え!? こんな場所に? 驚愕の「ら~めん¥500」!! 美味しいアジフライを求めて走る旅
アジと言えばアジフライ! というライダーのために、美味しいアジフライを味わえる店を紹介します。三浦半島西海岸、横須賀市の『らーめん よしべ』を訪れました。
これぞローカル食堂! その雰囲気と味にすっかり魅了される
美味しいアジフライを求めて、筆者(増井貴光)が愛車のホンダ「CT110」で走ってきたのは神奈川県横須賀市です。横須賀と言っても、米軍基地やドブ板通りがある中心地ではなく、三浦半島西海岸の長井です。ちょっとした丘陵地帯になっていて、畑の向こうに海が見える長閑な風景が広がる土地です。
丘を西側に降りると長井漁港があります。丘の真ん中には最近リニューアルした「ソレイユの丘」というキャンプや農業体験などが出来る人気の施設があり、この日は平日にもかかわらず、駐車場はかなり混んでいました。
北東側から「ソレイユの丘」に向かってまっすぐ伸びる道があり、それに沿って航空自衛隊の武山分屯基地があります。この一帯は旧海軍の基地があった場所で、この道と基地はかつて滑走路だったと聞いたことがあります。
目的の店は、すぐ近くの長井漁港へ降りる道の途中にある「らーめん よしべ」です。走っていると通り過ぎてしまいそうになるほど、あまりにも周囲の畑とマッチした建物です。しかも海鮮料理の雰囲気は全くありません。知人に教えてもらわなかったら気がつかないかもしれないロケーションです。
入り口の横には「ら~めん¥500」の張り紙。いまどき500円でラーメンが食べられるなんて!? と思いながら店に入ります。店内にはテーブル席がふたつに座敷テーブルがふたつ、そしてカウンターには椅子がひとつです。
テーブル席について壁に貼ってあるメニューを見ます。ラーメンにチャーシューメン、ワンタンメンなどの麺類と、チャーハン、カツ丼、カレーライスなどのご飯類。定食は、海老フライにアジフライ、ヒレカツにミックスフライ、唐揚げなど、揚げ物祭になっています。
座敷の客はラーメンとチャーハンを食べています。ラーメンもいいなぁと思いつつも「ミックスフライ定食(海老・アジ・ヒレ)」にも心惹かれます。が、ここはぐっと堪えて「アジフライ定食」をお願いします。
それにしてもラーメン500円は安い。半ラーメンは400円なのか、などと考えていると油の揚げる良い音が聞こえてきます。数分で「アジフライ定食」が出来上がってきました。
「らーめん よしべ」の「アジフライ定食」は、半身を揚げたアジフライが3枚、付け合わせはキャベツの千切り、辛子とレモンがお皿に乗っています。小鉢は冷奴、ご飯と中華スープ、漬物の定食です。
アジフライは、厚みがあってボリュームがあります。一口食べてみると揚げたて熱々、衣はサクサクで身はふわっとしてます。こ、これは美味い! 下味に塩がうっすら効いているのでソース無しでも美味しくいただけます。
アジは、もちろん長井漁港に水揚げされた産地直送。美味しくないわけがない。熱いうちにハフハフいいながら完食しました。
うーん、これはまだ入りそうな気がする……と、某ドラマのように孤独なグルメを楽しむ筆者です。ここで半ラーメンか、と悩みましたが「定食とラーメン食べていく男性が多い」と店のお姉さんの一声でフルサイズの「ラーメン」をオーダーします。
それほど時間がかからずにやってきました。これぞ子供の頃から慣れ親しんだ昭和の「ラーメン」です。真っ黒な醤油のスープにチャーシュー、メンマ、昔ながらのナルト、わかめが乗っています。スープの味は見た目ほど濃くありません。麺は縮れ麺で、身体に沁みる懐かしい味です。
アジフライも美味しかったがラーメンも負けていません。こちらもあっという間に完食。お腹いっぱいの幸せな気分で、すっかり「らーめん よしべ」のファンになった筆者でした。
■らーめん よしべ
所在地:神奈川県横須賀市長井6-18-2
営業時間:11時30分から15時頃(木曜定休)
※営業時間、定休日は変更となる場合があります
Writer: 増井貴光
旅をライフワークにバイク専門誌などで活躍するカメラマンでコラムニスト。国内だけでなく、アメリカでランドスピードレースやドラッグレースの撮影を続けている。著書としてユタ州ボンネビルで最高速に挑戦するライダーを撮影した写真集『bonneville』と、ルート66を実際に走って撮影した『movin’on』がある。また撮影だけでなく、イベント等の企画・運営にも携わるなどその活動は幅広い。愛車はハーレーFLTRXS、ホンダXR250とCT110