当時の若者やWRCでも乗り手のハートを鷲掴み! トヨタ「セリカ GT-FOUR」とは

洗練されたフォルムはデートカーとしても大人気

 ボディはスマートなクーペスタイルです。リアには優しい形状のスポイラーが組み込まれていますが、モータースポーツを連想させるような派手さはありません。フェンダーがことさら激しく隆起しているわけでもありません。全体的にシュッとしたフォルムです。激烈な速さを想像させることはないのです。

ボディはスマートなクーペスタイル、リアには優しい形状のスポイラーが組み込まれているいる(写真提供:ミハラ自動車)
ボディはスマートなクーペスタイル、リアには優しい形状のスポイラーが組み込まれているいる(写真提供:ミハラ自動車)

そんな硬派なモータースポーツの世界でチャンピオンになりながらも、一方で、若者のハートを鷲掴みにしたことでも有名になりました。

当時の日本は空前のスキーブームに沸いていました。スキー場までの国道は驚くほどの渋滞の列が出来ました。ゲレンデのリフトも1時間待ちという列が出来ていました。そんなスキーブームの立役者が、映画「私をスキーに連れて行って」でした。

 若い男女がゲレンデで恋をするというラブストーリでしたが、主題歌は松任谷由美の「サーフ天国・スキー天国」であり、劇中にセリカGT-FOURを登場したのです。

助演の女性二人が乗るセリカGT-FOURが、雪深い林道を颯爽と走ります。デートカーとしての人気も高まったのです。その姿に憧れた若者は少なかったでしょう。

高級感あるスペシャリティクーペでありながら、WRCで制覇するほどの圧倒的な走りの性能を備えていたセリカGT-FOUR(写真提供:ミハラ自動車)
高級感あるスペシャリティクーペでありながら、WRCで制覇するほどの圧倒的な走りの性能を備えていたセリカGT-FOUR(写真提供:ミハラ自動車)

 映画ですから多少の脚色があったことは想像に難くありませんが、それでもスノーロードでの走行の性能の高さは確認できました。高級感あるスペシャリティクーペでありながら、WRCで制覇するほどの圧倒的な走りの性能を備えていた。まるでスポーツ万能のエリートのようなクルマです。

◾️トヨタ「セリカ2000GT-FOUR」

<エンジン>
形式:3S-GTE
種類:直列4気筒DOHC16バルブ・ターボ
使用燃料:無鉛ガソリン
総排気量(cc):1998
圧縮比:8.5
最高出力(ps/r.p.m):ネット185/6000
最大トルク(lg-m//r.p.m):24.5/5000
燃料供給装置:EFI(電子制御式燃料噴射装置)
燃料タンク容量(リットル):60

<寸法・定員>
全長(mm):4365
全幅(mm):1690
全高(mm):1295
ホイールベース(mm):2525
最低地上高(mm):160
乗車定員(名):5

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Writer: 木下隆之

1960年5月5日生まれ。明治学院大学卒業後、出版社編集部勤務し独立。プロレーシングドライバーとして全日本選手権レースで優勝するなど国内外のトップカテゴリーで活躍。スーパー耐久レースでは5度のチャンピオン獲得。最多勝記録更新中。ニュルブルクリンク24時間レースでも優勝。自動車評論家としても活動。日本カーオブザイヤー選考委員。日本ボートオブザイヤー選考委員。

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