お巡りさんの自転車は「白チャリ」、じゃあ「赤チャリ」は?

世の中に働くクルマやバイクがあるように、自転車もさまざまな場所で働いています。お巡りさん(警察官)が乗っている白い自転車は「白チャリ」と呼ばれることがありますが、では「赤チャリ」はあるのでしょうか?

誰かのために働く自転車

 パトカーや白バイ、黄バイ隊、消防車、救急車などのように、世の中には働くクルマやバイクがたくさんあります。そして、もちろん自転車もさまざまな場所で働いています。なかでも交番にいる制服姿の警察官、いわゆるお巡りさんが使っている自転車もそのひとつです。2023年4月1日から法改正の施行でお巡りさんもヘルメットを着用しており、最近とくに目にするようになっているかもしれません。

お巡りさんが使用する「警ら用自転車」、通称「白チャリ」
お巡りさんが使用する「警ら用自転車」、通称「白チャリ」

 お巡りさんが地域のパトロールなどで使用する自転車を「警ら用自転車」と言い、フレームは基本的に白で統一され、前輪付近には交通整理や車両誘導などで使用される棒状のライト(誘導灯、赤色灯)を差し込んで運ぶ透明なアクリル製の筒や、後ろの荷台には書類などを運ぶための四角いボックス(弁当箱などと呼ばれる)が装着されています。

 パッと見た感じでは特殊な車両のような印象を受けますが、ベースとなっているのは市販されているシティサイクル(ママチャリ)と同じで、廉価なモデルが多いイメージです。坂道が多い地域などでは電動アシスト自転車(e-BIKE)も使われているようです。

 地域にもよりますが、修理で持ち込まれるお巡りさんの自転車は、いずれもかなりの年季が入っていて、使い込まれている様子がうかがえます。修理を繰り返しながら長く使っていること、そして長い距離を走っていることが分かる自転車の状態に、頭が下がる思いです。

 なお、お巡りさんの自転車はそのカラーリングと、白バイが存在することから通称「白チャリ」と呼ばれているようです。そうなると、消防庁や消防署に配備されている赤い車体色のオフロードバイク、通称「赤バイ」の流れを汲む「赤チャリ」は存在するのでしょうか……。

 じつは、2017年に神奈川県大和市の消防本部が全国の消防組織で初めて、赤くカラーリングしたファットバイク(荒れた平地や雪道、悪路などの走行に適した幅が極太のタイヤを装備するスポーツ自転車)を複数台導入して「消防FATBIKE隊」を発足させました。しかし、残念ながらそれ以外で「赤チャリ」は実用化されていないようです。

 ちなみに、都心部を中心に展開する自転車のシェアリングサービスである「ドコモ・バイクシェア」の車両はすべて赤いカラーリングになっているので、こちらを通称「赤チャリ」と呼ぶ流れもあるようです。コロナ禍で一気に増加したフードデリバリーサービスの配達員がよく利用していたので、見かけた人も多いと思います。

 また、最近ではめっきり目にする機会が減った印象ですが、郵便配達に使われる自転車も「赤」でした。

 さておき、消防組織での「赤チャリ」配備については積極的な検討を望むところです。地震などの大規模災害で被害が広域に渡る場合、自転車の機動力は大いに役立つことでしょう。もちろん人間の体力に依存せざるを得ませんが、近年ますます進化を続けるe-BIKEの性能を考えると、クリアできる部分もあると思います。大荷物を運ぶわけではなく、あくまでも状況の把握といった情報収集にはうってつけではないでしょうか。

 あまり喜ばしくない事ですが、最近ではe-BIKEが軍事利用の面でも注目を集めています。それだけ性能が高くなり、ハードな使用にも耐えられるようになったという事かもしれません。願わくば誰かを悲しませるのではなく、誰かを救うためであってほしいところです。

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