【MotoGP第1戦カタールGP】スプリント、決勝ともに19位で終えた中上貴晶選手、開幕戦は試行錯誤の週末に
MotoGP第1戦カタールGPが、2024年3月8日から10日にかけて、カタールのルサイル・インターナショナル・サーキットで行なわれました。MotoGPクラスに参戦する唯一の日本人ライダー、中上貴晶選手(イデミツ・ホンダLCR)は、土曜日のスプリント、日曜日の決勝レース、ともに19位で終えました。
自身7シーズン目、開幕戦は納得のいかない結果に
2024年シーズンのMotoGPが、カタールGPで開幕しました。シーズンを通じて、ナイトレースとして開催されるのはルサイル・インターナショナル・サーキットで行なわれるカタールGPだけです。MotoGPクラスに参戦する唯一の日本人ライダー、中上貴晶選手(イデミツ・ホンダLCR)は、7シーズン目の戦いを迎えました。

中上選手が所属するホンダは、2024年シーズンにライダーラインアップが変わりました。ファクトリーチームにルカ・マリーニ選手、そしてサテライトチーム、つまり中上選手のチームメイトにはヨハン・ザルコ選手が新たに加入したのです。マリーニ選手、ザルコ選手ともに、ドゥカティから移籍してきたライダーです。
そんなカタールGPは、中上選手にとって、試行錯誤のレースウイークとなりました。じつは、走行が始まる前日の木曜日の段階で、中上選手は「テストと同じパッケージで走ることは決まっているので、テストでの順位を考えると、ちょっと厳しそうです。シングル(トップ10よりも上の順位)に入っていないですから」と、厳しい週末を予想していました。
長く苦戦が続くホンダですが、タイム自体は上がっています。しかし、ホンダが進化するようにライバルメーカーもまた進化を続けており、さらにタイムを詰めているため、順位としてはなかなか上がらないのです。

さらに、初日を走った中上選手は、1回目のセッションであるプラクティス1で「ん?」と感じたと言います。
テストとは違う、ネガティブなフィーリングがあったのです。11周のスプリントレースではバイクのバランスや電子制御を変えて挑むものの、途中からチャタリング(微細な非常に速い機械的振動)が発生し、ペースを落とさざるをえない状況となりました。
日曜日の決勝レースでは1周目からタイヤグリップの低さに苦しみ、また、タイヤ左側がオーバーヒートしないよう、トルクを落とさなければなりませんでした。
ホンダ勢の中でも3番手で終えた決勝レースに、「(ザルコやミルに)離されて負けてしまったのは、素直に受け入れられない」と、悔しさを吐露します。

「ホンダの中で彼ら(ザルコやミル)と同じリザルトを残さないといけないのはわかっていたので、個人的に納得のいかない結果、パフォーマンスになってしまいました。自分が彼ら2人にどう遅れていたのか、データ、走りもしっかり解析したいです」
「ポルティマオに行きますけど、そこであらためて自分たちの位置、パフォーマンスも見られると思います。新しいパーツも届く予定ですし、それが少しアップデートになればいいな、という期待はあります」

決勝レースでは、ホンダ勢としてはザルコ選手が最上位の12位、ファクトリーライダーでホンダ2年目のジョアン・ミル選手が13位、マリーニ選手が20位でした。
新しいパーツに期待を込め、中上選手は第2戦ポルトガルGPに臨みます。第2戦ポルトガルGPは、3月22日から24日にポルトガルのアウトドローモ・インターナショナル・アルガルベで行なわれます。
Writer: 伊藤英里
モータースポーツジャーナリスト、ライター。主に二輪関連記事やレース記事を雑誌やウエブ媒体に寄稿している。小柄・ビギナーライダーに寄り添った二輪インプレッション記事を手掛けるほか、MotoGP、電動バイクレースMotoE取材に足を運ぶ。






