表示された時間より早く目的地に到着できることもあるかもしれません。いずれにしても、地図アプリに表示される時間を鵜呑みにはできないということです。

 ここでの計算や数字はあくまで目安です。通勤・通学などで自転車を利用する場合は、事前に実際のルートを走ってかかる時間を確認しておいた方が良いでしょう。またどのような乗りものでも、定期的な移動手段として使うには、時間に余裕を持った行動が肝心です。

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