「アダルトグッズ店」を通してモンゴルのイメージを覆す『セールス・ガールの考現学』

モンゴルといえば草原というイメージを鮮やかに覆し、アダルトグッズ・ショップを舞台に、モンゴルの都市部で生きる一人の女性の成長譚をユーモアたっぷりに描いた映画『セールス・ガールの考現学』が、2023年4月28日(金)より全国順次公開中です。

モンゴルにあるのは草原だけじゃない

 第20回ニューヨーク・アジアン・フィルム・フェスティバルでグランプリを受賞し、一般に想起されがちな“これまでのモンゴル映画”のイメージを鮮やかに覆したのが『セールス・ガールの考現学』です。

『セールス・ガールの考現学』(c)2021 Sengedorj Tushee, Nomadia Pictures
『セールス・ガールの考現学』(c)2021 Sengedorj Tushee, Nomadia Pictures

 モンゴル・ウランバートルで家族と暮らし、大学で原子工学を学ぶサロール。代わり映えのない毎日を送っていた彼女でしたが、ひょんなことから大人のオモチャが所狭しと並ぶ、ビルの半地下にある怪しげなアダルトグッズ・ショップでアルバイトをすることに。人生経験豊富な女性オーナーのカティアや、店を訪れるさまざまなタイプのお客たちと接する日々の中で、サロールは自分らしく生きることを学んでいきます。

 第17回大阪アジアン映画祭では「最も輝きを放っている出演者」に贈られる薬師真珠賞を、本作が映画デビューにして映画初主演となったバヤルツェツェグ・バヤルジャルガルが受賞した本作。現代モンゴル映画界を牽引する俊英、ジャンチブドルジ・センゲドルジ監督は「性」をタブー視し、まだまだ人前では隠すものという風潮が根強いモンゴルで本作を制作したきっかけについて、「誰もが興味があり、経験する『性』をテーマに作品をつくりたい。誰しもが必ず直面する真実として、あえて描きたかった」と語ります。

『セールス・ガールの考現学』(c)2021 Sengedorj Tushee, Nomadia Pictures
『セールス・ガールの考現学』(c)2021 Sengedorj Tushee, Nomadia Pictures

 アダルトグッズ・ショップを舞台に、モンゴルの都市部で生きる一人の女性の成長譚をユーモアたっぷりに軽やかに描き、“草原が舞台”という一般に想起されがちなモンゴル映画のイメージを一新させたセンゲドルジ監督。主演のバヤルジャルガルも、「これまでのモンゴル映画とは違うと直感した」との思いからオーディションを受けたと語っています。

 監督と主演俳優が語るように、モンゴルといえば草原、草原といえばモンゴルという印象を抱いている人も多いかもしれません。実際、バイカーにとっては広大な地平線を味わいながら大草原や砂漠ツーリングが楽しめる憧れの土地でもありますが、そんな“イメージ”を鮮やかに覆してくれるのが本作なのです。モンゴルでツーリングを楽しむ前に、想像以上に現代的なカルチャーにあふれた市街地散策の予習として観るのもアリかもしれません。

『セールス・ガールの考現学』(c)2021 Sengedorj Tushee, Nomadia Pictures
『セールス・ガールの考現学』(c)2021 Sengedorj Tushee, Nomadia Pictures

『セールス・ガールの考現学』は2023年4月28日(金)より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開中です。

『セールス・ガールの考現学』予告編

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